関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第109話 楽屋にて

こんこん、がちゃ
KARA「こんにちは、少女時代の皆さん。今日はよろしくな」
ジェシカ「おや、紅白出場を逃したKARAの皆さんやないの。こちらこそよろしゅう」
ギュリ「(ピキッ)そ、そっちかて、リーダーがホンオフェ臭過ぎて、選考されなかったらしいやない」
テヨン「そうかなぁ(くんくん)」
ヒョヨン「(ぽか)やめれ」
ジェシカ「ほっほっほ、ホンオフェはウリナラの伝統食品ですわよ。そのせいで選考されなかったなんてあり得ませんわ。
  そちらこそイナゴなんて食ってるから落選したんやないですの?」
ハラ「(ムキーッ)そんな理屈やったら長野出身の歌手は全員出れんわい!」
ジェシカ「ふん、来年こそ紅白に出てお前らの鼻を明かしたるからな」
ギュリ「どーぞどーぞ。来年も自分らがこの世界におったらな。
  もっとも、国防長官も辞任したことやし、そっちのキム・テヨンもいつ脱退するかわからへんど」
スンヨン「それに、アメリカ娘が整形のやり直しですでに戦線離脱しとるようやけど」
ユナ「ねえさんこそ、除夜の鐘と共に骨盤が108個に粉砕せんよう気をつけなはれや」
KARA「うがーっ!」
少女時代「むっきーっ!」


こんこん
ユリ「またか?」
ジェシカ「今度は誰や?」
がちゃ
タヘ「せーの」
ヴァニラ・ルーシー「アンニョンハセヨー、ヴァニラ・ルーシーいいますぅ! よろしゅうお願いします!」
ユナ「わ、びっくりした(誰やこいつら)」
ヒョヨン「ん? SS501のヒョンジュンにいさん?」
タヘ「ふふ、よう似とるゆわれますねん。そやけどウチは女ですよって。ヴァニラ・ルーシーのペ・ダヘいいます」
スヨン「今日の共演者の方でっか?」
ヘラ「へえ。ウチら今年デビューしたペーペーのバンドですねん」
ジヨン「あの少女時代さんらと一緒の番組に出れるなんて光栄ですぅ」
ソラ「早くも登り詰めちゃったなぁ、ゆうて話しとったところですわ」
テヨン「(お、なんかウチらをリスペクトしとるようやな。ここは猫被っとくか) サササッ (← 猫被りのブロックサイン)
  登り詰めたなんて、そんな。同じアーティストなら歌謡番組で一緒になるのは当然やおまへんか」
ユリ「サササッ(← 「了解」のブロックサイン) そないですよ。それにどう見てもそちらがお姉さん方なんやから、タメ口でどうぞ」
タヘ「ひえーっ。滅相もない」
ヘラ「少女時代さんにそないゆうてもらえるなんて、もお死んでもええわ」
がちゃ
ジェシカ「はー、トイレめっちゃ混んどったわ」
ソニ「トイレでもKARAに会うたし、気分悪い…ん? ヴァニラ・ルーシーの皆さんやないですか?」
ジェシカ「ホンマや。こらすんまへん、ウチらの方から挨拶に出向かんとあかんやったのに」
ジヨン「(焦)いやいやいやいや」
ヘラ「勿体のうて平伏してまいますがな」
ユリ「なんや、自分ヴァニラさん知っとたんか?」
ソニ「知っとるも何も、コヨーテのペッカにいさんに教えてもろてから、大ファンやがな」
ジェシカ「ウチなんかアルバム買うて毎日聴いとるで」
タヘ「ホ、ホンマでっか? いやー、嬉しいわぁ」
ソニ「ジヨンねえさん、今度是非ウチにヴァイオリン教えてください」
ジヨン「そらもお、ウチで良ければ喜んで」
ソニ「やったぁ。あっち(KARA)のジヨンと違うてええ人やなぁ」
ジェシカ「そうや、ウチがピアノ弾くよって、今度ジョイントしましょう」
ソヒョン「ピアノ?(ピキッ)」
ヴァニラ・ルーシー「ウ、ウチらが少女時代さんとジョイント?」
ヘラ「夢みたいな話やなぁ」
全員「きゃいきゃい」


ヴァニラ・ルーシー「失礼しましたー」
ばたん
タヘ「うわー、緊張した。そやけど、ええ娘たちやったな」
ジヨン「ホンマやね。それにこの上ヴァイオリン習いたいなんて、芸に対して貪欲やなぁ」
ソラ「ウチらが音大出た後、就職活動やらで無為に過ごしとる間に、あっちは中高生の身で恐ろしいサバイバルを生き抜いてきたんや。
  並みの根性やないわなぁ」
タヘ「やっぱりトップに立つ人たちは違う。ウチらも見習おう」
ヘラ「そうやそうや」
ジヨン「KARAもこんな感じやったらええけどな」


ヒョヨン「自分ら、よおヴァニラなんたらのこと知っとったな?」
ソニ「出演者リストみて昨夜勉強しといたんや」
ジェシカ「国内におらんことが多くて、最近のK-Pop事情に疎くなっとるからな。意識して情報仕入れんと」
テヨン「そやなぁ。ウチもチンチンやめてからその辺がさっぱりやった。反省しよう」
スヨン「それにしても自分、ヴァイオリン習いたいなんて本気か?」
ソニ「半分は本気や。みんなピアノとかフルートとか弾けるやろ? ココマかてギター始めたし。
  ウチもなんか手に芸をつけんといかんとは思とった」
ヒョヨン「よりによってなんでヴァイオリンやねん? 一朝一夕で身につくもんやないど」
ソニ「そやけど身についたら売りになるやん。美貌、高学歴のヴァイオリニスト、そや韓国の松尾依里圭でも目指すか」
ユナ「そのアヒル口で美貌て(笑)」
ソニ「やかましい、ヒラメ口」
ソヒョン「学力かて中学中退程度しかないやろ」
ソニ「ウキーッ。そのへんはみんな一緒じゃ。自分かて大学生ゆうても演技専攻やんか」
ソヒョン「それでも、テヨンねえと違って、割り算くらい出来るわ」
テヨン「(ふん)ウチに割り勘ゆうて来る男はおらんから別に困らんし」
ユリ「それより自分、いつピアノ弾けるようになったんや?」
ジェシカ「前から弾けたで。ウチのプロフィール読んでみろや」
ユリ「(カチャカチャ)おおっ、ホンマや。いつの間に」
ヒョヨン「ルックス、歌、ダンス、ソングライティングの能力に加えて、器楽のスキルまで要求されるとは。アイドルも楽やないなぁ」
ユナ「ひとつ抜きん出とればええんや。ウチに『スウィングガールズ』のオファーが来てみい、すぐサックス吹けるようになるから。
  『二十四の瞳』のオファーがくればオルガン弾けるようになる。それが女優イム・ユナのスキルアップ術や」
ユリ「ベッドシーンの多いドラマばっかりやって床上手になるのがオチやな」
スヨン「ええっ、ホントにそんなんで床上手になれるんか?」
ソヒョン「よだれよだれ」


ギュリ「(どかどか)くっそー、腹立つなぁNHKの奴ら」
ジヨン「(ばきばき)ホンマやで。ソシの奴らを出し抜く最大のチャンスやったのに」
スンヨン「来年になったら事務所のごり押しの差が出て、本国並みに水をあけられそうやもんな」
ハラ「ちょっと、そんなやさぐれて物に当たらんでも」
ニコル「黙れ。貴様のような駆け出しに何がわかる」
こんこん、がちゃ
ヴァニラ・ルーシー「アンニョンハセヨー、ヴァニラ・ルーシーゆいますぅ! よろしゅうお願いします!」
スンヨン「遅い!」
ニコル「貴様ら、先にソシの方に挨拶行きよったな」
ギュリ「デビューはウチらの方が先やど。序列を守らんかい!」
ジヨン「全員そこに正座。猛省せえ」
ヴァニラ・ルーシー「ひーえー!」
ハラ「へへ、すんませんな。みんな今気が立ってますんや。タイミングが悪かっただけやで、悪う思わんとってな。
  (ごそごそ)そやイナゴ食べはる?」
タヘ「(ぞー)い、いえ。結構です」
ハラ「そお? 美味いのになぁ(もしゃもしゃ)」



※ケビンさん、使わせていただきました(笑)







※ヴァニラ・ルーシー…ヴァイオリン、チェロ、サックスをフィーチャーした女性4人組。
 2010年4月にデジタルシングル『飛行少女』でデビューした。
 日本には音大を出ても仕事がなく、ポップスに流れてくる人が大勢いるので、
 あまり新鮮には感じられないが、韓国ではまだ珍しい編成のようだ。
 サウンドや曲調もJ-POPを彷彿とさせる耳なじみの良いもので、一聴「うーむ、どないなもんじゃろ」と思うのだが、
 クオリティは高く、だんだんくせになってくるのが不思議だ。
 最近ではすっかりお気に入りになってしまった。
       『飛行少女』