関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第38話 いるぼにん、とっきる まんなんだ

クッキーマン「こちらがスズキさんや」
テヨン「こんばんは、少女時代のテヨンです」
ニホン人「こ、こんばんは、スズキです。(ホ、ホンマもんや。ホンモンのテヨンちゃんやぁ!)」
クッキーマン「こないだ他のメンバーには会うてもろたんやけど、日本に帰る前にどうしても自分に会っときたいゆわはってな」
テヨン「そら光栄な」
ニホン人「本番前に押しかけて、えろうすんません」
テヨン「かまへんですよ。ラジオはテレビと違うて、結構ユルユルですさかい。たいして打ち合わせもないし」
クッキーマン「ほな、ワシは行くで。スズキさん、よかったら本番も見学していってください」
ニホン人「あ、はい。おおきに」
ばたん
テヨン「………(ほったらかしかい。面倒なことはなんでもウチに押しつけやがって)」
スニホン人「………(夢やないやろな、控え室でテヨンちゃんとふたりっきりなんて。ドキドキがとまらへん。
  それにしてもちっちゃいわ、予想以上や。なんなんやろ、この異常なかわゆさ、この肌の白さ。作りモンちゃうやろな)」
テヨン「あの…」
ニホン人「は、はひ!」
テヨン「どないしはったんですか? ウチの顔になんかついてます?」
ニホン人「す、すんまへん。緊張してもうて…。ウ、ウサギみたいやなあって思てて」
テヨン「ウサギ?」
ニホン人「あの、こっちで人気のアニメの…」
テヨン「ああ、マシマロでっか? あれは可愛いですね。そやけど、ウチあんなにひねくれとるやろか?(ホンマは因幡の黒ウサギゆわれとるけどな、へへ)」
ニホン人「ご、ごめんなさい! そう言う意味では(しもたしもた、テヨンちゃんに嫌われたらもう死ぬしかないわ)」
テヨン「あ、こちらこそごめんなさい。褒めていただいたんですね(うわー、めんどくさい奴やな)」
ニホン人「も、もちちろんでです(ほっ)」
テヨン「ウチ、日本のアニメやマンガ大好きです。ドラゴンボールとか」
ニホン人「知ってます。理想の男性はベジータなんですて?」
テヨン「えへへ(ペロ)」
ニホン人「(やたっ、テヨンちゃんの舌出しポーズ見れた)そやけど、マシマロは日本やのうて韓国製のアニメですねん」
テヨン「えー、ホンマですか? ああゆうもんはたいがい日本製やと思てました」
ニホン人「まぁ今やアニメは日本文化の代表ですからね。そやけど、この国でも立派なアニメが出来てます。どこ製だろうと誰が作ろうと、ええモンはええんです。
  そういういろんなええモンをワシらの事業を通じて、世界中に伝えられたら思てます。それがワシの夢です」
テヨン「まぁ(これは使えるかも)。ウチの思いと一緒ですね。
  ウチも一所懸命気持ちを込めてうとうた歌を世界中の人に聴いてもらいたい。そうゆう気持ちでやってるんです。素敵です(キラキラ)」
ニホン人「(ひゃああ、テヨンちゃんが素敵ですやて、夢やないやろか)
  お、おおきに。テヨンさんならきっといつか世界に進出できますよ」
テヨン「…そうですやろか?(ドヨーン)」
ニホン人「ど、どうしはったんですか? ワシ、また間違たこといいましたか?」
テヨン「ちゃいます、スズキさんはなにも…。そやけどウチら、事務所の意向で動かんとあかんから」
ニホン人「海外進出の噂もあるやないですか?」
テヨン「どうですやろ? f(x)の反応次第ゆうこともあるし、なんともいえまへん。
  少なくとも日本での活動はない思います。トンバンにいさんのことがあるんで。」
ニホン人「ああ…(日本進出は諸刃の剣やもんなぁ)。テヨンさんの契約も東方神起みたいに長期なんですか?」
テヨン「まだ大分ありますね。そやから自分の願いどおりに活動したい思うても、自由になる頃にはもう会社にとって利用価値がなくなってしもうとるか、
  少なくとも少女ゆう言葉はふさわしくなくなっとる思います」
ニホン人「そ、そんな…(テヨンちゃんの実力やったら20代過ぎても充分食べてける思うけど。やっぱり厳しい世界なんかな)」
テヨン「会社には育ててもろうた恩もあるし、裏切る気持ちはないんですけど、将来を考えるとトンバンにいさんの気持ちもよくわかるんです」
ニホン人「…(テヨンちゃん、笑顔の下にそんな悩みを抱えてたんやな)」
テヨン「スズキさん!(すがりっ!)」
ニホン人「わわっ!(ドキドキドキ)」
テヨン「ウチ、世界中で歌を歌いたい。そのためには自由になる必要があるんです」
ニホン人「(ふ、震えてるがな。テヨンちゃんが。いや、ワシか、ワシの方か? あかん、頭の中真っ白や)」
テヨン「BoAねえさんみたいに日本で歌ってみたい。そう、スズキさんの国で歌いたいんですぅ(キラキララ)」
ニホン人「テヨンたん…(韓国一のアイドルがワシの腕の中で泣いとるなんて。こんなほっそい肩して、ワシを頼っとるなんて。
  ワシ、命に代えてもこの娘を救ってやりたい。ワシに出来ることは………あ、あるがな。今のワシの財力なら可能や)
  テヨンさん、顔を上げて下さい。ワシ、力になります。日本に帰っていろいろやってみます」
テヨン「…え?」
ニホン人「テヨンさんが日本で活躍できるよう下地を作ります。もちろんSMに文句は言わせませんで」
テヨン「サトーさん…(やたっ。このチョッ[ピー]、意外に使えるやんけ。最悪ダメでもウチの損にはならんしな)」
ニホン人「テヨンさん」
テヨン「はい、サトーさん(これでSMゆう最大の縛りを逃れられたら、テヨン帝国の実現にかなり近づくわ)」
ニホン人「ワシ、スズキですから」
テヨン「…えへ、えへへへ(ペロ)」


ユリ「なーなー、このネットニュースに出とるスズキ某って、あのスズキさんのことやろ?」
スヨン「誰やそれ?」
ソニ「一緒にメシ食うたやないか」
スヨン「さぁ、覚えてへん」
ユナ「なんて出とるの?」
ユリ「日本のラジオ局を買収しようとして、関連会社のテレビ局まで巻き込んで大騒ぎになっとるらしい」
ヒョヨン「局を買収? そこまで金持ちやったんか?」
ソニ「そやから粗相のないよう応対せえゆうたやないか」
ユリ「ほんでな、局買収の理由が『韓国のウサギを自由にするため』なんやて」
ジェシカ「意味わからんわ」
ソヒョン「テヨンねえ、マンガかなんか読んどるんかな? さっきからずっと肩が震えとるわ」
ティパニ「リビングの隅で壁向いてへんと、部屋に戻って読めばええのに」
テヨン「わははは…(部屋戻ったら報告が聞けんやろ。それにしてもサトーの奴、やるやんけ。うひゃひゃひゃ)」
ユリ「あっ、ニュース更新されたで。…ぶーっ、なんやそら?」
ユナ「どないしたん?」
ユリ「スズキさん、逮捕されたて。証券取引法違反やて」
テヨン「…!」
ヒョヨン「はめられたな。国家権力に逆らうからや」
ソニ「うーん。その辺はどこの国も同じやな。せっかくビジネスパートナーになれる思てたのに、残念や」
ソヒョン「テヨンねえ大笑いしとる。そんなに面白いマンガなんかな? 今度貸してぇな」
テヨン「ひぃひぃ…(今度は泣いとるんじゃボケ!)」



※マシマロ…MASHIMARO。猟奇ウサギ。2000年にキム・ジェイン(当時学生)がネットのフラッシュアニメーションとして発表。
 現在では韓国、中国などで大人気のキャラクターとなっている。
 公式HP → http://www.mashimaro.net/


※テヨンは兄の影響から『ドラゴンボール』の漫画が大好きで、特にベジータが理想の男性だと語ったことがある。
 父、兄と共に『ドラゴンボール』を読み耽っていたら、母親が激怒して漫画を燃やしてしまったことがあるらしい。


※舌出しテヨンちゃん
    



※f(x)…2009年9月にSMからデビューした少女時代の妹的グループ。韓国人、中国人、米国人で結成された5人組。
 ビクトリア(リーダー/中国)、エムボ(米国)、ルナ(韓国)、ソルリ(韓国)、クリスタル(ジェシカの妹/米国)
 さすがのSM品質で、歌唱、ダンス、ルックスと非常にレベルが高いが、少女時代との差別化が弱いのが辛いところ。
     デビュー曲の『ラチャタ』