関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第288話 JUNIEL包囲網

01
スジ「なになに? 『第2のアイユか? JUNIELのショーケース大成功』 」
IU「はぁ? どゆこと?」    
    
スジ「えーとですね、『JUNIELは7日午後2時、ソウル新道林にあるD−CUBE CITY”スペース新道林”で開かれたショーケースで
  ”演奏もして、歌も歌うことから第2のアイユと呼ばれとるけど、ウチには身に余る言葉です。
  アイユ先輩は国民の妹として人気が高く、ウチはデビューしたばかりの新人にすぎないので、そう呼ばれるのはプレッシャーや。
  これからは第2のアイユになるよりはJUNIELとしての姿を見せられるように努力する”と話した』 やそうです」
IU「なんやと、生意気な」
スジ「は? 控えめでええ子ですやん」
IU「アホか。それはマスコミ向けの建前や。裏を返せば、第2のアイユと呼ばれるのは迷惑や、ってことやで」
スジ「そうかなぁ」
IU「続きを読んでみ」
スジ「へえ。『MCのチョン・ジヨンの”アイユより優れていると思うところは?”との質問には、
  ”ウチの歌声は、楽曲の雰囲気によってトーンが変わる。そやから違う曲を歌うと同じ歌手ちゃうやんてよおゆわれます。
  楽曲に応じて多彩な雰囲気を表現できるというのが長所やと思う”と答えた』
  なるほど、ねえさんは2〜3パターンしか歌い方ありまへんもんね(ポカ)いたたた」
IU「第2のアイユなんて身に余る、と言いながら、長所を聞かれるとすぐにヌケヌケと答えやがる。この女、狸か狐の生まれ変わりと見た。
  売れる前にウチが成敗してくれる!」


02
ティパニ「なになに? 『CNBULEチョン・ヨンファ、JUNIELを見つめる“愛おしい目線』 」
ソヒョン「…(ピキ)」
    
ジェシカ「あー、この目は確かにホレとる」
スヨン「JUNIELってFNCミュージックやったんか」
ティパニ「そうみたいやね。もともと別の事務所で中1の時にデビューする予定やったけど、事務所の経営があかんようなったんで、15の時にFNCのオーディション受けて契約したんやて」
ジェシカ「どっかで聞いた話やな」
ユリ「6〜7年前なら時期も合うで。スターワールドちゃうか?」
ソニ「うーん、そんな子、記憶にないなぁ」
テヨン「とにかく、ヨンファがどうしたんや?」
ティパニ「えーと、『JUNIELは7日ソウル新道林で開かれたショーケースで”Ready Go!””illa illa”などを歌い上げ、韓国でのステージを成功裏に終えた。
  この日JUNIELは自らギターを弾き、生歌を披露した。特に応援に駆けつけたチョン・ヨンファは彼女とともに”パボ”を歌い、息ぴったりのコラボレーションを披露した。
  ”パボ”はJUNIELの音域と特徴を考慮して、チョン・ヨンファが特別に作った曲だ。
  5月22日に公開された同曲のミュージックビデオは、一篇の映画のような美しい映像で大きな話題となっている』 やと」
テヨン「ヨンファが曲を提供したんか」
ジェシカ「気合入っとるなぁ」
    
スヨン「なんかお嬢様っぽいな。まさにJ−Popキャラ」
ソニ「そのMVはYoutubeで100万回以上観られたそうやで」
ユナ「マジで? ほんならヒットするかも」
スヨン「見た目も若いときの持田香織っぽくもあり、北山詩織っぽくもあり、まぁ可愛いよな」
ユリ「そやな。声も可愛い」
ソヒョン「ちっとも可愛くないわい、そんな奴(ぼそ)」
…!
全員「…(しーん)」
ヒョヨン「(ひそひそ)これはあかん。一番やばい奴を刺激したかもしれんぞ」
ティパニ「(ひそひそ)なんだかんだヨンファのことを気にしとるようやな」
ジェシカ「(ひそひそ)そんならそれで、さっさとくっつけばええのに」
スヨン「(ひそひそ)これやから恋愛経験のない奴はめんどくさいねん」
ティパニ「お前がゆうな!」
テヨン「とにかくJUNIELとかゆう娘の冥福を祈ろう」


03
IU「(抜き足差し足)…ちくしょう、暗いな」
ソヒョン「(抜き足差し足)…しまった、NVD(暗視スコープ)持ってくればよかった」
どんっ!
IU「きゃっ」
ソヒョン「わっ…誰や?」
IU「そ、その声は少女時代のソヒョンねえさん?」
ソヒョン「なんやアイユか。危ない危ない、もうちょっとでなます切りにするところやったで」
IU「うひーっ、なんか物騒な物もってはるぅ」
ソヒョン「自分、こんな時間にFNCの社屋に忍び込んで何する気や?」
IU「そ、それは…、ちょっと気に入らん新人が出てきたから…あの(汗)」
ソヒョン「気に入らん新人…ひょっとしてJUNIELか?」
IU「え、ねえさんも?」
ソヒョン「まぁね。そんで奴をどうするつもり?」
IU「えへへ(ごそごそ)、こんなもん持って来ましたんや」
ソヒョン「ヒモ?(首でも絞める気か)」
IU「そう、ゴムひもなんですよ(ビローン)。奴のギターの弦をこっそりこのゴムひもに代えておくんですわ。
  そしたらJUNIELの奴、ステージで弾き語りしよう思うても、ビローンてなってまうでしょ?」
ソヒョン「なかよし三郎か!」
IU「観客には笑われるし、歌は歌えへんし、エンタメニュースでめっちゃ叩かれること間違いなしですよ(笑)。
  ああ、ウチったらなんて恐ろしいこと考えつくんかしら。自分が怖いわ」
ソヒョン「…(呆)」
IU「ところで、ねえさんはなにを?」
ソヒョン「ウチはこのビルの基部に指向性の爆薬を何ヶ所か仕込んどこう思うてね。JUNIELが建物内におると判った時点で起爆して、ビルごと潰す」
IU「ええっ? そ、そんなことしたら死んじゃいますよ。それに関係ない人まで一緒に」
ソヒョン「それが狙いやもん。JUNIELだけ狙ったら動機から犯人が割り出しやすくなるやろ。テロや無差別殺人に見せかけるのが一番や」
IU「(ひえー)で、でも、ひょっとしたらお知り合いの方も…そうそう、ねえさんの元亭主のヨンファにいさんかて巻き添えになるかも…」
ソヒョン「ヨーン? …(ふっ)死んだらええねん、あんな奴」
IU「(ピャーッ)本物やんか、このお人!」
♪ポロロン、ポロロン…
ソヒョン「む、こんな局面でギターを弾きながら登場するとは何やつ?」
メン・ユナ「ズバッと参上、ズバッと解決! 人呼んでさすらいのシンガー、メン・ユナ!」
ソヒョン「なんや、流しのねえちゃんか」
メン・ユナ「2月2日、飛鳥五郎という男を殺したのは貴様か!?」
ソヒョン「それはもおええから」
IU「誰ですか?」
メン・ユナ「あらあら、人気歌謡にも出演経験のあるウチを覚えてへんとは(怒)。JUNIELより先にあんたを始末しようかしら」
ソヒョン「へ? するとねえさんもJUNIELを亡き者にしようと来はったんですか?」
メン・ユナ「その通り。あの子の歌のスタイルはウチと全く同じ。営業妨害も甚だしいから売れる前に始末しちゃおうと思って(シャキーン)」
IU「わぁ、ギターのネックから刀が!」
ソヒョン「仕込みギターか」
メン・ユナ「ふふふ、何切るか判らないよ。見えないんだからさ」
IU「もおいろんなもんが混じりすぎて訳わからんわ」
ソヒョン「作者がメン・ユナのキャラ付けに迷っとるからやろう」
メン・ユナ「そんなことぶっちゃけんでええって」


04
声「JUNIELの邪魔はウチがさせないよ!」
ピカーッ!
IU「わ、まぶしい!」
ソヒョン「誰?」
声「ちぇー、ちょっと前まで韓国を代表するソロシンガーと言えばウチやったのに。この声を聞いて判らんとは寂しいなぁ(ぬっ)」
IU「わーっ、まさか」
メン・ユナ「あっと驚く超大物!」
ソヒョン「ヒョ、ヒョリ姐さん!?」
イ・ヒョリ「その通り。出す曲出す曲大ヒット、そして出す曲出す曲盗作疑惑のセクシーアイコン、イ・ヒョリ様やで」
メン・ユナ「な、なんでこんなところに?」
ヒョリ「FNCに雇われてな、バイトでJUNIELの家庭教師をやってるねん」
ソヒョン「家庭教師? 歌のですか?」
ヒョリ「いや、”芸能人が知っておくべきK−Pop界の三大常識”ゆう授業や。ほら、あの子は日本でデビューしとるから、この国の芸能界のことに疎いやろ。
  そこでやたら業界に長いことおるウチが、つまらん失敗する前にいろいろ教えて行こうゆうことやな」
IU「確かに姐さんはウチが子供の時から芸能界におられますもんね」
ヒョリ「そこは自嘲しただけやろ。乗っかってくんなよ」
IU「す、すんまへん(汗)」
ヒョリ「そんで、どうすんの? ウチがバックにおると判って、まだJUNIELに悪さする気? それとも大人しく帰る?」
メン・ユナ「相手が姐さんといえども、ここまで来たらあとには…(ポカ)いてて」
ソヒョン「姐さんの後ろ盾があるとは知らず、申し訳ありませんでした。今日のところは大人しく帰ります(ぺこり)」
メン・ユナ「えー?」
IU「ソヒョンねえさんがそうゆうならウチも帰ろうっかなぁ(えへへ)」
ヒョリ「聞き分けてくれてありがとうよ」
メン・ユナ「ど、どうしてあきらめるねん? みんなでかかったらいくらヒョリーと言えども…」
ソヒョン「アホやな。あれだけ有名なお人が新人の家庭教師やるほど落ちぶれてはるんやで。
  どんな仕事でも日銭を稼げるなら世間体顧みずやっちゃうゆうその覚悟の強さたるや、毒を吐いても爪痕を残していこうと決意した有吉弘行と同等と見た。
  こっちも生半可な覚悟じゃ戦えんわ」
メン・ユナ「そうかぁ。向こうはもう失う物が何もないもんな。日銭を守るためなら何して来るかわからへんし」
IU「こっちも相打ちする覚悟がないと勝てないゆうことですね」
ソヒョン「その通り」
ヒョリ「なんかむかつくな」
ソヒョン「今夜はええ勉強になった。次来るときは最終兵器テヨンでも担ぎ出してこよう」
メン・ユナ「げー、ヒョリーVSテヨン! もはや神々の戦いやん」
IU「ある意味ハルマゲドンやな」
メン・ユナ「ハリウッドが企画したりして(笑)」
ヒョリ「そうか、その線もあるな。ジフン(ピ)通してハリウッドに売り込むか」
ソヒョン「マジで考えるなよ(がくっ)」
IU「なりふり構わないってこうゆうことなんですね。勉強になりました」
メン・ユナ「どんなオチやねん(呆)」








※「何切るか判らないよ。見えないんだからさ」…映画『ICHI』における綾瀬はるかの台詞。
    
    映画と思ったら駄目だが、綾瀬はるかのPVだと割り切れば楽しめる。