関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第132話 止められない暴走

クッキーマン「♪病んで〜病んで〜、ウサギに病んでえ
  病んで〜病み潰れて眠るまで病んでえ
  なーぜにぃ男は〜 アイユにときめくのでしょう〜と来たもんだ(うい〜)」
パチパチパチ
友達A「上手い上手い、さすが芸能マネージャーやね」
友達B「そやけどええんか、そんな歌? アイユはライバル社のタレントやろ?」
クッキーマン「ええねん(ヒック)。ワシ、もおローエンに移るねん」
友達A「マジで? せっかく業界最大手の芸能社でアジアナンバーワンのグループ担当さしてもろうとるのに?
  ト○タからミ○オカに転職するようなもんやないか」
友達B「それは言い過ぎちゃう」
友達A「やっぱりあれか? イ・スマンがワンマンすぎるんか?」
クッキーマン「いや、先生がどんだけ変態やろうと、使われとるワシに文句ゆう筋合いはない。我慢出来へんのはあの小娘どもや(ムキーッ!)」


がちゃ
クッキーマン「稽古中悪いんやけど、ちょっとこれ見てくれへん? 『夜会服はん』の衣装案やねんけど」
ティパニ「寝ぼけてんのか、コラ(ドカ!)」
クッキーマン「いてて」
ティパニ「新曲は『一般乗用旅客自動車はん』や。曲名も間違うほど病んどるんか」
クッキーマン「そ、そやったな(汗)、ははは、日本語は難しいわ」
ジェシカ「新曲のタイトルのどこが日本語や!(キーン!)」
クッキーマン「きゃいんきゃいーん!(悶絶)」
ティパニ「お、白目剥いた(笑)」
ジェシカ「ウチのペン垂涎のピンヒール蹴りやったからな。ふ、幸せな奴」


クッキーマン「ちょっと間違うただけやのに、なにかとゆうとすぐ暴力や(はぁ)」
友達A「幸せな奴(ぽ)」
クッキーマン「ふん、男性機能のうなってもそんな顔してられるか? 
 それに要求がいちいち無茶なことばかりやねん」


クッキーマン「テレビに出せ? 今でも結構出てるやん」
ヒョヨン「レギュラーが欲しいねん、ウチがメインの奴」
クッキーマン「自分メインて…例えばどんな?(珍獣ハンターしか思いつかん)」
ヒョヨン「やっぱウギョルかなぁ。結婚相手はチャン・グンソクね」
クッキーマン「美男と野獣(ぼそ)」
ヒョヨン「なんやとこら(げし)。そんならせめてウチの軽妙なトーク術が生きるバラエティの司会とか見つけて来い」
クッキーマン「自分に出来そうな番組はとっくにキム・シニョンがやっとるしなぁ」
ヒョヨン「なんでお笑い芸人枠やねん(げしげし)。もっと上品な奴あるやろ、キム・ジョンウンの路線とか」
クッキーマン「あの三男坊は上品か?」
ヒョヨン「(ムキーッ!)誰が北の将軍家の話をしとるか! 『チョコレート』のキム・ジョンウンに決まっとるやろ!」


クッキーマン「どんだけ冗談で流そうとしても必死で食らいつきよるねん」
友達B「ワシ、ヒョヨンちゃん好きやけどなぁ。個性的で可愛いやん」
クッキーマン「自分のような嗜好の人間があと1000万人おったら、そら絶対ヒョヨンメインで売り出すわ。
  そやけど現実には1000万人にひとりの特殊な嗜好や」
友達A「そんな特殊でよおアイドルになれたなぁ」
クッキーマン「そこが先生の変態なところや。そおゆうたら先生の姪も変態でなぁ」


ソニ「ちょっとちょっと、新しいネタ出来たから見てくれへん?」
クッキーマン「どうせ愛嬌ネタやろ? やめとけ」
ソニ「なんで? ウチの愛嬌を世界中のペンが待っとるんやで」
クッキーマン「”愛嬌見せたら殴りたなる”てユリにゆわれたこと忘れた?」
ソニ「同性になんと思われようがええねん。問題は男目線で見てどうかゆうことや」
クッキーマン「…(ため息)」
ソニ「ほな演るで。…うにゅーん、うにゅーん、お尻がいたぁい。ぷりぷり! …どお?」
クッキーマン「殴りたなった(きっぱり)」
ソニ「この愛くるしさがわからんとは」
クッキーマン「男から見てもそんなもんやて」
ソニ「違うモン、ホントの男なら可愛いって思うモン。ははぁ、さては自分、中身は女やな。
  いっそキン○マ取って女になったらどないや? そや、ウチが潰したるわ(ブンブン!)」
クッキーマン「やめれ、金属バット振り回すな! どこから出したんやそんなモン」
ソニ「うりゃ!(ガッキーン)」
クッキーマン「…!(声にならない)」
ソニ「おお、これはスタンドに行ったな」


友達A「わははは。自分の股間みんなから狙われとるみたいやな。それで今、自分男なんか女なんか?」
クッキーマン「笑い事ちゃうわ!(がおー) ゆうとくけど、こんなん日常茶飯事やからな」
友達B「サバイバルな日常やなぁ」
友達A「それでもワシらの何倍も給料ええんやろ? ちょっとは我慢せにゃ」
クッキーマン「何倍もええ訳ないやろ。そりゃ多少は一般企業よりええかもしれんけど、それさえ自分のモンにはならへんねん」


クッキーマン「なに、飯食いたい? 今何時や思うてるねん。もうすぐおてんと様が顔出す時間で」
スヨン「東京をナメんなよ。24時間の寿司屋かて仰山あるわ」
クッキーマン「そうゆうことやなくて、自分の美容と健康を心配しとるんや。睡眠は食欲以上に大事やで」
スヨン「食欲以上に大事なことなんかあるか!(きっぱり)」
ティパニ「言い切るところがすごいな」
テヨン「なんや、寿司食いに行くんか? ウチも行く」
クッキーマン「夜中に食うと太るで」
テヨン「今は活動の谷間やからええの。それに寿司はヘルシーやし」
ユナ「ならウチも行こうっと」
スヨン/テヨン/ユナ「寿ー司!寿ー司!寿ー司!(バン!バン!バン!)」
ジェシカ「怖いわー。あの3人おったらマグロくらい丸ごと食うど」
ソヒョン「大間の本マグロやったら1本1億ウォン軽く越えるで」
ユリ「マジで? すげー」
ティパニ「いやいや、マグロを丸呑みした象を完食した鯨ですら丸ごとぺろっとオードブルで食べそうやで」
ソヒョン「一体いくらになるんやろ?」
ソニ「それ以前に象は草食やないか?」
ティパニ「なんにしても、まだ月の前半ゆうのにクッキーマンはすっからかんにされそうやな」
クッキーマン「は? なんでワシが払わなあかんねん。そら責任上同行するけど、自分で食うたモンくらい自分で払うてや」
スヨン「アホか。自腹ならハナから寿司屋なんてゆわへんわ。(さっ)これを見よ、脇田美代!」
クッキーマン「アメックスのカードやん。しかもしょぼいグリーン…はっ」
スヨン「ふっふっふ、ウチはこのカードの暗証番号も暗記しとるし、サインもそっくりに書けるねんで」
クッキーマン「い、いつの間に?」
ジェシカ「なんや、そんなモンがあるんならウチもごちそうになるわ」
全員「ウチらも!」
クッキーマン「勘弁してくれー!」


クッキーマン「結局その日、ひと月分のサラリー、全部寿司に化けたんやで。ワシなんのために働いとるんやら(泣)」
友達A「そやけど、ローエンに移籍してアイユの担当になったからゆうて、事態が好転するとも限らへんやん」
友達B「そやで。アイユ、めっちゃ性格悪そうやんか」
クッキーマン「アホか、『英雄豪傑』観てへんのか。あの子はごっつ性格ええで。スタッフにジャンパー100枚プレゼントしたり」
友達A「それが嫌みやゆうねん。番組スタッフが局からまともにギャラ貰てへんみたいやないか」
友達B「そうやそうや、SBSから怒られて当然や。テヨンなんか歌手として当たり前のことゆうただけやのにKBSに眼の敵にされたんやで」
クッキーマン「自分らなんの話をしとるねん…ま、まさか…?」
友達A「ふん、そのまさかや(ぺりぺりぺり)」
友達B「気づくのが遅いねん(ぺりぺりぺり)」
クッキーマン「ひぃーーー、小泉八雲やぁ、怪談やぁ!」
スヨン「誰が耳なし芳一じゃ(げし)」
ユリ「せめてソ・シムニョとオン・トゥンニョゆえや。もうすぐ佛光洞の七公主も来るさかい」
スヨン「そ、そ。所詮自分はワン・サベク。ウチらから逃げることは出来んのやで」
クッキーマン「お、恐ろしい奴らや。ワシのチングに化けてどないするつもりや?」
ユリ「まず、このカラオケボックスの様子は全部録画させて貰うとる」
スヨン「『酒と泪と男とアイユ』の熱唱、フルコーラスでスマンおっちゃんに聴かせてやるからな」
クッキーマン「や、やめれ!(蒼白)」
スヨン「もちろんその後ローエンに移籍したいとぼやいた部分も観て貰うで」
クッキーマン「(ひーっ)終わりや、ワシの人生は今終わった」
ユリ「ただし、あんたがウチらのちょっとしたわがまま聞いてくれたら、見逃してやらんこともない」
クッキーマン「わがまま?」
バーン!
ユナ「お待たせ! 7人姫、ただいま到着!」
テヨン「ちゃんと説得出来たか? 東京では門限なしが最低条件やで」
クッキーマン「ア、アホな…」
ジェシカ「こっちでは変装せんでも気づかれんし、いろいろ見て回りたいなぁ」
ヒョヨン「一度は覗きたいおしゃれな店が仰山あるし」
スヨン「三つ星レストランも」
ソヒョン「毒草専門店も」
ソニ「あるんか、そんな店?」
ソヒョン「ある!(きっぱり)」
テヨン「まぁそんな訳で、ウチら勝手にやるから干渉すんなよ。事務所には適当に報告しとき」
クッキーマン「そんなこと出来るわけないやろ。いくらKARAより出遅れたからゆうて、今でも知名度は充分なんやぞ」
ティパニ「ウチらの見分けがつく日本人なんか現時点ではおらん。おったら変態に決まっとる!」
クッキーマン「そやけど今度『リュック・ベッソンはん』で活動始めたら…」
ジェシカ「『一般乗用旅客自動車はん』や(げし!)。面白くもないギャグ、いつまでもひっぱるんやない!」
クッキーマン「キャイーン
テヨン「もちろん稽古も活動もちゃんとやるわ。ウチらが本気で日本活動始めたら、あっという間に天下取るやろ」
ティパニ「そやから東京を満喫できるのも今だけやねん。少しの間目を瞑っておけばよろし」
クッキーマン「…ホ、ホンマにその録画テープ、先生に観せへんのやろな」
ユナ「自分が約束してくれたら、今この場でテープ渡してやってもええで」
クッキーマン「わ、わかった。…そやけど、世間にばれへん程度にしといてや。繁華街で喧嘩したり、警察沙汰になったりしたらあかんぞ」
全員「ひゃっほーい!」
スヨン「それから、これ(ごそごそ)。あんたの名前で作っといたから」
クッキーマン「アメックスのプラチナカード…?」
スヨン「当分、これで活動資金を賄うさかい、よろしゅうな。ちなみにテープは渡すけど念のためSDカードにも同じ映像を収録しとるから(笑)」
クッキーマン「や、やめれ! やめてくれー!」
テヨン「大丈夫、屍は拾ってやる」
ジェシカ「♪病んで〜病んで〜、ウサギに病んでえ…うひゃひゃひゃ、名曲やなぁ」
クッキーマン「うう…(涙)、やぱりローエンに移籍しよ…」







キム・ジョンウン…1974年生まれの女優、コメディエンヌ。抜きん出た美人ではないが(美人は美人)、嫌みがなく親しみやすい顔立ちをしている。
 アドリブ演技が得意で、バラエティ向き。
 彼女がMCを勤めるSBSの『チョコレート』は上品で楽しい音楽番組として3年近い長寿を保った(2011年3月20日終了)。
 『チョコレート』には少女時代も何度か出たことがある。
 Youtubeで見ると中国では『金晶恩的巧克力』とあるが、巧克力=チョコレートと言う語呂合わせらしい。


※スタッフにジャンパー100枚プレゼント…2011年1月8日のニュース。
 IUが『英雄豪傑』のスタッフに、寒い冬に野外撮影が多く苦労しているだろうと、自身がモデルを務めているブランドのジャンパー100枚をプレゼントした。
 ウサギの着ぐるみを着て『ええ日』を歌ったあの回である。
 ジャンパーは一枚20万ウォンを超える高級な品物だとのこと。
 製作陣は、IUのサプライズプレゼントにとても喜んで、「忙しくて疲れているだろうに、常に明るい姿で撮影現場にきて、心遣いまで可愛い」と感謝の気持ちを伝えた。
 IUはスタッフ全員に好かれているらしい。
 実は生意気じゃないかとか、性格悪いんじゃないかとか期待していた作者の思惑は見事に外れた(笑)。


※ソ・シムニョとオン・トゥンニョ…ユリとスヨンのドラマ『止められない結婚』での役名。金持ちの御曹司ワン・サベクにつきまとうという設定。
 ”佛光洞の七公主””7人姫”も『止められない結婚』の少女時代全員出た回(第64話)にちなんでいる。
     『止められない結婚』