関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第530話 ランチタイム

どすどすどす…
アイリーン「(ぬぅ)なぁ、今ソシねえさんの楽屋の方に歩いて行ったの、ひょっとしてスージー・キムの配達人か?」
スルギ「そやないスか? おねえたちは大概ペンからの差し入れ弁当食うてるゆう話やし」
アイリーン「それにしても、スージー・キムの店やで(驚)。1食あたり100万とも200万ともゆわれる弁当の芸術やで」
ジョイ「今日はテティソのカムバックLiveやから、尚更気合いの入ったお弁当やないですかねぇ」
アイリーン「ぴゃー」
ウェンディ「そげな弁当を毎日食うてるねえちゃんたちが羨ましいっぺー」←カナダなまり
アイリーン「うむ。ウチらも早く売れねば」


ティパニ「なぁなぁ、ここ見てや」
テヨン「なんや、進行台本なんか読んどるんか。真面目なことよのぉ」
ティパニ「歌番組のMC長くやってたんで、つい習慣になってもーて。
  それよりここや、ここ(つんつん)」
テヨン「なになに…”司会:それでは少女時代テティソのみなさんで新曲『Holler(ハラ)』をお聞きください!”
  ちょいちょいちょい。『Holler』に”ハラ”てルビ振るなや。あの腰が細いのだけが自慢のパボ女を想像してまうやんか」
ティパニ「そやけど、自分ら韓国人が発音したら『ハラ』になってしまうのも事実。仕方がないかも」
テヨン「仕方ないことあるか。ウチは絶対『ハラ』なんか発音しとらんぞ」
ティパニ「ほんならなんてゆう?」
テヨン「オラー」
ティパニ「嘘つけ」
テヨン「オラオラオラオラー!(どかかかか)」
ティパニ「痛い痛い、殴るんじゃねー!」
ソヒョン「わお、オラオララッシュ(喜) 懐かしー」
こんこん、がちゃ
配達人「毎度ー。スージー・キム弁当アートから配達に参りましたー」
テヨン「(ぴた)おお、我が忠実なる下僕ども。今日が我ら3人のカムバックゆうことをちゃんと憶えとったようやな」
ティパニ「た、助かった…(ボロボロ)」
配達人「ではお弁当の方、こちらの端からお置きしていきまーす」
さっ、さっ、さっ
配達人「まずテヨンさんがお好きなスンデ鍋!(どーん!)」
テヨン「おお、美味そう」
配達人「ワンちゃんがお好きなテヨンさんの好みに合わせて、我が主スージー・キムが腕によりをかけて特別なスンデを作り、使用しております」
テヨン「ウチの好みに合わせて?」
配達人「はぁい。可愛い可愛い韓国原産のサプサル犬を丸ごと一匹使ってまして」
ティパニ「げろげろげろー」
ソヒョン「サプサル犬の腸詰めをスンデと呼んでいいものやら」
配達人「スンデにはかつて犬の腸も使っていたとWikiペディアに表記がございます」
テヨン「ほー。それやったら間違いない。Wikiに載ってることはみな正しい」
ティパニ「もっと早ゆえや。スンデのところでウチもひと口食うところやったわ」
テヨン「つまらんぞ(ぱくぱく)」
ティパニ「うげー」
配達人「テヨンさんにはもう一品、こちらをご用意してございます(どん!)」
ソヒョン「うっ」
ティパニ「こ、今度は豚の頭…しかも丸ごと」
テヨン「なんか晒し首みたいな情景やな」
配達人「これは告祀(コサ)に使って欲しいと我が主が用意したものです」
ティパニ「コサ?」
ソヒョン「韓国の風習で、新しい事業を始める時なんかに、茹でた豚の頭を祀って、無事を祈願するんや。豚の口にお札を挟んだりする」
テヨン「今日はカムバックやから気を利かせたんやな。感心感心」
ティパニ「い、因習やぁ。横溝正史や〜」
テヨン「ハワイ料理みたいでオシャレやんか。自分の国の料理やど」
ティパニ「ハワイにそんな料理はない。これじゃ蠅の王やがな」 ※第273話参照
テヨン「とにかくカムバック成功祈願や。ありがたくいただこう(南無南無)」
配達人「テヨンさんは豚の頭もお好きとゆうことで、たんに茹でるだけじゃなく、美味しく食べられるように調理してございます」
テヨン「ちゅうと?」
配達人「はい、11種類のスパイスを駆使して香ばしく揚げてみました」
テヨン「ほぉ…じゃさっそく(ぱくぱく)あ、ホンマや。これは美味い!」
配達人「もともと脂肪が強いですから、動物性の脂を避け、落花生油でさっぱりと仕上げております」
テヨン「ぶーっ! …(ばったり、ひくひく)」
ソヒョン「あ、死んだ(笑)」


配達人「ソヒョンさんにはコグマの採れたて弁当をご用意いたします」
ソヒョン「採れたて? まさか畑から採ってすぐのコグマを食べさせてくれるの?」
配達人「左様でございます。そのために、こうして…(ばさーっ)」
ティパニ「わぁ。楽屋に土とか撒くなよ」
配達人「これぞスージー・キムの弁当マジック。楽屋がコグマ畑に大変身!
  とっても甘くて美味しい紅はるかが収穫できるよ〜」
ソヒョン「すげー、オシャレー。こんなスケールの大きい弁当箱は初めてや。
  ゆでたまご先生の漫画『グルマンくん』並みにすげー」
ティパニ「うーむ。ある意味『美味しんぼ』に出てきたタケノコの地獄焼きみたいな環境料理やな」
配達人「(ぱんぱん)よーし、これでコグマ畑が完成です」
ソヒョン「わーい。ほんじゃコグマを掘り出してみよう。スコップ貸して」
配達人「あ、これから苗を植えるので半年程お待ちください」
ソヒョン「(こけ)リアルにここで育てるんかい!」


配達人「洋食派のティパニさんには、イタリアンを用意して参りました」
ティパニ「お、ええやんけ」
配達人「かの名作映画『グランブルー』に登場するエンゾ・モリナーリのママンの手料理を再現イタしました」
ティパニ「ブラボー! カンツォーネッ!」
配達人「まずはワインを(トクトクトク)
  …作者がそれほど好きじゃないイタリアの白ワインから作者がそれほど好きじゃない”エスト! エスト!! エスト!!! ”をお召し上がりください」
ティパニ「ちょ…なんやその表現」
配達人「名前の割に面白くない、退屈なワインであることは保証イタしますよ」
ティパニ「ちっ、ヴァッファンクーロめ! …(ぐびぐび)」
ソヒョン「飲むんかい!」
配達人「でもお料理の方は超一級品でございますよ。アンティパストからパスタ、スープ、メイン、ドルチェまで全7品」
ティパニ「やっぱカンツォーネッ!」
配達人「全部トマト味でございます」
ティパニ「ぶーっ!」
ソヒョン「本場イタリアンあるあるやなぁ(笑)」




おまけ01
ハラ「はぁ…ウチらにも来ないかなぁ。シャーリー・キム」
スンヨン「今更来られても困るけどな」


おまけ02
監督「…カット! OKや!」
スヨン「やれやれ(ほっ)」
助監督「ここで昼休憩にしまーす。あちらにケータリングが用意してありますので手の空いてる人から順にどうぞ」

カン・ウソン「おや、スヨンさん、ここにいたの? お昼は食べた?」
スヨン「はぁ、少しいただきました」
ウソン「小食やなぁ。そやからこんなに痩せてるんやな」
スヨン「えー、普通ですよ(笑)」
助監督「たいへんやぁー、午後に撮影予定の牛がいなくなってる〜!」
監督「なんやてぇ?」
スヨン「ただ、今日は胸がいっぱいで(げふっ)」
http://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2003934






※スージー・キム…同名の歌手がいるので注意。
 ここではアイドルに弁当を配達する専門業者スージー・キム弁当アートのこと。
 韓国では冷えたご飯を食べる習慣がなく、楽屋弁当などが存在しない。
 中井貴一の『サラメシ』が作りにくい状況だが、その代わりファンが暖かいご飯を差し入れたりしている。
 その場合、ファンクラブなどでお金を出しあい、専門業者に製造と配達を委託するもが一般的。
 ソウルにはいくつかそのような業者が存在するが、スージー・キムは特に有名で、非常に高価である。
 その代わり対象アイドルの嗜好やアレルギーなどをキチンと把握し、金額に見合ったサービスを行っている。
 間違ってもテヨンに落花生油で揚げた物は出さない(と思う)。
 http://www.ktsketch.com/index.php?mid=imw&document_srl=76258&sort_index=readed_count&order_type=desc


※サプサル犬…
 


ゆでたまご先生の漫画『グルマンくん』…