関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

ソニョシデ学園 04

文化祭の演し物がミュージカルに決まり、クラス委員のテヨンが主演に選ばれた。
テヨンは真面目な子だから、それ以来毎日、昼休みには屋上でギターの練習をしている。時には弾き語りもする。
(きれいな声だなぁ)とうっとりして聴いていると、扉の陰から幼なじみのジェシカがじっとこっちを見ていた。
ボクは、去年のクリスマスにはジェシカがミュージカルの主演だったことを思い出して、血の気が引いた。

次の日、学食でジェシカを見かけたので、隣の席に座った。
ちらっと視線を投げかけるジェシカに、ボクは、
「今日はテヨンの練習見に行かないよ。だって、ミュージカルはジェシカが学園イチだものね」
と訊かれてもいないのに言った。
するとジェシカは、真っ直ぐボクの瞳をのぞき込んで、
「クラスの代表を応援できないなんて、最低な男ね」と囁いた。
ボクはちょっとチビリながら、一生ジェシカの傍にいたいと願った。