関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第106話 再会

きゅきゅきゅ
全員「おっとっと」
運転手「ミヤネヨー、ミヤネヨー。対向車がイッソヨ」
スヨン「日本語で言え。逆にわかりにくいわい!」
テヨン「んごーっ、んごーっ。ウヒャヒャヒャ」
ティパニ「左側通行ゆうのによく寝るな」
ソヒョン「ロケバスが道のどっち側走ってても仮眠には関係ない思うけど」
ティパニ「そうかなぁ、ウチは右側の窓外を対向車が通るとドキッとするけどな」
テヨン「(ガバッ)そんな細い神経で世界を相手に出来るか。
  いつ誰が相手でも(ブーッ)これくらいかます気で生きろっちゅうねん」
ティパニ「わー、くさ」
全員「ごほんごほん(涙)」
ユリ「そういえば、さっきマンネのサツマイモ食いよったな」
ユナ「ひゃー、このバス、窓嵌め殺しや」
ジェシカ「そやから日本車嫌いやねん」
テヨン「ウヒャヒャヒャ。(バタッ)んごーっ」
ユリ「前回もゆうたけど、宇宙一最低のリーダーやで」
ソヒョン「そういや、テヨンねえとスズキさん、その後会うとるんかなぁ」
ジェシカ「なんや、唐突に」
ティパニ「臭い仲ゆう連想か?」
ソヒョン「同じ東京におったらやっぱり会いたくなるんちゃうかなーと思うて」
ジェシカ「まぁ自分が他人の恋愛に興味を持つのはええことや」
ティパニ「そやな。少しは人間の気持ちを学んどるようやからな」
ソヒョン「ウチはカスパー・ハウザーか」
ソニ「会うてる様子はないなぁ」
ヒョヨン「会おうにもスズキさん行方知れずかもしれへんで」
ユナ「その後ニュースにもならんし、どおしとるやろな」
ユリ「実は近くにおるのにすれ違いばっかりなのかも」
スヨン「それ、ええな。『君の名は』みたいやん、ロマンチックゥ」
ヒョヨン「ちゅーか、韓国のドラマなんて大概すれ違いばっかりやん」
ユナ「『君は僕の運命』なんて最後までズーッとすれ違いやったで」
ソヒョン「そやな。ウチの分析じゃ、前半が物理的なすれ違い、後半が心のすれ違い。それが韓流ドラマや」
ユリ「適度なすれ違いはロマン、すれ違いすぎはギャグ」
ティパニ「上手いことゆうなぁ。さすが作詞家」
ソニ「他人ばっかり観察しとるからな」
テヨン「(むにゃむにゃ)あ、あかんて、スズキさん…」
全員「おっ(聞き耳)」
テヨン「そんなことされたら、ウチもお…」
全員「おっおっ(歓)」
テヨン「ウチ、我慢出来へんようになる」
全員「おおーっ(喜)」
ばふーっ
全員「わー!(く、くっさー)」
テヨン「ほーらな、にゃひゃひゃひゃひゃ(すぴー)」
全員「こ、こいつ…」
テヨン「(ムク)んん? あ、こりゃ失敬。『また会いまして、くサイカイ?』なんちゅーて、がはは(ンゴー)」
ティパニ「(怒)長い付き合いやが、今日とゆう今日は愛想が尽きた」
ジェシカ「こんな女、スズキにくれてやるわ」
ユナ「ホンマや、早よ迎えに来て」
きゅきゅきゅ
全員「おっとっと」
運転手「ミヤネヨー」
全員「…はぁ、スズキ、どこにおるんやろなぁ?」
運転手「(ボソ)ここにおったりして、ふっ」







※カスパー・ハウザー…19世紀前半、ドイツに実在した人物。1828年ニュルンベルクで偶然に保護された時推定16歳。
 一見言葉もまともに喋れない重度の知恵遅れと思われたが、なぜか自分の名前(カスパー・ハウザー)だけは書くことが出来た。
 その後の調査で、生まれてからほとんど人と接触したことがなく、独房に幽閉されていたのではないかと推測されている。
 また、所持品やいくつかの状況証拠からナポレオンの隠し子だとか有力貴族の後継者であるとかの説が出されているが確定していない。
 徐々に言葉を覚え自分の過去について少しずつ話し始めたカスパーだったが、保護から5年後、突然暗殺者の凶刃に倒れ、この世を去った。
 明らかに口封じであり、このことからもカスパーの正体についていろいろ噂されることとなった。
 その不思議な存在は、多くの科学者、文学者、芸術家に衝撃を与え、さまざまな形で小説や映画の題材として取り上げられている。
 その中でもドイツの映画監督ヴェルナー・ヘルツォークが撮った『カスパー・ハウザーの謎』では、
 カスパーが死ぬと同時に多数の科学者が現れ、すぐに彼を解剖してしまう。
 そして誰とも接触せず育った人間の脳が正常と比してどう畸形しているかを調べるという不気味なラストとなっていて、独自の解釈がある。
 しかし、カスパーが死後解剖され多くのデータが残っているのは確かである。