関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第93話 들리나요

こんこん
イ・ジア「はい?」
がちゃ
キム・スンウ「アンニョンハセヨー。今日は『常勝疾走』に来てくれはって、ホンマありがとうございます。司会のキム・スンウと申しますぅ」
ジア「まぁ!(ガタガタッ) こちらからご挨拶に行かなあかんかったのに、先輩にご足労かけて申し訳ございません」
スンウ「とんでもありません。本番では楽しいトークを期待してまっせ」
ジア「面白くなるかどうか。そやけど精一杯やらしてもらいます」
チェ・ファジョン「ウチからもよろしゅうな」
ジア「いやー、ファジョンねえさん、わざわざすいまへん。気ぃ使わんといてください(ハグハグ)」
ファジョン「そうもいかんがな。大事なゲストやねんから」
ジア「おおきに!」
キム・シニョン「えーっと…スンウさんのお手伝いをさせていただいとる、キム・シニョンいいますぅ」
ウヨン「ウヨンです」
テヨン「テヨンです」
ジア「…(とりあえず知らんもんはシカトしよ。そやカボチャや、他のもんはみんなカボチャ思え)」
シニョン「およっ(なんや、この態度の違いは)」
ウヨン「ぽぉ〜(きれいな人やなぁ。まるで古代ギリシアの彫像みたいや)」
テヨン「あの、ウチ、ジアさんが主演されとった『ベートーベン・ウイルス』の挿入歌を歌わせてもろてました。
  ドラマも熱心にみました。今日はお会いできてホンマ嬉しいです」
ジア「ふーん(カボチャのゆうことなんか聞こえへん、聞こえへんで)」
シニョン「(うきーっ)ゲスト思て下手に出とりゃ、なんやその…」
スンウ/ファジョン「あ、あかん!」
シニョン「せっかくテヨンが…(もがもが〜)」
ズルズル…ばたん
スンウ「短気起こしたらあかんがな」
シニョン「そやかて、あれじゃあんまりやないですか」
テヨン「ウチのことなら気にせんでええですよ(どうせもうこの番組降りるしな)」
ファジョン「イ・ジアに逆ろうたらコワイで。彼女のバックにはペ・ヨンジュンがついとるんやから」
シニョン「ええっ(蒼白)。や、やばいがな、ウチの芸能人生終わったかも」
ウヨン「リアル人生も終わるかもしれまへんで」
シニョン「わーん、死にたくないよ!」
テヨン「それにしてもあんな人やったっけ? 聞いとった噂とえらい違うなぁ」


ジア「うわー、うわー、マジ焦った。まさか向こうから挨拶に来るとは。ひとりずつ名前と顔憶えて、こっちから行こ思てたのに。
  あないいっぺんに来られたら、もう誰が誰やらパニックになってまうやん。あかん、まだ心臓がドキドキゆーとるわ」
こんこん
ジア「ひゃー、また来た。今度は誰や?」
ヒョヨン「(がちゃ)アンニョンハセヨ」
ジア「…はい?(だ、誰や?…あかん、平常心平常心)」
ヒョヨン「はじめまして、ウチ、少女時代のキム・ヒョヨンゆうもんですけど」
ジア「はぁ(少女時代てあの有名なアイドルグループか? なにしに…ん? そうゆうたらこの番組のMCに少女時代の子がおったような…)」
ヒョヨン「入ってもええでしょうか?」
ジア「あ、ああ(ファジョンねえさんたちとは別に挨拶に来たんか。アイドルゆうても実物は結構ブスやな)」
ヒョヨン「ジアさんが局に来られるて聞いていてもたってもおられず…。初対面で図々しいのは判ってます。そやけどウチの悩みを聞いてもらえまへんやろか?」
ジア「悩み?」
ヒョヨン「ウチ、アイドルなんて仕事してますけど、実はカメラが苦手で。ダンス担当なのに、本番になると全然身体が動かへんのです。
  ジアさんは生まれてから1回も緊張したことないゆう噂ですやろ。どうすれば緊張せんですむのか、その秘訣を教えてくれまへんか」
ジア「(なんやぁ、あーびっくりした)ぷぷっ」
ヒョヨン「…?」
ジア「えらい深刻な顔しとるからなんやろ思たら、そうゆうこと」
ヒョヨン「ウチにとっては笑い事やないんです」
ジア「わかるで。ウチも極度のあがり症やさかい」
ヒョヨン「ええーっ。そやけど噂じゃ…」
ジア「あれは『太王四神記』の撮影初日に、ウチがあんまり緊張しとるからヨンジュンにいさんが冗談でゆわはったんや。
  『この娘は今まで1度もあがったことないんやで。そやから今日もNGなしで撮り終えるはずや』て。まわりのみんなそれを信じてもうてなぁ」
ヒョヨン「ひゃー、そら災難な」
ジア「ホンマホンマ。どんだけにいさんを恨んだことか。そやけど今さら『ド緊張してます』ともゆえへんしなぁ」
ヒョヨン「それでどないしはったんです?」
ジア「なんも思いつけへんがな。訳が判らんうちに最初のテストが終わった思たら、助監督が本番のカウントを始めよって。
  もう頭の中真っ白や。咄嗟にキン●マぎゅ〜って握りしめてたわ」
ヒョヨン「…は?」
ジア「あんたも経験あるやろけど、あれはイタいで。この世のものとは思えん痛さや。
  ウチの意識、脳天突き抜けて、もうちょっとで幽体離脱するところやった。おかげで緊張どころやなくNG出さずにすんだんやけど…。
  それからは本番の度にキ●タマぎゅ〜って握ってる。身体張ってお芝居してるんやで」
ヒョヨン「えーとすいません。今キンタ●とおっしゃいました?」
ジア「うん、●ンタマ」
ヒョヨン「(頭イタなってきた)すると、ねえさんはねえさんやなくて、その…にいさん?」
ジア「えー知らんかったん? もうとっくにバレてる思たのにな。そやけど安心し、心は立派に女やから」
ヒョヨン「全然知りまへんでしたわ。そうするとその手段はウチには使えまへんね」
ジア「なんで? 自分かてちゃんとぶら下げとるやろ? それをぎゅ〜ってやったらええねん」
ヒョヨン「いや、ウチ男やないから…」
ジア「嘘つきぃな、そないゴツイ身体つきの女がおるわけない。恥ずかしがっとらんとぎゅ〜ってやってみたらええ。
  それとももうちょん切ってもうたんか?」
ヒョヨン「だから、ちょん切るもなにも…」
ジア「そや、ウチが1回やったろか? 結構微妙な力加減やからな」
ヒョヨン「ちょ、ちょっとねえさん、いやにいさん…(ずりずり)あきまへんて、にいさん。いやねえさん」
ジア「遠慮せんかてええがな(がばぁ)」
ヒョヨン「ひーーーえーーーー!」


ヒョヨン「…ウチのあがり症はおいといて、まずは韓日のイ・ジアペンに謝れ」
スヨン「(もんぎゅもんぎゅ)そやけど、そんな夢見たのは事実やもん。夢の内容なんて自分じゃ選べへんやんか」
ソニ「久しぶりやなぁ、このパターン」
テヨン「頼むから日本で『笑っていいとも』に出たとき、そんな話するなや」
ユナ「したところでタモリイ・ジア知らんやろ」
ユリ「大体あないきれいな人をなんでオカマと思うかな?」
ジェシカ「あ、でも、最近のニューハーフって女以上にきれいやしな」
ソヒョン「ほなシカねえもきれいやからニューハーフかもね」
ジェシカ「なーなー、誰かウチの髭剃り見ぃへんかった?」
ひゅ〜〜〜
ジェシカ「お?」
テヨン「頼むから日本で『Mステ』に出たとき、シカ効果炸裂さすなや」
ジェシカ「大丈夫や、日本の司会者は優秀やからそれも笑いに持って行ける」
ティパニ「他力本願やなぁ」
ソニ「それより日本進出を控えたこの時期に、誰よりも日本に詳しいスヨンがそんな夢見たことは気になるな」
ヒョヨン「なんで?」
ソニ「イ・ジアと男の象徴であるキ●タマ、これはつまりペ・ヨンジュン…ヨンサマを示唆しているんやないか?」
全員「…?」
ソニ「ヨンサマゆうたら未だに日本じゃ熟年層の女性を中心にものすごい人気や。そして熟年腐女子が日本の経済界を動かしているのは間違いない」
テヨン「ホンマか? 確かに熟年腐女子は金持っとるし、韓流スターにやたら使うけども」
ソニ「そうや。トンバンにいさんたちもその層に受けたから成功した。つまりスヨンの夢はウチらもそれに倣えとゆうとるんや」
ソヒョン「えー? ウチら若い層を取り込もうゆうて、美脚売りする戦略に決まったやんか」
ソニ「それが間違いやったんや。あかん、すぐ叔父さんに連絡せな。眼鏡とマフラー戦略に変更や」
ユナ「マジか?」
ユリ「やめてーや、これから夏やで。ちょっと、聞こえてるん?」
ソニ「やかましい! 文句ゆうとらんと憂いを秘めた表情の練習でもしとけや。デビュー曲もバラードに変えるからな」
ティパニ「おーい、こっちの話も聞けや」
ソニ「今日、耳日曜や!」
ばたばた、ばーん!
ジェシカ「おーおー、飛び出して行ったで」
テヨン「今さら戦略変えられてたまるか。真夏の日本でマフラーまいて活動したら死人が出るわ」
スヨン「(むにゃむにゃ)うひゃひゃ、あきまへんて、もう喰えまへんがな。いくらウチが寿司好きゆうても、セイウチがまるごと乗った奴はさすがに…。
  そうでっか、ほな、遠慮なくいただきますわ、チェ・ジウねえさん(ぐーぐー)」
全員「…!」
テヨン「危なかった(汗)。これをソニが聞いとったら”日本で受けるために、全員クルマに撥ねられて記憶喪失になるんや”とでもゆうところやった」






イ・ジア…韓国の女優。アメリカ育ちで英語、日本語も話すトリリンガル
 2007年にMBCの大作ファンタジー時代劇『太王四神記』でペ・ヨンジュンムン・ソリと並ぶメインキャストに抜擢され、
 それまで演技の経験がなかったにもかかわらず、クソ度胸で大役をこなし高く評価された。
 NHKの番組に出たとき、ペ・ヨンジュンに「彼女はまったく緊張しない性格なんです」と紹介されたことがある。
 もうひとりのヒロイン、ムン・ソリは演技派で知られた女優だが、この時他の映画出演のため太らねばならず、
 かなり残念なルックスとなっていたので、余計ジアの可憐さが引き立った。
 その後ロッテリアのCFなどで人気を博し、2008年MBC『ベートーベン・ウイルス』でも好評を得た。
 美人だがその実気さく、あるいはガサツという役が多いが、本人がそう言う性格なのかは判らない。
 SBS『スタイル』『アテナ:戦争の女神』とその後も出演作は目白押し。
 (この注釈を書いた頃はまだイ・ジアの恐るべき過去を知らなかった)

     『太王四神記


     『ベートーベン・ウイルス』 
    
     『アテナ:戦争の女神』
    ちなみに『アテナ』のOSTにはテヨンが参加することが決まっている。
    高視聴率が期待できるだけに、またしてもテヨンのソロ曲が大ヒットする可能性は高い。



※「クルマに撥ねられて記憶喪失」…チェ・ジウの「冬ソナ」と並ぶ代表作「天国の階段」で、
 ジウ演じるハン・ジョンソは義妹の運転する車に撥ねられて記憶喪失になる。
 これぞ韓流ドラマと言うベタドラマだが、日本でも結構うけた。
 主題歌「会いたい」はテヨンもラジオで歌ったことがある。