関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第96話 ROOKIES

ヒョヨン「聞いたか? KARAの日本デビュー曲、結構売れてるらしいで」
ジェシカ「む、さすがにボミニよりは上を行ったか」
ヒョヨン「デビュー曲でオリコン5位は、海外女性グループとしては30年ぶりの快挙らしい」
ソニ「ひえ〜、そら凄い」
スヨン「なんでも”히토리”とか言う人気劇団がえらい応援してて、デビュー前からテレビで勝手に宣伝してるて聞いたで」
ティパニ「なんで演劇集団がKARAの応援するねん?」
スヨン「知らんがな。日本での出来事に常識を求めるなよ」
ソヒョン「ウチの分析やとデビュー曲のタイトルに秘密があるな」
ユリ「ほお?」
ソヒョン「奴らのデビュー曲は『ミスター』やろ? 日本人は”ミスター”と言う言葉に異常反応するねん」
ユリ「そら初耳やな」
ソヒョン「日本で”ミスター”ゆうたら、まず長嶋茂雄のことや。大した記録もない元野球選手やねんけど、世界の王より人気あるんよ。
  もともとは”ミスタープロ野球”ゆう言い方やったらしいけど、有名すぎて”ミスター”だけで通じるようになったそうや」
ティパニ「”ザ・ミスター”ちゅうわけやな」
ソヒョン「日本では他にもリスペクトしとる男性を”ミスター●●”て呼ぶ言い方を好むみたいや」
ユナ「ミスター・チルドレンとか?」
ティパニ「ミスター味っ子とか?」
ジェシカ「ミスターちんとか?」
テヨン「ミスター・ドーナツとか?」
ヒョヨン「ミスター女子プロレスとか?」
ユナ「ミスター女子プロレス…?」
ソヒョン「とにかく日本人は”ミスター”と言う言葉が大好きやねん」
ソニ「うーむ。奴ら、そこまでリサーチしておったとは…」
ユリ「ウチらは大丈夫なんか? 『Genie』ってタイトル、日本人にはどやねん?」
ソヒョン「検索したら”Genieはボラギノール”ゆうのしか出て来えへんかった」
ソニ「そらまずいやんか。なんかもっと日本人に受けそうなタイトルに変えられんのか?」
ソヒョン「日本人はみな”ガンダム”が好きやで。『機動戦士ガンダムG(ジニー)』とかどお?」
ヒョヨン「どんなデビュー曲やねん」
ジェシカ「いい加減アニメ路線から離れえ。モビルスーツみたいな衣装、死んでも着ぃへんからな」
ユナ「戦艦大和とかゼロ戦は絶対好きやな」
ユリ「時代劇もね」
ソニ「それや! みんなで兵隊さんとか侍のカッコして踊るんや…ってアホか! 2度と韓国に戻れんわ」
ユリ「そんな律儀にノリツッコミせんでも」
ティパニ「コイズミゆう政治家がめっちゃ好きやったんやないか?」
ジェシカ「タナカカクエイやろ?」
ソニ「政治はやめろって」
ユナ「ウチの知ってる日本人はみんなカレーが好きや」
ヒョヨン「いや、ラーメンやで。ラーメンは鉄板」
ソニ「アイドルがいきなりカレーやラーメンで売り出せるか! ソニンやあるまいし。
  そうゆうんやなく、フレーズでええんや。タイトルに使えそうなフレーズ」
スヨン「日本人の好きな言葉第1位は”ありがとう”やけどな」
テヨン「♪爽やかに恋をして…って奴か?」
全員「はぁ?」
テヨン「…い、いや、スマン。忘れてえな」
ティパニ「なるほど、タイトルに”ありがとう”を加えればヒットの確立が高まるんやな」
スヨン「保証はないけどな」
ソニ「このままなにもせんよりええわい。ほな『ありがとう』ってタイトルにするか?」
ユナ「『ありがとう』だけやったら歌詞の内容がわからへん。変えるなら『ありがとう、ジニー』やろ」
スヨン「芸がなさ過ぎや。『ジニーよ、今夜もありがとう』くらいイジらんと」
ヒョヨン「裕次郎かよ!」
テヨン「”ありがとう”は難しいな。日本人の好きな言葉第2位はなんやの?」
スヨン「”思いやり”やったかな」
ティパ二「Oh! Heavy spear?」
ユナ「100%間違いや」
ヒョヨン「どういう意味やの?」
スヨン「相手の立場に立っていろいろ配慮する気持ち…てとこかな、よう知らんけど」
ユナ「(けっ)そんな言葉が2番目に好きやて? 大嘘つきな民族やな」
ソヒョン「そやけど国家予算にも”思いやり”てつけるくらいやし」
ユリ「国家予算が思いやり? わけわからん」
ジェシカ「東アジア一謎の民族やからなぁ」
テヨン「”思いやり”と”Genie”か、どっちゃにしろ結びつけようがないわ」
スヨン「3番目は”健康”やで」
ユリ「よしよし 、ウチの出番やな。
  『ユリの”Genie”で健康ダンス! 1日たった5分のヨガで驚きの美脚効果。モデルも羨むプロポーションがあなたのものに。
  お申し込みは今すぐ0120…』(パコーン!)あいたた」
ジェシカ「却下する。ホームショッピングはスヨンに任せとき」
スヨン「あっ、それや! ホームショッピング!」
ユリ「なんや、自分だけ目立とうゆう気か?」
スヨン「ちゃうて。…奴らホームショッピング大好きなんや。健康グッズや健康食品売れまくりの国やし、お昼のCMは全部ホームショッピングや」
ソニ「すると…『ジニーのホームショッピング』?」
ティパニ「なんや、歌のタイトルに聞こえへんな」
ユナ「ええんちゃう? なんかゴロがええ」
テヨン「お手軽過ぎる気もするけど、願いを叶えるゆう雰囲気もあるしな」
ジェシカ「よし、これでタイトルは決まった。KARAなんか1日で追い抜いたるからな!」


クッキーマン「却下や、却下! 自分らのことはワシらが毎日何時間も会議して最善の策を決めとる。
  デビュー直前になって勝手なこと言い出すな」
テヨン「当人の意見はいらんてか? ウチら動物園の猿ちゃうど」
全員「そーだそーだ!(ぶうぶう)」
クッキーマン「KARAの一時的な人気でガタガタするんやない、ちゅうことや。
  自分らには韓日最高のスタッフがついとる。必ずKARAの記録は抜く。気持ちは判るけど、売り方はワシらに任せて稽古に励めや」
ソニ「一応日本に打診してくれてもええんやないの?」
クッキーマン「まぁワシもそう思たから、ユニバのカオルちゃんに内々に訊いてみたんや」
ユリ「誰?」
クッキーマン「海外部の子で、前回の打ち合わせの時に仲良うなったんや」
ジェシカ「けっ!」
ソニ「キサマ、仕事にかこつけてナンパなんかしやがって!」
クッキーマン「こうゆうこともあるから非公式なパイプは必要やんか。仕事の一環や」
テヨン「ほんで?」
クッキーマン「日本人の同僚はメタボな奴ばっかであかん、ワシみたいなモムチャンに憧れますぅ、ゆうとったわ。でへへ」
ゲシッ!
テヨン「そうやのうて、タイトルの話や」
クッキーマン「イテテ…。そ、そのタイトルはあかんそうや。日本にはホームショッピングゆう言葉がない」
全員「えーっ?」
クッキーマン「あっちでは、テレビショッピングとかラジオショッピングとかゆうらしい」
ティパニ「うわー、気持ち悪い言葉」
クッキーマン「それに最近の日本人の好きな言葉は”エコ”らしいで」
テヨン「“エコ”はいかんな、願望を抑制する方向の思考や。なんちゅうても『願いゆうたらんかい』やから」
ソヒョン「なにか欲望を刺激するような言葉はないん? MDMAとか?」
ソニ「そんな歌出せるか!」
クッキーマン「欲望ねえ…、家電は人気あるかな、日本のお家芸だし」
ソヒョン「家電かぁ。急に範囲が広なったな」
ティパニ「ほんなら『Genie〜恋の電気掃除機〜』ゆうタイトルは?」
ヒョヨン「なにそれ?」
ティパニ「”サイクロン方式であなたの精気全部吸い取ります”なんちゅうてね、きひひ」
クッキーマン「やめれ、品がない」
ユリ「『Genieの洗濯機〜パンツのシミも…』、あいたたた」
クッキーマン「大概にせんか! もっとアイドルとしての自覚を持てて、いつもゆうてるやろ」
テヨン「ほたら、なんかええアイデア出してよ」
クッキーマン「『Genie』のままでええやん。もう決定事項やし」
テヨン「カァ〜、事務所がまるでやる気あらへん。こんな状態で日本ゆう大海に放り出されるウチらはどうなんの?」
ジェシカ「あの海には嵐やAKBみたいなどえらい怪物が棲んでんねんぞ。あっとゆう間に食われてまうわ」
ティパニ「せめてDSPみたいに日本人の嗜好を調査して欲しい、ゆうささやかな願いがそんなに面倒なんかいなぁ?」
クッキーマン「(ムカー)やかましい! 日本人の好きな言葉をタイトルに付けろやと? 自分らいつからそんな弱気集団に成り下がったんや。
  ワシが知っとる少女時代は、アホで礼儀知らずで、人を人とも思わん愚連隊やけど、その分誰にも文句ゆわれへんだけの結果はちゃんと出して来たやないか。
  日本がなんぼドデカイ市場やゆうて、デビュー前から尻尾巻いとるような、そんな奴ら少女時代ちゃうわ」
全員「う…」
クッキーマン「『Genie』が日本で馴染み薄い言葉やったら、自分らが広めろや。
  願い事があるときはみんな口をそろえて”ジニー”てゆうようにしたらええんや。
  『Gee』かてそうやで。日本人が”オモナ!”ゆうとき”ジー!”ゆうようになったら最高やんか。
  ワシの少女時代は、そんな無謀な事をシレっと実現させてきた奴らや。自分らそんなやなかったんか?!」
しーん…
テヨン「わかったわ、ウチらが間違うとった」
クッキーマン「うむ(ふんぞり)」
スヨン「そやな、ウチら日本じゃまだルーキーやもんな」
ジェシカ「3年前のあのときの気持ちを忘れたらあかん」
ヒョヨン「いつの間にか守りに入っとったわ」
ソニ「気付かせてくれてありがとうな、川藤監督」
クッキーマン「う、うん。わかってくれたらええんや(川藤てなんや?)」
テヨン「ほな練習や。みんなグラウンドに出え!」
全員「ウース!」
クッキーマン「ウース…?」
ヒョヨン「あ…、あきまへん、キャプテン」
テヨン「どないした?」
ヒョヨン「考えたら、ウチらバットもグローブも持ってまへんで」
テヨン「くっそー、やる気出したのにぃ」
スヨン「しゃあない、折角立ち上がったからジョンかなんか食いに行く?」
ユリ「賛成。ミョンソク爺さんの店ならまだ開いてるはずや」
ユナ「ウチ、かぼちゃのジョンにしよ」
ティパニ「カムジャジョン、カムジャジョン(うきうき)」
スヨン「ウチは端から全部食う」
テヨン「犬のジョン…」
ソニ「あるか、ボケ!」
全員「きゃいきゃい(ぞろぞろ)」
クッキーマン「あ、ちょっと…。稽古せえへんの? おーい」
がらーん
クッキーマン「へっ(お前らみんなJK21にも負けてしまえ。バーカ!)」






※ミスター女子プロレス…    
    

    別名女子プロレス界最強の男


※ありがとう…
    
    毎度昭和ネタですいません


スヨンのホームショッピング
    


※JK21…関西を拠点に活動するアイドルグループ、らしい。