関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第35話 ピザ屋とメガネ屋

コンコン、がちゃ
ジュンス「入るで。…なんや、自分ひとりか?」
テヨン「みんな収録で赤ん坊を連れ回っとるわ。局内一周するまで帰って来んやろ」
ジュンス「ちょうど良かった、自分に話しあったんや。…噂、聞いとるやろ?」
テヨン「噂? あー、あんたらがSM訴えたゆう与太話か」
ジュンス「あれ、マジやねん」
テヨン「ホンマ? なんでそんなアホなこと…?」
ジュンス「おとんらが調子に乗ってもーて…止めきれんかった」
テヨン「あちゃー、ほたら勝っても負けてももう事務所におられへんで。どないすんの?」
ジュンス「ワシらで事務所作ろう思てる。ただほとぼり覚めるまでは日本が活動拠点になるやろな」
テヨン「大丈夫なん? いろいろ妨害されるかもしれんで」
ジュンス「日本にいる間よーしてくれた人たちがおるねん。そう言う伝手たどってやっていこうと思う」
テヨン「そっか。寂しゅうなるな。まぁ自分で決めたことや、がんばりや」
ジュンス「(コケッ)いや、がんばりややのうて…。一緒に日本に行ってくれへんのか?」
テヨン「は? なんで?」
ジュンス「あの晩、流れ星を見ながら誓うたやんか。一生一緒にいようって」
テヨン「恥ずかしいこといつまでも覚えとるんやな。…ウチらもうとっくに終わっとるやないか」
ジュンス「別れてやっと気付いたんや、ワシには結局テヨンしかおらんゆうこと」
テヨン「泣き落としか? あいにくウチを必要としてくれてるんはあんただけやないんや」
ジュンス「誰や? 今誰と付き合おうとるんや? カンインか? タブロか? まさかカンタ兄さんやないやろなあ?」


ユリ「ビンゴ! やっぱりな。修羅場のニオイがしたんや」
ジェシカ「ホンマ自分盗み聞きの天才やな」
ユナ「それにしてもやっぱり付き合うてたんやな、あのふたり」
ソヒョン「一緒に流れ星に誓こうたて、どんなシチュエーションやったんやろ」
スヨン「そらもちろん…」
キョンサン「ふえ、ふえええ…」
全員「しー!」
ヒョヨン「ソニ、自分赤ん坊連れてあっち行っとき」
ソニ「えー? ウチかて聞きたいわ」
ティパニ「自分に一番なついとるんやから仕方ないやん」
ソニ「ちぇー」


テヨン「なんやそれ? あんたの頭の中には恋愛ごとしか詰まってへんのか? 今のウチはプロやで、男より大事なものがあるねん」
ジュンス「大事なものやて?」
テヨン「歌手にとって歌と応援してくれるペン以上に大事なもんがあるかい」
ジュンス「信用でけへん」
テヨン「あんたかて歌手やのに…いつからそんな色ボケ銭ボケに成り下がったんや。もおええ、そんな奴にわかってもらお思わんわ(ポロポロ)」
ジュンス「なんやてえ…(はっ)」


ソヒョン「テヨンねえ、泣いてる…」


ジュンス「テヨン…自分…」
テヨン「あんたみたいな情けない男もう見とおないわ。さっさと日本に逃げ出したらええ(グスっ)」
ジュンス「わざと怒ったふりしとるんか、ワシのために…」
テヨン「ふりてなんやねん。ウチ、マジでむかついとるんやで(ずずー)」
ジュンス「(テヨンが泣きながら芝居しとるのに、ワシって奴は自分のことばっかりで…)
  もうええよテヨン、ワシが甘えとった。こんなことやからおとんの暴走を許すことになったんやな」
テヨン「なに訳わからんことゆうとるねん。あんたらが日本で落ちぶれる様子、こっちで笑いながら見とったるわ。
  もっとも噂が届けばやけどな、へっへっへ…へ、えええーん!」
ジュンス「わかったて。見とってもらうで、ワシの頑張りを。一からやり直して、本物のスターになっていつか自分を迎えに来るで。
  それまで辛いやろうけど待っとってや。さらばテヨン(ダーッ!)」


スヨン「わ、こっち来るで」
ユリ「みんな隠れえ」
バン!
ジュンス「テヨン、好っきやでーでーでー!」
ダダダダダー!
ヒョヨン「(ひょこ)行ってもうた。ふう、危機一髪やったな」
ティパニ「あれかなあ、やっぱりテヨンはまだにいさんのこと思うとるんかな?」
ユナ「そやないの? 普段のテヨンねえなら他人のトラブルは大好物やから”ガハハハハ”ゆうて笑ろてるとこやもん」
ジェシカ「笑うわ言いながら大泣きしとるからなあ」
ヒョヨン「わざと憎まれ口を叩いてやる気を出させるなんて、愛やね愛」
キョンサン「だー、だおー…」
ソニ「なんやあんた、お顔さんベトベトやん。あー、これピーナッツバターやな、いつの間に」
ソヒョン「ピーナッツ?」
スヨン「それや!」
ティパニ「やっぱりなー、テヨンに限って他人のために泣くなんてありえへんもんな」
ジェシカ「ドア越しに反応するなんて、どんだけアレルギーやねん」
ユリ「ちょっと感動して損したわ」


テヨン「うーん、こうなったら副業は危険や。今は控えたがええ。テヨンブランドのメガネフレーム、発売延期するようおとんに連絡するか(グス)。
  なんやねんもお、さっきから鼻水と涙がとまらへんがな。
  はっ! ウチ、やっぱあいつのこと好きなんやろか? う、嘘や、だれか嘘やゆうてや(ポロポロ)」







※ピザ屋とメガネ屋…ジュンスの父親はソウル郊外の一山(イルサン)でピザ屋を営んでいる(現在もあるかは知らない)。
 イムシルチーズピザ・チャンハン店といい、東方神起ファンの聖地となっている。
 テヨンの実家は第5話の通り眼鏡店であるが、もっとソウルに近ければここも少女時代ファンの聖地となっていたはず。
 そのかわり、わざわざ全州まで観に行くことを聖地巡礼といい、ファンの間でも羨ましがられる行いとなっている。


※赤ん坊を連れ回っとる…『少女時代のハローベイビー』(2009年 KBS Joy)のこと。
 メンバーがキョンサンという特に可愛くもない男の赤ん坊を預かり、毎回大騒ぎする番組で、ケーブルビジョンとしては結構な視聴率を上げた。
 2010年9月17日に日本語字幕版DVD-BOXが発売されたがすぐに生産終了となった。
 コレクターにとっては貴重なDVDとなるかもしれない。(発売されなかったという噂もある)
     とりあえず第1話


※2009年7月末、東方神起ジェジュン、ユチョン、ジュンスの3人が
 過密スケジュールの強行及び専属契約内の契約期間や収益配分に関する規定の不当性を訴えて、
 SMとの専属契約の効力停止を求める仮処分をソウル中央地方法院に申し立てた。(ウィキペディアより)
 この背景には3人の親が経営する化粧品会社の利権なども絡んでいると噂されている。


※カンイン…チンチンでまるで兄妹のように親しげな姿をよく見せていた。
 タブロ…ヒップホップグループ”Epik High”のリーダー。ラジオでテヨンが好きと告白したことがある。結局生タコ女優と出来ちゃった結婚した。
 カンタ…少女時代のデビューアルバムでテヨンとデュエットしている。


※テヨンとジュンスはかつて熱愛説が出たことがある。
 詳細は第5話の脚注を参照のこと。