関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第423話 ジンジャーとハニー

ジンジャー「うーん…うーん…(がばっ!)はぁはぁ…ゆ、夢か」
ハニー「(とてとて)どないしてん? えらいうなされとったけど」
ジンジャー「…飼い主に喰い殺される夢を見た」
ハニー「あー、やっぱり。自分の飼い主、ときどき凄い目で自分のこと見とるもんなぁ」
ジンジャー「起きとる時はまだ理性が働いてるんやけど、寝てるところにうかつに近寄ってみい。
  いきなり鷲掴みにされてパクンされかけたたこと、何回もあるねんから」
ハニー「うむ。幾度も目撃したで」
ジンジャー「見てたんなら助けんかい。こっちは毎日が命がけ、『ライフ・オブ・パイ』みたいな生活してるねんど」
ハニー「冗談ゆわんといて。自分の飼い主は『ライフ・オブ・パイ』のベンガル虎さえ喰っちまうようなお人やないか。
  たかがチワワにすぎんワシが助けに入るなんて、まさに素手ティラノサウルスと喧嘩するようなモンや」
ジンジャー「はぁー、こんな生活、精神を蝕むわぁ。いったいあと何日生き延びることが出来るやら(嘆息)」
ハニー「そもそも、なんであんな野獣なお人に飼われることになったんや?」
ジンジャー「それや。もともとはマネージャーゆうお人が、飼い主に向かってペットを飼えと勧めたらしい」
ハニー「マネージャーが? なんで?」
ジンジャー「ワシの飼い主が頻繁に公園で野良を捕まえて来ては喰うてたらしい。
  それを見かねたマネージャーが、”アイドルがそういう生き物を喰うたらあかん。
  そもそも人間とその生き物は捕食関係やなく共生関係や。愛し合って暮らすものや”と説教して、あげくに”愛らしさを理解するために一度飼うてみろ”と」
ハニー「わぁ、余計なことを」
ジンジャー「そこで、”思い立ったが吉日、さっそくペットショップに行こう”てことになって。
  運命のあの日、ワシがケージの外のガラス越しに世間を眺めておると、ぬっ…野獣がいきなり窓の外に顔を突き出しおった」
ハニー「ぴゃー、心臓に悪い」
ジンジャー「いくらその頃のワシが世間知らずでも、本能的に判ったわ。”こいつはやばい生き物や”って。カエルかて蛇という天敵は本能的に理解するやろ?」
ハニー「わかる、わかるで」
ジンジャー「ワシはすくみ上がってぶるぶる震えた。おもわずケージの中にチビってもうたよ。ジョジョジョーってな。
  そしたらペットショップのアホ店員の奴、こお言いよったんや。”あ、この子も喜んでますよ。ハイテンションなあまり粗相しましたから”ってな」
ハニー「オー・マイ・ゴッ(やれやれ)」
ジンジャー「それからや、ワシの『ライフ・オブ・パイ』が始まったんは」
ハニー「ぶっちゃけ、自分の飼い主は、自分のことどお思てるの? やっぱり非常食やと?」
ジンジャー「いや、表面上はペットと思うて可愛がってくれてるよ。そやけど7割3割で野生が強いお人やから、本人も気づかないうちに野獣が目覚めよるねん」
ハニー「うへー、ペットショップにおった方がまだ良かったな」
ジンジャー「うーん、そやけどあのままペットショップにおっても、ハモンドおばはん(猫)の子守させらるのがオチやしなぁ。
  知っとるか? ハモンドおばはんて3組も双子おるんやぞ。たまらんわ」
ハニー「赤毛のアンかよ!」
ジンジャー「しょせんひとりでは生きられぬのがワシらの運命(さだめ)。ひとりで生きようとしたら、結局野良と呼ばれて狩られてしまうのさ」
ハニー「因果な生き物やなぁ。自分で生みの親も飼い主も選べないワシらは、生まれた時から運にすがって生きてるようなモンやな」
ジンジャー「まさにその通り」
ハニー「そういう意味じゃ、ワシはまだ幸せかも。ワシの飼い主は捕食者やないからな」
ぱたぱたぱた
ユリ「ハニ! ハニ! どこ行ったん?」
ハニー「お、ご主人様のお呼びや。わんわん!」
ユリ「おー、ハニや、ここにおったんかい? そんなテヨンところの不良犬と話しとったら、自分までやさぐれてしまうで」
ジンジャー「ずいぶんな言いようやな(ぷんすか)」
ユリ「さぁ、ハニ、こっちにおいで(抱きっ)」
ハニー「きゅんきゅん! …なんか知らんけどワシが必要なようや。ではまたな、相棒」
ジンジャー「うん。バイバイケーン!」

ユリ「さぁ、ハニや。ヒョヨンねえちゃんやユナねえちゃんと一緒にぴょんぴょん体操するで」
ハニー「は?」
ユリ「インスタグラムのネタにするねん。それ、レッツダンス!(ぴょーん)」
ヒョヨン「もっと高くー!(ぴょーん)」
ユナ「わはははは!(ぴょんぴょーん!)」
ユリ「さぁ、ハニも跳んで!(ぴょんぴょんぴょーん!)」
どすん、だすん!
ハニー「わぁー、踏み潰されるー!」
ユナ「がははははは!」

ジンジャー「あかん、まるで『進撃の巨人』みたいになっとるがな。奴は奴で気苦労が多いなぁ(南無南無)」
ばたーん!
ジンジャー「はっ!?」
テヨン「今帰ったでー。お、ジンジャ! 自分迎えに来てくれたんか、感心感心(むんず)」
ジンジャー「(ひえー)ク、クゥーン」
ぺろぺろ
テヨン「あはは、くすぐったいがな。可愛いのぉ、ジンジャや。まるで喰べてしまいたくなるほどやでえ(きしゃーっ!)」
ジンジャー「ピエー! キュ、キュウーーーン!(ジョジョジョジョー)」
テヨン「あ、粗相した。そんなお行儀の悪い子は今すぐ釜ゆでの刑やで!
  なんちゅうてな…あれ、ぐったりして病気か? ジンジャ、ジンジャーーーーー!?」






※最近テヨンは犬を飼い始めたようで、インスタグラムでも頻繁にアップされている。
 黒いトイプードルで、名前はジンジャーと言うらしい。
    


 一方ユリもインスタグラムを始めたのだが、こちらではハニーと名付けられた彼女の犬がネタにされている。
    
 チワワのようだが、宿所で飼っているのか自宅で飼っているのかは不明。
 テヨンやティファニーの場合は実家が遠いので、宿所で飼っているとしか思えないのだが。
 

※小犬同士が語らっておりますが、こんな世界を目指している訳じゃございません。
    
    目指してたりして(笑)


※『ライフ・オブ・パイ』…カナダの小説家ヤン・マーテルのベストセラー小説。
 映画化不可能と言われていたが、台湾人監督アン・リーの手によって3D映画化された。
 インド人の少年が遭難し、積み荷であったベンガル虎とともに太平洋を227日間漂流する物語。
 一種のファンタジーととれる物語で、アン・リーの映像化もその方向に寄っている。
 ただし、リアルに解釈した物語もラストで少年の口から語られ、突然作品が深みを増す。
    
    とにかく圧巻の映像美。ぜひ3Dで見ていただきたい。


※ぴょんぴょん体操…6月18日にヒョヨンとユリがそれぞれのインスタグラムに掲載した画像で、
 ふたりとユナが部屋の中でなぜか踊りくるっている(笑)。
    
    これはユリが上げた方。それぞれの名前からHHYRYAと名付けられている。


※作者本人は愛猫家なのでハラとお友達になりたいです。