関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第95話 クセになるわ

テヨン「んん〜? ”오요비데스카?”ってどういうことやねん」
スヨン「”呼ばはった?”いう意味や」
テヨン「第一声がそれか? 本来の歌詞とずいぶんちがうねんな」
ソヒョン「そら直訳してもうまくメロディに乗るとは限らへんし。日本語詩担当のにいちゃんも苦労したと思うで」
ユナ「結局『ソマル』でデビューか。以前練習した”わんわんわん”ゆう歌はなんやったんやろか?」
ジェシカ「”わんわんわん”でデビューするゆうたらユニバの社長さん激怒したらしいで。もちろん馬刺しの国の歌も却下や」
ヒョヨン「やからって今さら『ソマル』ってのもどうなんかな。日本語やとめっちゃ違和感あるし」
ユリ「原語のままでデビューすればええんや。日本のペンもみなそうゆうとるし」
ソニ「文句ゆうな。事務所のトップと日本側が話し合うて決めたことや」
全員「しゃあけどなぁ(ブーブー)」
ソニ「(バン!)黙らっしゃい! 今まで事務所の方針に従うて来たから、自分らこうやって豪華なソファにふんぞり返っておられるんやで。
  ユリが今鼻の穴ほじっとる指を拭くティッシュも、5箱2980ウォンの特売品とはちゃうねんぞ。
  パニがきったない足でペタペタ歩き回る床を毎日掃除してくれてる家政婦さんかて、自分らが傭てる訳やないやろ。
  もっと事務所をリスペクトせえ!」
ティパニ「洗てるゆうてるのに(シクシク)」
ソニ「事務所の決定は絶対や。今までのペンはとりあえず忘れなさい。
  ウチらあっちに行ったらJ-Popアイドルとして、老若男女問わず、新たなペン層をとりこむんや」
ジェシカ「せめて英語にしてくれへんかなぁ。英語で歌うJ-Popアーティストかておるやろに」
テヨン「そやそや、”네에 이이카케타 SOS하 마지다”なんて発音しづらいにも程がある。特に”SOS”んところが」
ソヒョン「そここそ英語やんか(笑)」
テヨン「ウチが言いたいんは、理解を超えて字数が多いてことや。口と頭がついていかへんわ」
ティパニ「ふっふっふ。ウチがこの国で歌うのにどんだけ苦労したか、自分らにもやっと判ったようやな。
  普段喋り慣れとらん言葉で歌うんは大変なんやで」
ジェシカ「自分が舌足らずやからついてこれへんのかと思うとったけど、これは確かに大変やな」
ユナ「スケジュールかてなぁ、ロス行って日本行って上海行って日本行って韓国もどって日本行って…、
  日本語なら日本語でずっと通したいのに、頻繁に韓国語でも歌うようになっとるし。ホンマに慣れるんやろか?」
ソニ「弱音を吐くな! このあと『Gee』と『タマンセ』も年内に発売するんやで」
スヨン「ハイペースやなぁ」
ソニ「鉄は熱いうちに打つ。話題になっとる間に畳み掛けるんや。
  それに最低でも6〜7曲は日本語の曲を揃えんと来年コンサートでけへんがな」
ユリ「あか〜ん、鬱病になるわ」
テヨン「でも考えたらBoAねえさんやトンバンにいさんも日本語でコンサートやっとるしなぁ」
ジェシカ「あの人たちは最初からJ-Pop枠での活動やったから」
ソニ「ま、ウチらも最初はアジアNO.1ゆう触れ込みでデビューするけど、いずれは日本人が作った日本語の歌を演ることになるやろ。
  そやないと永遠に受け入れられん。さっきゆうたJ-Popアイドルになるとはそうゆうことや」
スヨン「日本人が作った日本の歌て、古賀政男先生か?」
ソニ「(ふん)イタコが作曲できるならそれでもええで」
ソヒョン「ウチ、尊敬するJ・A・シーザー先生に曲書いてもらお。
  ♪絶対、運命、黙〜示録 …はぁ、名曲や」
ヒョヨン「また訳のわからん事を…」
ユナ「ウチは秋元康に書いてもらおうっと」
ソニ「AKBになびくな」
ユリ「じゃウチはつん…」
ソニ「黙れ!」
ジェシカ「夏女のウチとしてはやっぱりチューブか山下達郎がええな。
  ♪雨は夜更け過ぎに〜
ソニ「それはクリスマスソングやろ。何が夏女や」
ジェシカ「ええっ? 日本て韓国と季節が反対なんかと思てた」
ティパニ「アホじゃ」
テヨン「ウチは臭いくらいのバラードでしっとりいきたいなぁ。
  ”谷村新司先生、お願いします” ”ええとも!”
  ♪微熱が冷めないまま うつむく少年の瞳は…
スヨン「うむ、確かにホンオフェの臭いがするで。クチャイクチャイ」
テヨン「なんやと! 自分かて『大胆な女』とか『パスワード246』とかベタな歌ばかり歌うとるくせに」
スヨン「『パスワード486』じゃ。誰が国道の歌うたうか」
ティパニ「ウチはアメリカンやからアメリカの歌がええ。ドン・マクリーンとか」
  ♪So bye-bye, Miss American Pie. Drove my chevy to the levee. But the levee was dry…
ソニ「J-Popやゆうとるやろ! 大体ドン・マクリーンなんか古すぎるわ。
  なんでそこでウタダとかコウダとか、今風のJ-Popが出て来えへんの?」
ソヒョン「作者がそんな歌知っとるわけないやん。『海ゆかば』とか『ラバウル小唄』とかならともかく」
ユリ「そんならいっそ『独島は我が…』(スコーン!)イタタタ」
ソニ「冗談でもそゆことゆうな」
ユリ「ひゃー眼がマジやで」
ソニ「当り前や、このブログの存亡に関わる発言は見逃せん」
テヨン「そや、河村隆一に曲書いてもらおう。ネームバリューもばっちりやし。
  スヨン、自分ツテあるんやろ? 連絡取り」
スヨン「ひえー、あの方だけはご勘弁ください(ぶるぶる)」
ジェシカ「こらあかんわ。すっかりトラウマになっとる」
ティパニ「たった3曲でポイされたからな」
ソニ「ネームバリューあるゆうて、河村隆一がどんな歌うとてるか、誰か知ってるか?」 
全員「…ゆわれてみたら、はて?」
ソニ「(溜息)ほたら却下や」
ジェシカ「てゆうか、来年早々にオリジナル曲で勝負するんやったら、もう幾つか候補あがっとるんやろ?」
ソニ「…う」
ジェシカ「やっぱし。な、教えてえな。気になって練習に身が入らんわ」
ヒョヨン「そや。みんなのモチベーションにも関わるし」
ソニ「うう…、ウチあの歌はあんまり…」
テヨン「なんやねん! 白状せえ!」
ソニ「それが、めっちゃ昔のヒット曲やねん(ポチ)」
♪チャラララ〜
 とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで
 まわって まわって まわって まわる〜うううう
テヨン「な、なんじゃこりゃあ!?」
スヨン屯田兵?」
ソニ「叔父はんが、少女時代はやっぱりフックソングやゆうて探して来たんがこの歌や。
  75回もリフレインするんやけど、とてもダンス曲やないし、ウチものすごう抵抗あるねん」
ヒョヨン「そうか? ウチ、これくらいなら踊れるで」
ユリ「うん。ウチのセクシーダンスには丁度ええテンポや」
ソニ「はぁ? なんかトロット臭うないか?」
ユリ「う〜ん、ウチかてトロット曲出しとるし、そない抵抗はないなぁ」
スヨン「ホンマホンマ」
ティパニ「このリフレインに慣れてきたら、ちょっと気持ちいいかも。なんとなくボブ・ディランみたいで」
ソニ「嘘つけ」
ジェシカ「これは行ける。まさに日本のE-トラにいさんや」
ソヒョン「アニソンにない魅力を感じるで」
全員「ええ曲やなぁ〜」
ソニ「ヒー(ガクガクガク)」
テヨン「♪とんでとんで、か…こりゃクセになるわ」





※J.A.シーザー…ジュリアス・アーネスト・シーザー。と言いながら生粋の日本人。
 主にアングラ演劇の世界で活躍する作曲家、演出家。
 アニメ『少女革命ウテナ』の監督である幾原邦彦氏がファンだというので、同アニメ内で楽曲が使用された。

     『絶対運命黙示録


※♪雨は夜更け過ぎに…ご存じJR東海クリスマス・エクスプレスのCMソング。
 調べてみると少女たちが生まれる前からやっていることが判る。
 このCFにジェシカがでたらさぞ似合うだろうな。

    


※♪微熱が冷めないまま…谷村新司の『AURA』。”オーラ”ではなく”アウラ”。
 アニメ『∀ガンダム』のエンディング曲として使用された。
 制作発表の時に谷村氏が「アウラとは砂漠の夜明け前に吹く風の名前」と格好いいこと言っていたが、
 聴いてみるといつものド演歌だったのでズッコケた記憶がある。

     『アウラ


※『Password 486』…日本でも活躍するユンアのヒット曲。曲もサウンドも非常にJ-Popぽい。
 2008年2月のMBSラジオ「シムシム打破」でスヨンが歌ったことがある。

     スヨンが歌う『Password 486』


※ドン・マクリーン…アメリカのフォーク・ロック・シンガー。
 『American Pie』は1972年にビルボードで1位を獲得した代表曲。
 約8分30秒と非常に長い。
 難解な歌詞で、現在でも諸説があるが、ロックの黎明期を歌った自伝的内容というのが通説。
 1976年に萩尾望都がこの曲を題材とした漫画を描き、それを原作に宝塚歌劇団雪組によって舞台化(2003年)もされている。
 2000年には映画『2番目に幸せなこと』の主題歌としてマドンナがカヴァーし、ヒットした。

     『American Pie』


※♪とんでとんで…知らない人はいないと思うけど念のため

     円広志夢想花