関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第116話 牝鹿刑事ユナの事件簿 <3段ブースター殺人事件>

全員「どわっはっはっは!」
ワイワイワイ
スヨン「えー、たろしく過ごしてまいりました、この”第1回チキチキ/レギュラー・準レギュラーひっくるめ、女だらけの大新年会!”。
  宴もタケナワではごらいますが、夜中も回り、目ん玉も回っとるちゅうことで、一旦中締めとさせていたらきふぁす」
全員「いややー、まだ飲みたーい!」
ヒョヨン「部屋片付けな、ウチらが寝るとこないやろ。ひげ八予約してあるから、まだ飲みたい奴はそっちにどおぞ」
スヨン「ほな、ほーゆうことれ、今年もよろしく頼むで」
全員「お疲れ様でしたー!(コンペー!)」
JOO「あー、すっかりええ気分になったな。ほなアイユ、ウチらもひげ八に寄させてもらうか」
IU「………」
JOO「なんや、返事もせんと。酔うて寝てもおたんかいな。ちょっと、アイユてば…(はっ!)
  ああっ、どないしたんや、アイユ!? アイユゥゥゥゥゥ!!(がくんがくん)」
ソニ「(笑)なんや、またアイユが猿芝居しとるんか?」
ヒョヨン「もおお開きやで。ふざけとらんと、その辺の小皿まとめとってや。あとはウチらで洗うさかい」
JOO「い、いや、マジでアイユがおかしいんですわ。い、息してへん」
全員「ええっ?」
ユリ「わぁ! ホンマや。瞳孔も完全に開いとる」
ソルリ「トッポギでも喉に詰まらせたんか?」
JOO「ちょ、ちょっと、自分よその事務所に迷惑掛けたらアカンで(ぺちんぺちん)。
  どうせ死ぬならこんな新年会の席やのうて、マウンドで死なんかい」
ヒョヨン「番場蛮か。せめてステージゆえ」
ティパニ「とにかく警察に連絡せんと(ちゃっ)」
ソニ「待て待て、警察はあかん。ウチらの宿所でよそのタレントが変死したなんてことになったら大問題や。
  誰かこの死体、漢江に棄てて来い」
テヨン「とゆわれて、”はいわかりました”と棄てに行く奴はおらんで。
  死体遺棄したなんてことがバレたら、それこそ大スキャンダルや。警察を呼んだ方がええ」
ソニ「お、元不良のくせにえらい常識語るやないけ」
テヨン「当り前や。人が死んどるんやで。今までとは事情が違うわ」
ジェシカ「案外、ソニがアイユを手に掛けて、それで証拠を消したいんとちゃうか?」
ソニ「ア、ア、アホゆうな。何を根拠にそんな…」
ティパニ「ともかく112するわ」
声「待って! 警察に電話する必要はありません!」
全員「(振り返り)え?」
カッ!(スポットライト)
声「警察ならもうここにいます!」
ヒョヨン「そ、その影は…!?」
声「ふっふっふ、アジアを代表するアイドル”少女時代”、その永遠のセンターポジションとは仮の姿。
  ソウル地方警察庁長直属の捜査官、牝鹿刑事イム・ユナとはウチのことや!」
全員「(ズル)ユナやんか」
ヒョヨン「こんな緊急時に何ふざけとるん?」
ユナ「ふざけてへん。これを見い(バーン!)」
ソニ「そ、そのポドリくんマークのヨーヨーは…!?」
クリスタル「マジか?」
ユナ「そう、娯楽企業SMエンターティンメントの急激な成長、その陰には必ず巨悪があると睨んだ庁長が密かに送り込んだ捜査官こそウチや」
ユリ「えらい長いこと潜入しとったな。子ども店長ならぬ子ども刑事やったんか」
ユナ「そやな、もう9年になるか。その間にホンマもんのアイドルに昇格した訳やが、世の中には”7万人探偵”やら”水戸黄門探偵”なんてのもおるから、ひとりくらいアイドル刑事がおってもええやろて庁長が…」
ジェシカ「”水戸黄門探偵”てなんやねん?」
ソヒョン「多分、中村玉緒の『おばさん会長・紫の犯罪清掃日記・ゴミは殺しを知っている』シリーズやないか?」
ジェシカ「全然知らんわ」
テヨン「ドラマの素人探偵ならともかく、ソウル市警がそのノリて(呆)」
ソニ「それで、巨悪は見つかったんかい?」
ユナ「いやあ、それが練習生時代は稽古に忙しゅうて、デビュー後は歌やらドラマやらで寝る暇もないもんで、捜査の方はさっぱり」
ヒョヨン「(がく)本末転倒やん」
ソニ「巨悪なんてハナからないっちゅうねん」
ユナ「そやけど、人気絶頂のアイドルの変死とゆう絶好の事件に遭遇した訳やから、潜入しとった甲斐はあった。
  この事件(ヤマ)、牝鹿刑事ユナが仕切らせていただきやすぜ」
ビクトリア「自分、潜入捜査が仕事やろ? なんでここを仕切るねん?」
ユナ「ウチは庁長直属の汎用人型決戦刑事。なんでも扱う権限があるんや」
ジェシカ「あえて人型とことわるところに胡散臭さを感じるな」
ユナ「まずは死体を検分します」


ユナ「う〜ん、これは完全に事切れとる。まだぬくいから死亡推定時刻はついさっきと(カキカキ)」
ソニ「適当すぎる」
ユナ「…ん? なんか口蓋付近から異臭がするな」
ソヒョン「かすかにアーモンド臭がしたら青酸物が使われた証拠やで」
ユナ「よう知っとるやん。(くんくん)なんかアーモンド臭ゆうよりメタン臭のような?
  それよりアイユてこんな顔やったっけ?」
ヒョヨン「まじまじ見たことないけど、こんな顔やないか? ほら、眼が針でつついたみたいにちっちゃいやろ? 私物のアラレちゃん眼鏡かけてみよか(すちゃ)」
ユナ「あー、ホンマや。やたらほっぺたがぷっくりしとるけど、アイユに間違いないな。あんまりスッピンの顔見たことないから確信できへんかったわ」
スヨン「えらい顔が青いなぁ」
ユリ「そら死んどるから当然や」
ティパニ「死因はなんかわかったんかいな?」
ユナ「細かいことは司法解剖を待たにゃあかんやろけど、顔の真ん中に銃創があるさかい、それが多分死因やな」
ソルリ「わーホンマや、穴開いとる」
スヨン「撃たれた? 銃の音なんかせえへんかったで」
ルナ「いや、あの伝説のスナイパーなら東海の向こうからでも命中させるかも」
ジェシカ「なるほど、遠距離狙撃か?」
ルナ「ウチ、以前奴に会うたことがある。奴はテヨンねえさんのペンやねん」(第99話参照)
ユナ「ホンマか?」
ソニ「ほなココマが依頼して…?」
ジェシカ「アイユがこれだけ売れたら、すぐにでもソロ活動に移行したい自分としては、確かに邪魔やな」
テヨン「な、なにゆうとるん? まだ他殺と決まった訳やないやろ。動機だけで犯人扱いするなや」
クリスタル「ほな動機は認めるんですな」
テヨン「ア、アホか」
ユリ「顔の真ん中銃撃されたら大体他殺に決まっとるで」
ユナ「まぁまぁ、その辺の事情は今からゆっくり聞きますわ。ひとりずつ事情聴取するから、みんな一歩も部屋の外に出たらアカンで」
スヨン「ひげ八は?」
ユナ「キャンセルせえ」
スヨン「とほほ」


ユナ「まず、名前と年齢、国籍、職業を」
ルナ「知ってはるくせに」
ユナ「形式やから」
ルナ「(どうせ刑事っぽいことしたいだけやろ)パク・ソニョン、1993年生まれの18歳。韓国人でf(x)のメインヴォーカルやっとります」
ユナ「はいはいと(ホジホジ)」
ルナ「(むか)言えゆうたから答えてるんでっせ。鼻ほじりながらメモるのやめてもらえまへん?」
ユナ「アイユの死亡時刻、あなたはどこで何をしてましたか?」
ルナ「(無視かよ)死亡時刻て特定されたんでっか?」
ユナ「死亡時刻はついさっきゆうた通り”ついさっき”や」
ルナ「(ズル)新年会がお開きになる直前なら、あっちの隅でジェシカねえさんの肩を揉まされてました」
ユナ「ふーん。あっちの隅ゆうたらアイユの席からだいぶ遠いな。直接手を下すのは困難と(カキカキ)」
ルナ「銃撃やったらそのくらいの距離は関係ないのでは?」
ユナ「刑事に意見すんな。肩もみで両手ふさがっとったはずやから困難思たんや。
  そんで、なにか不振な人物の動きとか、気がついたことは?」
ルナ「いやぁ、特になにも。みんな酔っぱらって、あっちこっちでプロレスだのコントだのストリップショーだのやってたよって、会場が騒々しかったのは確かですけど」
ユナ「なるほどなるほど」
ルナ「知ってはるでしょ、現場におったんやから」
ユナ「ウチが知りたいのは自分の見解や。
  ところで例のスナイパーの件やけど、ホントに奴に会うたん?」
ルナ「へえ、テヨンねえさんを消してもらおう思いまして連絡つけました」
ユナ「刑事を前に大胆な告白やな」
ルナ「ま、結局頼めなかった訳やし。未遂にもなってまへんよって」
ユナ「ああ、奴はテヨンペンゆう話やったな」
ルナ「もおM-16の銃床にも銃身にもねえさんのステッカーベタベタ貼って、キモイキモイ。そんでねえさん消してくれゆうたら、逆にこっちが消されそうになりましたわ」
ユナ「ほなテヨンねえが、誰かを消してくれと依頼したとしたら?」
ルナ「そら喜んで引き受けるんやないでっすか? タダでもやると思いまっせ」
ユナ「なるほどなるほど」
ルナ「(手越祐也の真似なのか? まぁ今回つっこみ所山盛りやからいちいちつっこまへんけどな)」


ユナ「この男を知ってますか?(ぴら)」
テヨン「よおそんな漫画手に入れたな」
ユナ「マンネの部屋に全巻揃ってましたで。あと『美味しんぼ』も」
テヨン「床屋の本棚みたいな品揃えやな」
ユナ「それはともかく、この男ですが?」
テヨン「まったく面識がない」
ユナ「向こうはおねえのめっちゃペンらしいで」
テヨン「ウチのペンなら世界中に2億人はおる。それにウチはブリーフを穿くような男は趣味やない」
ユナ「むっ? なぜ面識がないにもかかわらず、この男がブリーフ党だと?」
テヨン「そのスナイパーがブリーフの愛好者ゆうんは超有名な話や。ちなみに色は無難なものが多い」
ユナ「ふうん、生年月日、年齢、国籍、経歴、いずれも不明なのに、下着の好みについては全世界が知っている。謎のスナイパーやな」
テヨン「なぁ、窓ガラスも割れてへんし、スナイパーがアイユを殺ったなんて、薄っすい薄っすい線やで」
ユナ「そやかて銃創がある以上、その線も調べんと」
テヨン「銃創なんて遠距離狙撃やのうても出来る。鑑識呼んで死因調べたり、弾丸の特定したりすればすむ話や。
  潜入捜査官が交通事故的に出くわした事件で独断専行、手柄を立てようなんて、絶対大阪地検みたいに失敗するで」
ユナ「い、いくらおねえでも、刑事を説教するなんて、越権行為やど」
テヨン「自分のためを思うてゆうとるんや。
  それに万が一ブリーフスナイパーが殺ったとして、その男はプロなんやろ? 依頼者こそがホンボシなんとちゃうん?」
ユナ「そやからおねえを調べとるんやけどな。動機は充分やし」
テヨン「ソロ活動の邪魔になるゆうんが充分な動機か? それやったら去年ソロデビューした自分かて、充分怪しいんやないの?」
ユナ「ちょ、ちょっと、でかい声でそんなこと…」
テヨン「シカかてパニかてマンネかてソニかて、みんな怪しい。それどころか、この国で歌手活動しとる奴全員怪しいわ」
ユナ「そんな広げんかてええやんか」
テヨン「ブルーフスナイパーを持ち出したらそこまで広げにゃあかんやろ。つまりその場合、この部屋では捜査のしようがないちゅうこっちゃ。
  自分の仮説に立てば、NSSやアイリスも依頼するような殺し屋やで、事件そのものが国家権力で抹殺されるんちゃうか?」
ユナ「えー? ほなウチは?」
テヨン「自分みたいな末端、真っ先に消されるがな」
ユナ「ど、どないしよ(がくがくぶるぶる)」
テヨン「そやからゆうとるやろ、そっちの線は消して、もっと地に足を付けて捜査せえて。
  ションベン臭いアイドル抹殺にそんな大物が関わっとるはずないやんか」
ユナ「ほな、テヨンねえ、凶器を探してきてや」
テヨン「はあ?」
ユナ「おねえの言い分が確かやったら、ホンボシはこの中におるし、凶器もまだ部屋の中にある可能性が高い訳やろ?
  それを証明するためにもあちこちガサ入れして凶器を見つけて来てや。あ、ウチの助手やさかい出来ればチョランマルの着ぐるみ着てな」
テヨン「野生馬の着ぐるみなんかここにある訳ないやろ。意味不明のことばかりゆうな。…そんで自分はどうするねん?」
ユナ「ウチはまだ事情聴取を続けなあかん」
テヨン「汚え(いらんことゆうてもうたなぁ)」


がさがさ
ソニ「ちょっと自分なにしとるの?」
テヨン「う〜ん、なんも怪しいもんはないなぁ」
ヒョヨン「こらーっ! ウチがせっかく片付けたのになに散らかしとるねん!」
テヨン「そやかて牝鹿刑事が…(かくかくしかじか)」
ソニ「しょもない。そやからアイユの死体なんか漢江に棄ててきたらよかったんや」


JOO「JYPエンタのジュいいますぅ。この1月4日に3年ぶりとなるミニアルバム『悪い男』をリリースさしてもらうことになりましたぁ。どうぞよろしゅう。
  脚注にMVありまっせ」
ユナ「誰が宣伝せえゆうた。まずウチの質問に答えてからや」
JOO「へえ」
ユナ「正直に答えたら一問につき5秒、宣伝時間やるから」
JOO「そんなバラエティ的システムの聴き取りなんでっか?」
ユナ「いやなら熱湯に入るか?」
JOO「…聴き取りの方がええです」
ユナ「自分は被害者のすぐ隣に座っとったな? 被害者との関係は?」
JOO「えーと、お互い関西ソニョシデの準レギュラーゆう位置付けで仲良うさしてもろてます」
ユナ「被害者になにか個人的な恨みとかは?」
JOO「いやいやいや、むしろめっちゃ感謝しとりますねん。
  あの子が売れたおかげで、このグループ全盛時代に”ソロもありかも”てウチとこの社長が考えてくれはりまして、はい、そんでカムバックが決まったゆう訳で。
  ちなみにMVには2PMのチャンソンくんも出てるんで、彼のペンの方もぜひ観て下さいね」
ユナ「むしろ仲はよいと(カキカキ)」
JOO「ウチの事務所が制作協力しとるペ・ヨンジュンさんのドラマ『Dream High』にはアイドルの子が大量に出るんですよ。
  そのOSTをウチもアイユも歌わせてもろうとるし、出演もある。がんばろうなゆうて、さっきまで何度も乾杯しとったんです。
  それなのに、なんで急にあんなええ子が死んでしまうんでっか、うへへへへーん」
ユナ「なに笑うとるん?」
JOO「泣いとるんです!
  ちなみに『Dream High』はアイドルの成長物語なんで歌がいっぱい。ヨン様も出るし、あっちでもK-Popブームやし、日本で受けること間違いなし。
  苦節3年、やっとウチの時代が来るんですわ。うへへへーん」
ユナ「笑とるやないか! ちゅーかちょっとずつ宣伝すんのやめれや。
  そんで、死ぬ直前の被害者に何か変わったところはなかった?」
JOO「えーと、一度トイレに立ちましたね」
ユナ「トイレくらい誰かて行くやろ」
JOO「それが戻って来た時、ちょうど少女時代さんが”美脚伝説”の演し物やってはって…」
ユナ「ああ、思い出した。ウチも踊ったわ。せっかく練習したのに忘年会で禁止されたから、なんか消化不良やったんや。
  そんで今日は女ばっかりやし、演ってもええやろゆうてな。もお、全員ベロンベロンやったし悪ノリしたんやな」
JOO「それを見てアイユが『ウチもやる』いいだして、下を脱ぎはじめたんです」
ユナ「えらいやんけ。自分も見習えや」
JOO「いやぁ、ウチはあんまし下半身に自信がないもんで」
ユナ「ボーボーやからか?」
JOO「(ピキッ)それはともかく、下を脱ぎ終わらんうちに焦って踊りに参加しようとしてたアイユが、そこでカラーストッキングに足をもつれさせて、バッタリ倒れてしまいまして」
ユナ「まぁ奴ぐらいアホならやりそうなことや」
JOO「その拍子にテーブルの角に頭を打ち付けたのか、まったく動かなくなったんですわ」
ユナ「は? な、なんでそれを早くゆわんのや。重大な情報やないか」
JOO「また、ご冗談を。この局面でウチのカムバック以上に重要な情報はありませんて。
  ミニアルバム『悪い男』は4日発売ですよ、みなさま。HMVとかには入らない可能性がありますので、馴染みのコリアン通販ショップなどでお買い求め下さい」
ユナ「ええ加減にせんと、熱湯かけるぞ」


ヒョヨン「ちょっとホンマええ加減にしてや。そこさっきウチが掃除したとこやないの、なんでゴミ箱ひっくり返すねん?」
テヨン「まぁアイユのアホな死に方にはウチもちょっと腑に落ちんところがあってな」
ユリ「え? 麩にオチンチンがついてる? コンニャクやのうて?」
テヨン「貴様、いくら酔うとるにしてもIQ低すぎるで(呆)」
ユリ「チョロQでヒッチハイク?」
テヨン「誰がチョロQの話をしとるか!」
ティパニ「そやけど、ここにチョロQ落ちとるで」
テヨン「(ガク)紛らわしいなぁ」
ジェシカ「へえ、これ最新型やないか。Wi-Fiで操作できるんやで」
テヨン「ああっ…! そ、その手があったか!?」
ティパニ「急に気色ばんでどおした? 犯人の見当でもついたか?」
テヨン「ふふふ、その答は次回『解決篇』にて(キラリン)」
全員「(ズコ)引っ張ったってロクなオチはないくせに」






※牝鹿刑事ユナの事件簿…『関西ソニョシデ』が書かれる前の2008年9月下旬頃、2ちゃんねるの昭和スレで「ユリって火曜サスペンスに出たら絶対殺される役だな」という書き込みがあり、
 もともと妄想癖の強い住人が多かったためか、それをきっかけにたちまち『牝鹿刑事ユナの事件簿 済州島美人女子大生湯けむり連続殺人事件』というバカ話が
 複数(最低3人)の書き手による連載という形で始まってしまった。
 新米刑事ユナが次々と殺される少女時代メンバーの死の真相を追って、ソウルと済州島を行ったり来たり、相棒は野生馬の着ぐるみを着た船越英一郎というシュールなストーリーだった。
 作者はこのストーリーの発起者でもなく、牝鹿刑事云々というタイトルの発案者でもないが、それに乗っかって後半ひとりで書きまくっていたのは確かだ。
 今読み返すとめっちゃ恥ずかしい。
 が、そこで会話体だけで進行するストーリーという可能性を見出し、それが後に『関西ソニョシデ』としてひとつの形式となった。
 一緒に『牝鹿刑事』を書いた人たちに感謝の気持ちを表わすためにも、いずれ牝鹿刑事ユナを登場させねばと思っていたが、
 本格的ミステリの状況やトリックを思いつかないまま書き出してしまった。この先待っているのは限りなくおバカな終焉である。申し訳ない。
 いずれは本格ミステリの体裁を整えて再び牝鹿刑事を登場させたいと思っているので、ご容赦願いたい。


※番場蛮…原作梶原一騎、作画井上コオによる野球漫画『侍ジャイアンツ』の主人公で、マウンド上で立ったまま息絶えると言うシャレにならない最期を遂げた。
 魔球インフレの時代で、番場蛮も魔球を投げまくったが、その果ての死であった。
 『侍ジャイアンツ』全般に投球法違反、打撃法違反など「おのが正義のためなら何をやっても良いんじゃ」的な空気が満ちていたが、投手がマウンドで死ぬなどスポーツマンシップ違反も甚だしい。
 明治のラッパ手じゃないんだから。
 梶原一騎の描くスポーツは、常に、その実戦争だということがよくわかる作品である。


※112…韓国における緊急電話番号。日本の110番に同じ。


※ポドリくん…
    
    韓国版ピーポくん
    だがスケバン刑事のヨーヨーにピーポくんマークがついていた訳もなく、
    ここは太極木槿のマークにするのが適当だが、ポドリくんの方が面白いので。


※7万人探偵…2009年4月からBS朝日にて放映された『7万人探偵ニトベ』のこと。忽那汐里主演。
 主人公の女子大生新渡戸つぐみは日本一携帯メールを打つのが早く、運営する携帯サイトには7万人の会員がいる。
 そのネットワークを駆使して、つぐみが毎回犯人を特定・逮捕に及ぶお気楽犯罪もの。


※『おばさん会長・紫の犯罪清掃日記 ゴミは殺しを知っている』シリーズ…中村玉緒主演の2時間サスペンス。TBS系列。
 巨大企業の会長でありながら、現場作業が好きなため掃除婦になりすまし関連社内のゴミを集める熊谷紫が、その過程で犯罪に遭遇し謎を解いていくと言う非常識極まりないサスペンス。
 最後に企業の会長であることを水戸黄門のようにバラし、犯罪者を平伏させるが、「犯罪の舞台になっているのは自分の会社ですから〜!」と突っ込みたくなる。
 2時間サスペンス大好きな我が家の家人も、このシリーズはさすがに敬遠している。
 ちゅうても橋本以蔵脚本なので、『関ソニョ』よりはちゃんとしている(フォローフォロー)。


※JOOのカムバック曲…
     『悪い男』
    E-トラにいさんの曲らしい。
    売れて欲しいです。