関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第37話 いるぼにん、そにょしでる まんなんだ

於:車内
クッキーマン「ええか、今から会うニホン人はまだ若いが、東南アジアを中心に通信事業でえらい成功したお方や。
  自分らも含めて、今後ウチの会社が海外展開する上で必ずキーパーソンになる。ユメユメ粗相の無いようにせえや」
ソニ「ホンマならスマン叔父はんが直接会うべきやけど、いろいろあって抜けられへんのや」
ユリ「トンバンやトンバンの一件や(笑)」
クッキーマン「(ウキー)笑ろてる場合か、この脳天気娘が!」
ジェシカ「にいさんらのせいで事務所がてんてこ舞いなくらい、世間でもみんな知っとるて。アホ相手にムキになんなや」
ヒョヨン「そやけど、なんでウチらなん?」
クッキーマン「先方のたっての希望や。自分らの大ファンなんやと」
ジェシカ「そらえらい奇特なチョッ[ピー]やな」
ティパニ「そんで、本番あり? それともFだけでええの?」
クッキーマン「冗談でもやめてくれ。上品な宴席なんやから」
スヨン「ウチは美味いモンが食えれば文句ない」


於:レストラン
クッキーマン「こちらがスズキさんや」
全員「せーの。こんばんは、少女時代です!」
ニホン人「こ、こんばんは、スズキです。(ホ、ホンマもんや。ホンモンのソシやぁ!)」
ユリ「(なんや普通のあんちゃんやん。2030にぎょうさんおるタイプやな。ウインクでもしたるか)パチ☆」
ニホン人「わ(ドッキンコ!)」
クッキーマン「まぁお座りになって。キミらも座り。どんどん料理来ますから」
全員「はーい」
がたがたがた
ニホン人「(あれ、テヨンちゃんがおれへんな。そか、この時間はチンチンか。テヨンちゃん会いたかったな。あとユナちゃんとマンネもおれへんわ)」
クッキーマン「すんまへんなぁ。テヨンとユナはそれぞれ仕事があって、ソヒョンは未成年やから遠慮さしてもらいましたわ」
ニホン人「い、いえ。(けど、ティパニちゃんもジェシカちゃんもおるし。みんなホンモンのソシやもんな、それだけで幸せや)
  韓国ナンバー1のアイドル少女時代にお会いできてとても興奮しています。
  特に人気の高いメンバーに来ていただいて嬉しいです…あ(しもた、余計なこと言うてもた)」
ユリ「……(あ、てなんやねん)」
ヒョヨン「(ウチへのあてつけか?)」
ジェシカ「(まさかソニヲタちゃうやろな?)」
ニホン人「いやぁ。まぁそのー」
スヨン「(田中角栄か!)」
全員「おほほほほ(しんどい夜になりそやな)」


クッキーマン「スズキさんはデビュー以来ずっとキミらに注目して来はったそうやで」
ソニ「ワタシら日本ではなんの活動もしてへんのに。えらい光栄ですわ」
ニホン人「ワシはアジア中さるいとるさかい、いろんな情報が集まるんですわ。
  『タマンセ』で衝撃を受け、『ソニョシデ』『Kissing You』『Baby Baby』の可愛らしさに魂を抜かれました。
  昨年の長い休止期間はワシらペンにとって…(ああ、ワシなにわけわからんこと喋っとんねん。そやけどワシがどんだけソシ好きか伝えたいねん)」
スヨン「(もんぎゅもんぎゅ)」
ヒョヨン「(こらえらい上モンの素材やで。クッキーマンはりこんだなー)」
ティパニ「(美味いけど、なんで韓食やねん。ウチ洋食が食いたかったのに。韓食はいちいちビンボ臭いのがいややねん)」
ニホン人「…最近ではCeCiやElle Girlまで買うてもうたんですよ、ファッション興味ないのに。あはは(汗だく)」
ソニ「感激です。そこまで熱心なペンがビジネスパートナーなんて、心強いですわ」
ニホン人「い、いやー、感激だなんて」
ティパニ「(ヒソヒソ)小スマンうざいな」
ユリ「そやな、あの如才のなさアピールなんとかならへんかな」
ジェシカ「無視せえや。いつものことやん」
ニホン人「なに話してはるんですか? ホンマみなさん仲がええんですね」
ティパニ「(他人の話に入ってくるなやアホ)仲はええですよ、永いこと一緒に住んでますよって」
ニホン人「そうですよね。一緒におる時間は、もう家族より永く…ああっ(しもた、ティパニは母親おらへんのやった。家族の話は禁句やのに)」
ティパニ「(ああっ、とかゆうてウチを見るなや。こっちが気ぃ使うやんか)」
クッキーマン「そういえばスヨンは日本に住んでいたことがあるんですよ」
ニホン人「知ってますわ、ルートヨンですやろ」
ソニ「(つんつん)ほれ」
スヨン「(めんどいなぁ)ゾンジテイタダイテ、ワタシ、タイヘンコウエイデス。るーとよんノウタ、スキデスカ?」
ニホン人「(うわー、スヨンの生日本語や!)い、今では大好きですけど、当時はあまり知らなくて…」
スヨン「私ら、結局人気出えへんやったですもんね。大概の日本人は知らんと思いますわ」
ニホン人「わわ、そ、そうやのうて。ワシそのころ勉強ばっかりしとったから(ワシのアホ! なんで嘘でも当時から好きでしたゆえへんのや)」
ソニ「日本では今どんな歌手が人気あるんですやろ?」
ニホン人「そらもちろん東方神起ですわ。あなたがたの兄貴分の」
全員「………」
ニホン人「(ひいいい! やってもーたぁ。ワシのアホアホ!)」
ソニ「(どんだけパス出してもオウンゴール決めよるな。チョッ[ピー]ってこんなんばっかやろか?)」
ユリ「(こんな奴が、いったいどうやってビジネスで成功したんやろ?)」
スヨン「(むんぎゅむんぎゅ)なぁ、おかわりもろてもええ?」
クッキーマン「あかん! 品良くしとき」
ニホン人「ほんとにスヨンさんは健啖家なんですね。間近で見れて嬉しいです」
ユリ「スヨンは胃が四つあるんですよ」
ニホン人「ほ、本当ですか!?」
クッキーマン「冗談ですよ(真に受けるなよ。韓国人を何や思てるんや)」
スヨン「(ホンマに四つあったりしてな、へっへっへ)」
ティパニ「(ヒソヒソ)そんで、この後どうする?」
ユリ「カラオケ行かへん?」
ヒョヨン「ウチはクラブがええな、踊れるし」
ジェシカ「…眠いわ」
ニホン人「あ、あのジェシカさんは退屈なんやろか?」
ジェシカ「へ?」
ニホン人「退屈そうにされてはるから。てか、これが有名なシカ効果?」
ティパニ「(全然ちゃうがな。ホンマモンのシカ効果をいま自分が発しとることに気づきぃ)」
ソニ「まぁシカ効果までご存じで。そやけどジェシカはいつもこうなんです」
ニホン人「そうなんですか。料理が口に合わんのか思いました、あ、いや…(あかんて。今日はワシの主催やなかったのに)」
ジェシカ「お料理はとてもおいしいです。そやけど、おいしいものを食べるとなぜかオタマジャクシを懐かしく思いますね」
ニホン人「オ、オタマジャクシ?」
ユリ「あれは美味い!」
ヒョヨン「この世にあれほどの食材はあらしまへんよ」
クッキーマン「(こんなときばっかり息合せおって)」
ニホン人「…はぁー(韓国人てオタマジャクシ食うんか? 聞いたことないけど宮廷料理かなんかか?
  やっぱり、この娘たちくらいのスターになると、成り上がりのワシ程度じゃ口にしたことない料理食うとるんやろな。まさに雲の上の存在やな)」
スヨン「やっぱり、おかわりください! 二人前!」


於:車内
クッキーマン「悪ふざけが過ぎた気もするが、先方は喜んどったから不問にしたる。とりあえずご苦労さんやった」
ヒョヨン「美味かったな今の店。自分、なかなかのトコ知っとるやん」
ティパニ「そやな。韓食やったけどかなり満足した。場所と名前憶えとこ」
ジェシカ「あかん、満腹したら本気で眠うなったわ。早よ戻ってや」
ユリ「えー、カラオケ行かへんの?」
ヒョヨン「クラブちゃうんか」
クッキーマン「遊ぶことばかし考えてへんと、今度テレビ局とかでスズキさんに会うたら機嫌良う挨拶するんやで」
スヨン「スズキさんて?」
クッキーマン「今一緒にメシ食うたお人や!」
ユリ「おったか、そんな人?」
ヒョヨン「おったような気もするけど、一般人の顔なんて覚えきれる訳ないやん」
クッキーマン「一般人やのうてビジネスパートナーや。アホやから、自分らにからかわれてること気付かれんですんだけど、今後気ぃつけや」
カーラジオ『今頃ウチのメンバーは鐘路でごちそう食うとる頃。ウチも以前行ったけど、そら美味い店ですわ。
  あんな高級料理をよりによってチョッ[ピー]風情に食わせることないんや。奴ら狗肉やホンタクの美味さも理解できへん人種やないか。
  ウチは忙しくて朝からお粥しか食うてへんゆーのに。ウッキー、だんだん腹立って来たわ!』
全員「あっはっはっは! さすがテヨン!」
クッキーマン「…(明日辞表書こ)」



※チョッ[ピー]…日本人の蔑称。日韓友好のために伏せ字にしている。


※スズキさんのモデルは特にないが、名前はプロ妄想家のあの人から借りた。
 日本人ペンの代表として、金はあるがピントがずれてるおっさんを想定した。
 まさか後に大活躍することになるとは、このときは思ってもいなかった。


※2030…20代30代の男性で結成されたソシペンの集団。
 もっと年上のファンも多いと思うが、まだ4050は結成されてない。日本で出来るかも。


※以前何かの番組で、スヨンが「自分がリーダーになったら食事を洋食にする」と言って
 ティファニー始め何人かの支持を得たことがある。もちろんジョークだが。
 スヨンがリーダーを狙っているというネタは第68話でも使わせてもらった。


※シカ効果…ジェシカが話し出すと、それまでどれほど盛り上がっていた場も凍り付くという。