関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

ソニョシデ学園 13

今年になって、クラスメートや知人に熱愛ブームが訪れている。
最初は1学年下で学園のマドンナのユナが、次に放送部長のスヨンとクラスメートのティファニーが立て続けにステディな関係が出来たと話題になった。
そして今日噂になったのはクラス委員のテヨンだ。これには驚いた。
「相手のペッキョンはまだ子どもだよ」とボクはランチを食べながら、向かいの席の幼なじみジェシカに言った。「信じられない」
「子どもじゃないでしょ」とジェシカ。「まだ中学生だけど」
「中学生は子どもじゃないか」とボクはムキになった。
「あんな聡明なテヨンが中学生とつきあうなんておかしいよ。きっと騙されてるんだ!」
「…」
ジェシカは例によって炎ですら凍らせるような目つきになった。
「テヨンは自分が誰とつきあってるか、なにをしているか、ちゃんと判ってるわ。もちろんペッキョンもね」
そして、その目つきのまま、僕の顔をのぞき込んで囁いた。
「判ってないのは、キミなんじゃないの?」
その言葉はボクの心に突き刺さった。
こうなったら保健医のユリ先生に慰めて貰うしかない。
ユリ先生はいつだってみんなのものなんだ。決して”誰か”のものじゃない。
「わーん」
泣きながら保健室へ駆け出すボクの背中を、ジェシカは凍てつく目で見つめていた。