関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第173話 世界に知らせる顔

スヨン「気合いを入れろ! ウチら”韓国訪問の年広報大使”に任命されたんやで」
ジェシカ「ん〜? それがどうした?(ゴロゴロ)」
スヨン「(うきー)ゴロゴロすんなって! 韓国を世界に知らせる顔として、今まで以上のパフォーマンスをお見せするんや」
ユナ「アホちゃうか。そんな肩書き一銭にもならへん。むしろ、いろんな式典に引っ張り出されて、ただ働きが増えるだけや」
ソニ「そやけどヨン様キム・ヨナと同じ肩書きやで。ポップ・アーティストとしては最高の名誉やないか」
テヨン「よお肩書き読んでみい。”2010〜2012韓国訪問の年広報大使”やで。期間半分過ぎてから任命されても嬉しくもないわ」
ユリ「そやそや。却ってバカにされとる気がするわ」
ソヒョン「よっぽどペ・ヨンジュンキム・ヨナが仕事嫌がったんやろうな。そんで慌ててウチらに白羽の矢を立てたと」
スヨン「揃いも揃ってネガティブな奴らやな(呆)」
ユリ「第一、韓国に観光客1000万人呼び込むゆうたかて、ウチら自体他国に出稼ぎ行っとるのが現状やで。やってることが真逆やないか。
  この”韓国訪問の年委員会”ゆうのは余程のアホ揃いに違いない」
ジェシカ「(がばっ)そうや、ウチらを看板にするなら、ソウルに常設の小屋を作ってもらおう。世界中のソシペンがウチらを観に韓国を訪れるで」
ティパニ「もうAKBがその方式やってるで」
ソニ「ソシペンにはあんなキモいヲタはおらん」
ソヒョン「いっぱいおるがな(ぶるぶる)」
ジェシカ「鐘路辺りのビルに常設舞台作って、その下のフロアを稽古場にして」
ヒョヨン「『JUMP』みたいやなぁ」
ジェシカ「ウチらの住まいも同じビルにしたら、毎日昼まで寝てられるし」
ソニ「それが本音やな」
ジェシカ「仁寺洞も近いし、おいしいお店仰山あるで」
スヨン「うう…(ちょっと惹かれる)」
ソニ「そんなこと言い出したら、K−Popだけじゃなく、映画とかも輸出禁止にせにゃならんぞ。
  韓国の文化に触れたいならぜひ韓国へお越しくださいゆうてな」
ジェシカ「それや! ウチらはモン・サン・ミッシェル万里の長城みたいな、観に行く名所、世界遺産になるんや」
テヨン「成立するか、ボケ」
ユナ「このタイの涅槃像が」
ティパニ「ウチはアメリカに凱旋するのが夢なんや。国内活動に限定されてたまるか」
ジェシカ「そんなら国際法でウチらの立っとる場所が韓国や、てことにして貰おう。それがええ。
  大統領閣下、この夏はアリーナツアーで日本人客14万人を誘致に成功しましたで」
ソニ「…よおもまぁ、そこまでワレ中心に考えられるな」
ジェシカ「とにかく面倒くさいことはやだ!(じたばた)」
テヨン「わかったわ。ほな、折角やけどお断りしますて、委員会の方には伝えておくわ」
スヨン「ええー?」
テヨン「だってウチらは9人でひとつの少女時代。コンセンサスが取れへん事項は大統領命令でも受けられへん。ここは一本スジを通しておかねば」
ジェシカ「さすが宇宙リーダー!(パチパチ)」
ティパニ「だ、大丈夫なん? そんなことゆうて。国家に目を付けられたら面倒やで」
ソヒョン「シカねえのわがままのせいで、明日からNSSに銃口を向けられながら生活せにゃあかん(しくしく)」
ジェシカ「自分らかていややゆうとったやないか!(うがーっ)」


………
……


クッキーマン「はあ? ふざけるな。青瓦台にまで招待されとって今更”なし”とかゆえるか!」
テヨン「いやいや、全員がダメゆうんやないんよ。ウチは喜んでやるから」
ユナ「ウチもやりますう」
ティパニ「ウチも」
テヨン「少女時代の顔3人揃うとるんやから世間的には充分やろ」
ユナ「大食いとかダンスバカよりはよっぽど少女時代て感じじゃん」
テヨン「少女時代の面目を保つために、ウチら相当無理してこの妥協案を考えたんやで。そやからウチらが出たときにはそれなりのギャラをいただきたいんですよ、へっへっへ」
ティパニ「これ、料金表な(すっ)」
ユナ「まぁ個人営業やと思うて、条件飲んでくださいよお、けけけ」
ティパニ「けけけ」
クッキーマン「全員国家反逆罪で逮捕されろ、ボケ」







※2011年8月19日、韓国訪問の年委員会は、ソウル小公洞のロッテホテル・クリスタルボールルームで、少女時代を「2010〜2012韓国訪問の年」広報大使に任命した。
 同大使にはすでに俳優のペ・ヨンジュン、アイススケーターキム・ヨナ、3Dアニメのキャラクターポロロが任命されている。
 委員会のホン・ジュミン事務総長は「最近K−Popが世界的な流行になった。K−Popを先導するアーティストである少女時代を広報大使に任命することによって、
 韓国の観光ブランド価値上昇と、韓国訪問の年の広報効果の極大化が期待される」とコメントした。
 これに合わせ、少女時代は大統領府である青瓦台に招かれ、大統領夫人のキム・ユンオクさんとお茶をするなどの栄光に浸った。
     キム・ユンオク大統領夫人に案内される少女時代


 ちなみにポロロとは韓国の3Dアニメ『ポロンポロンポロロ』の主人公であるペンギン。
 世界110各国以上に輸出された、韓国では数少ない商業的に成功したアニメである。
     ポロンポロンポロロ


※『JUMP』…コミック・マーシャルアーツ・パフォーマンスと呼ばれるテコンドーやカンフーを取り入れたアクション演劇。
 華麗なアクションとコミカルな演技、ほとんど台詞を使用しないストーリーで、海外からの観光客に人気がある。
 ノンバーバルパフォーマンスとしては「NANTA」に次ぐもので、興行的にはそれを上回る成功となった。
 2003年の初公演以来多くの観客を魅了し、現在では国内に数カ所の常設小屋を持ち、韓国観光のひとつの柱となっている。
 ラスベガスのショーのような規模や、香港アクションのような外連味には欠けるが、
 一糸乱れぬパフォーマンスといい、少女時代に通じるところ多し。これもまた韓流であろう。
 作者が初めて韓国を訪れたのも、この『JUMP』を視察するためだった。
     『JUMP』

 出演者は曜日ごとに変わり、俳優は全国で100人以上いる。
 鐘路のビルにある常設小屋の階下はトレーニングフロアとなっており、出番のない俳優たちも普段から鍛錬を欠かさない。