関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第435話 そに散歩 〜ロサンゼルス篇〜 (前編)

ソニ「(下からフレームイン)あんにょ〜ん、よろぶん!」
テロップ:散歩人 イ・スンギ
ソニ「最近歩いてますか? 散歩ってええですよー。さぁ、散歩に出かけましょう!」
♪ポロロ〜ン


  OP
  テーマ曲:BIG BELL「ほのか」
  テロップ:散歩は 大人の休み時間
       一歩 踏み出せば 冒険が始まる
    




01:ドジャースタジアム
ソニ「今日の『そに散歩』は、じゃーん、後ろにある建物をご覧ください!」
    
ティパニ「Oh! It's Dodger Stadium!!」
ソニ「そうです。ドジャースタジアムです。ウチらは今、美国のロサンゼルスに来ております!」
テヨン/ティパニ「いえーい!(どんどんどん)」
テヨン「ドジャースゆうたら野茂英雄が初めて所属した球団やね。ラソーダ監督元気かな?」
ソニ「ゆうならリュ・ヒョンジンと言えや。国際的に怒られるぞ」
テヨン「つーん」
ティパニ「この球場には、ウチが5月に来て始球式をやったばかりやけど、何故またここにいるのでしょう?」
ソニ「それは、28日にこの球場でドジャーズシンシナティ・レッズの対戦が行われるからや」
ナレーション:そうなんです。
  ドジャーズには怪物リュ・ヒョンジン投手が、レッズには5ツールプレイヤー、チュ・シンス外野手が所属することから、
  韓国観光公社ロサンゼルス支社が主催する”韓国の日”のイベントが企画され、
  そのイベントの一環として、ソニさんを始め、テヨンさん、ティファニーさんが国歌を斉唱することになったんですね。
テヨン「以前もゆうたけど、『愛国歌』は厳密には国歌とちゃうで」
ティパニ「堅いことゆうなや。そんで国歌斉唱の後は始球式もやる予定やねん」
テヨン「ああ、そうそう。ウチが投げ、ソニが振り、パニが捕る。3人ならではの始球式や」
ソニ「まさにトリオ漫才」
ティパニ「ちょっと待って。ウチが捕手役やって、いつ決まったん?」
テヨン「いつって当然の成り行きやがな。自分、前回みたいな投球内容で、今回も投げれる思うてたんか?」
ソニ「ある意味シカに匹敵するダメ投球やったで」
ティパニ「そ、それはそうかも知れんけど、捕手はマスク被るさかい顔が見えんやないか。そんなんやだ」
テヨン「やかましい! 自分はウチの嫁なんやから、きっちり女房役を務め上げるのだ。”いくでぇ、マメたん!”」
ティパニ「そんなアホな理屈で、”はいな、あんさん”てゆう訳ないやろ」
テヨン「ちぇ」
ソニ「とにかく、せっかくこうして美国にやってきたので、本日は特別編としてロスの街から『そに散歩』をお届けします」
テヨン「”あごあしまくら”は韓国観光公社が出すってことで、安易に便乗した企画です」
ソニ「大人の事情は言わんでええって」
ティパニ「ウチが生まれ育った街なので、今回はウチ中心にお送りします。なんやったら『ぱに散歩』とタイトルを代えてもええと思います」
ソニ「それだけは勘弁してください」
ナレーション:と言う訳で始まった新生テティソのロス散歩、どうなりますやら。


    


02:チャイニーズシアター
ソニ「ドジャースタジアムから西に10kmほど移動しまして、ここはハリウッドです!」
ティパニ「ロスと言えばハリウッド!」
テヨン「♪ドンドンドーン、ベタベッタ!」
ティパニ「晴天なので、リー山腹のハリウッドサインがくっきりと見えております」
    
テヨン「♪ドンドンドーン、ベタベッタ!」
ソニ「やかましい」
ティパニ「ここはハリウッドの目抜き通り、その名もハリウッド・ブールバードです。ここをちょいと歩くと、ほら有名なチャイニーズシアターが見えてきましたよ」
    
ソニ「おお、これが? 唐突に中華風の劇場やなぁ。実物は初めて見た」
テヨン「ウチ、5年前にジュンスとデートしたとき見たわ」
ソニ「やめろ。そういうアイユ的発言をするんじゃねえ」
ティパニ「ここの前庭にはおよそ200人分のハリウッドスターたちの手形足形が刻まれたブロックが埋められてて、それが有名やねん」
ソニ「知ってる知ってる。憧れたわぁ」
    
ティパニ「中にはミッキーマウスとかR2D2とか、怪しいものもあるけどな」
    
テヨン「ひと通り見たけど、ここにウチの手形足形がないのはおかしいのではないか?」
ティパニ「うむ。頑張って、ここに手形が残せるようなスターに…」
テヨン「うりゃー!(ずこーん!)」
ソニ「わぁーーー!」
ティパニ「手刀を地面にめり込ませるんじゃねえ!」
テヨン「はーーーーっ!(どこーん!)」
ソニ「(ビリビリビリ)し、震脚?」
ティパニ「少林寺三十六房かっ!」
テヨン「さぁ手形足形が出来たところで、後はサインだけ…(ぱかーん)」
ソニ「これ以上民族の恥をさらすんじゃねえ!」


03:ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド
ナレーション:3人が続いてやって来たのはユニバーサル・スタジオ・ハリウッドです。
    
テヨン「(キョロキョロ)こないだ日本でフラッシュモブ撮ったUSJと同じやん」
ティパニ「そらUSJはここUSHを元にして作られてるから、印象はよく似てる。
  そやけどここには実際の映画撮影所があるのが一番の特徴や。面積もUSJの3倍以上ある」
ソニ「へー」
ティパニ「その証拠に、入り口には現在撮影中の映画のタイトルとスタジオナンバー、主な出演者などを書いたボードが掲げてある」
テヨン「あ、ホンマや。USJにこれはなかったな」
ティパニ「あと広大な敷地を回るトラム(遊覧バス)が走っていて、これに乗って撮影所見学が出来るのも、USHならではの楽しみや」
ソニ「よし、乗ろう乗ろう!」
     ←こんな感じ
ナレーション:諸々の関係で、こんな動画を紹介してますが、実際には2008年の火災で『バックトゥザフィーチャー』の教会と『キングコング』のセットなどは焼失して、現在は観ることが出来なくなっています。
テヨン「それ以前に、ガイドが全部英語じゃねーか。全然わからねーよ!」
ティパニ「団体で予約したら韓国語の出来るガイドが添乗することもあるらしいけど、映画好きなら言葉わからなくても楽しいはず。
  映画の世界を表現したアトラクションと、実際のスタジオ裏とオープンセットが組み合わさっていて、見所いっぱいや。
  以前は運がよかったら撮影中のスターを見ることもできたんやけど、最近はさすがにないらしい」
ソニ「ウチ、『サイコ』のモーテルはわかったわ」
テヨン「途中でトラックがバァーってなって水がバァーってなるところは?」
ティパニ「あれは『大地震』の地下鉄駅を再現したものや」
テヨン「自分が随時通訳してくれたらよかったのに(ぶつぶつ)」
ナレーション:トラムを降りた一行は徒歩でアトラクション見学へ。
 USJとの違いは他にもいろいろあって、例えば『バックドラフト』では、吹き出す炎などが消防法の関係で抑えられている日本に比べ、かなり過激になっています。
ソニ「へー」
ティパニ「後は『ニケロディオン・ブラスト・ゾーン』のスライムの量が半端ないねん」
ソニ「『ニケロディオン・ブラスト・ゾーン』はUSJにはないからわからへん」
ティパニ「あーそうかぁ。だったら『ウォーターワールド』やね。開始前に道化が出てきて水掛けるんやけど、それが日本よりずっと激しいねん」
ばっしゃーん!
ティパニ「こんな風に」
テヨン「(びしょびしょ)もっと早く言えや」
ティパニ「大丈夫。こっちは乾燥してるし暖かいからすぐ乾く。観客も掛けて掛けてって手招きするほどや」
ソニ「ぴゃー、ホンマや。明るい国やなぁ」
ナレーション:USHは丘の上下に分かれていて、上をアッパーロット、下をロアーロットと呼んでいます。
  映画を撮影しているスタジオはロアーロットにあり、先ほどのスタジオツアーではトラムに乗ったまま訪れましたが、それ以外のお客さんはエスカレーターを利用します」
    
テヨン「な、長い…」
ティパニ「だいたい上から下まで7分かかるねん」
ソニ「すげー。圧倒的高低差!」
ティパニ「まるでイ家とチョン家みたいやな(笑)」
ソニ「圧倒的貧富の差!」
テヨン「なに『カイジ』みたいなことゆうてるねん」
観光客「お、あそこにいるのって韓国のアイドルちゃうか?」
観光客「ホンマや。なんでLAに?」
観光客「可愛いなぁ」
観光客「ざわざわざわ…」
観光客「ざわざわざわ…」
ソニ「うひゃー、エスカレーターの中がまさに『カイジ』状態に!」
テヨン「嘘つけ」
ナレーション:と言ってる間に、ロアーロットに到着です。ここは別名スタジオセンターと呼ばれています。
テヨン「ホンマ、スタジオばっかり」
ソニ「倉庫ばかりで圧倒的地味感」
テヨン「『カイジ』はもおええから。そもそもなんでUSHで『カイジ』やねん」
ソニ「ハリウッドでリメイクされないかなぁと言う期待を込めて。カイジ役はラドクリフくんで」
テヨン「お、藤原竜也よりはおもしろそう(笑)」
ティパニ「怒られるって。それよりロアーロットや。見た目は地味やけど『ジュラシック・パーク・ザ・ライド』なんかはこっちにあるんやで」
テヨン「それ、エスカレーターから見えたけど、またしても水被りそうなアトラクションやね」
ティパニ「だからすぐ乾くって。それが嫌なら1ドルでポンチョ貸してくれるし」
ソニ「ポンチョとかあんの? そんならやってみるか」
    
ばっしゃーん!
ティパニ「わはははは!」
テヨン「ぴゃー、ポンチョ全然役にたたんやんか! びしょ濡れや!」
ティパニ「わはははは!」
ソニ「…つくづくアメリカ人やなぁ(呆)」


04:ユニバーサル・シティ・ウォーク
ナレーション:USHの入り口の前には”ユニバーサルシティウォーク”と呼ばれるモールがあり、ショッピングやお食事が楽しめます。
  USJの前にもありますが、あちらと違って抜けに通天閣が見えたり、串カツとたこ焼きの店ばっかりではありません。
    
ソニ「USJかて串カツとかたこ焼きの店ばっかりちゃうわ!」
ティパニ「このシティ・ウォークはスタジオ内と違って落ち着いた雰囲気で、特に夕方から夜にかけては絶品。作者もごっつ気に入ったみたいやで」
ソニ「ふーん…て、作者もここに来たことあるの?」
ティパニ「2001年の春に仕事で来たことあるらしい。証拠の写真は残ってるけど、時差ぼけでほとんど記憶はないそうや」
テヨン「じゃあ言わなきゃええのに」
ソニ「そおゆうなよ。ちょっと自慢したかったんだって」
テヨン「どーでもええわ、そんなこと」
     ウッドペッカーくんと若き日の作者


05:コリアンタウン
    
ナレーション:一行はクルマで10分ほど移動し、商店の建ち並ぶ街へやってきました。
テヨン「なんじゃここは? ハングルだらけ?」
ティパニ「ここがアメリカ最大のコリアンタウンや。ここにいる限り、一切英語が喋れんでも、読み書きできなくても、コリアンが生きていくのに不自由はない」
テヨン「韓国語のみでOKやと?」
ティパニ「Yes,You Can!」
ナレーション:アメリカに住むコリアン(ここでは朝鮮系民族のこと)の移民はおよそ170万人。
  これは在日コリアンの50万人より遙かに多く、中国(183万人)に次いで世界で二番目にコリアンが多い国です。全美人口のおよそ0.6%を占めています。
ティパニ「朝鮮からの最初の移民が美国商船ゲーリック号に乗ってハワイに着いたのが1903年。ちょうど今年で移民110年になる」
ソニ「そこから我が民族の偉大なる活躍が始まったんやな」
ティパニ「アホか。そんな国粋主義者の思い通り、世の中が進む訳あらへん。この国ではアジア人はあくまでマイノリティなんやぞ」
ソニ「うう…」
ナレーション:実際の移民は1903年以前にもごく少ない数ですが行われていました。
  しかし、多くの同胞が過酷な状況に圧し潰されて行き、移民開始から半世紀経ても在美コリアンの数は数万人にとどまっていました。
  本当に韓国人がアメリカ本土に渡って活躍し始めるのは1965年の移民法改正(美国側)を待たねばならなかったのです。
ティパニ「そやけどいったん改正法が施行されると、我々の先祖は波のように押し寄せて来た。
  80年頃にはそれ以前に比べて14倍ものコリアンがアメリカに住んでおったんや」
ソニ「ひゃー」
ティパニ「そのほとんどが東海岸と西海岸に2分されるんやけど、LAには特に集中している。
  一説では30万人のコリアンが住んでるらしい」
ソニ「それだけで自治出来る数やん」
ティパニ「そう。そやからコリアンタウンはまさにアメリカにある韓国そのもの。
  韓国語放送のテレビ局やラジオ局、ハングルの新聞社がいくつもある。
  ここをソウル市ナソン区と呼ぶ人もおるくらいや」
ソニ「ナソン?」
ティパニ「LAを漢字で書くと羅聖(ナソン)になるからな」
ソニ「あー」
ティパニ「それではこれから、ロサンゼルスにおけるコリアンの生活をじっくり紹介してやろう」
テヨン「いや、興味ないっす(モグモグ)」
ティパニ「屋台のトッポギ食ってるんじゃねえ!(ネギチャリ!)」
ナレーション:てな訳で、なにやら不安ですが、次回の『そに散歩』もロスからお届けします。
  在美コリアンの光と影に触れるテティソの面々。国際問題に発展しなければいいんですが。





※おまけ…
 セセム・トリオが歌ってヒットした『ロスに行けば』。
 原題は『나성에 가면』であり、ロスではなく羅聖(ナソン)という名詞が使われている。
    
 この曲は2014年に大ヒットした映画『怪しい彼女』の劇中でリメイクされている。
     『怪しい彼女』版