関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第60話 親切なスンギュさん

タブロ「ソニさん、ソニさん」
ソニ「あ、にいさん、お久しぶりです。この度はご結婚おめでとうございますぅ。
  ウチもソン・ガンホ見たかったなぁ。どないでっか、新婚生活は?」
タブロ「毎日食卓に生きたタコが出てくる…」
ソニ「はぁぁ、噂通り変わった奥さんですな」
タブロ「まぁね。それにしても機嫌良さそうやね。やっぱコンサートが決まったから?」
ソニ「そらやっぱ気合いが入りますわ」
タブロ「そこでちょっと頼みがあるんやけど、チケットなんとかならへんやろか?
  初日でも二日目でもええんやけど。ミスラが予約しようとしたら全然とれへんかったんやて」
ソニ「なんか3分で売り切れたらしいですわ。ウチらも家族の分おさえるのがやっとで…」
タブロ「そうかぁ。やっぱ難しいんやろな。ワシらみんなソシのペンやから絶対応援しに行こう思てたんやけど」
ソニ「う〜ん…そや、会社はまだそれなりに持ってるはずですわ。これから事務所行くところやから訊いてみます」
タブロ「ええの? すまんなぁ」
ソニ「他ならぬエピカイにいさんのためです。なんでもやりまっせ」
タブロ「おおきに(ええ子や)」


クッキーマン「チケット4枚くらいならなんとかなるで」
ソニ「ホンマ? ほな頂戴(お手)」
クッキーマン「超プラチナチケットやで。そない簡単に渡せるかいな。
  そやな、ティパニの髪をもっかいショートにするよう説得出来たらやるわ」
ソニ「はぁ?」
クッキーマン「あの娘、ロングとショートで全然ペンの反応が違うんやで。
  なんであないにロングに固執するんか、不思議でしゃあないわ」


ティパニ「絶対切らへんよ!」
ソニ「そうゆうと思たけど…。なんでやの? 自分かてショートの方が可愛い思てるんやろ?」
ティパニ「昔、髪の長いステファニーが好き…ゆうてくれた男(ひと)がおるねん」
ソニ「アメリカ時代の淡い記憶やな」
ティパニ「そや。ウチにとっては大事な想い出やねん。出会いから全部話したら半日かかるけど、聴いてく?」
ソニ「いつかそのうちな。そやけどその男かて、今頃女作って毎日パコッてる…(ぱこっ)あいた」
ティパニ「ウキー! ケンカ売りに来たんか!」
ソニ「ごめんごめん。ちょっとでええんや、2〜3センチでええから。そんぐらいなら切っても大丈夫やろ、な?」
ティパニ「1ミリでもやだ」
ソニ「そこをなんとか。これこの通り(土下寝)」
ティパニ「ん〜。そしたら、このブーツなんとかしてや(ドサ)」
ソニ「へ?」
ティパニ「めっちゃお気に入りのブーツやねんけど、右足だけヒール折れてもうたんや。
  これと同じ奴の右足探してきてくれたら、ちょっとだけ切ってもええで」


とぼとぼ
ソニ「ブーツの右だけなんてどうゆう注文や。ビリー・ワイルダーの映画か。
  思てたよりめっちゃハードル高いやん…おっ」
IU「♪〜Tag Tag Tag Tag Love attack Tag Tag!(スキップスキップ!)」
ソニ「こら、局内を走るな」
IU「あ、ソニねえさん、こんにちは! …ん、待てよ(まじまじ)」
ソニ「なに見とる?」
IU「本物のねえさんやろか、それともバボちゃんやろか思て」
ソニ「なに訳わからんことゆうてるの。それより自分、そのブーツ…(一緒や、ティパニのと。奇跡や!)」
IU「これでっか? 可愛いでっしゃろ? 以前パニねえさんと南大門の新世界デパートに行っておそろいで買うたんですよ」
ソニ「へー(なんや、それなら一緒なわけやな)」
IU「そやけどこないだ左の爪先をコンクリにぶつけて潰してもうたんですわ。今日はそれ忘れてうっかり履いてきてもうて」
ソニ「み、右はなんともないん?」
IU「右はケンチャナっす」
ソニ「(奇跡や、これこそ奇跡や!)そら気の毒やな、ウチが新しいの買うたるさかい、そのブーツくれへんか?」
IU「ジーーーー」
ソニ「な、なんや、その眼は?」
IU「いや、ウチのブーツをどこぞの変態親父に売ろうゆう気なのかと…」
ソニ「アホか。ちょっと訳あってそれが必要なんや。な、頼むわ」
IU「えー、どうしよっかな?」


ソニ「ココマ、自分がチンチン下車するときは、後任にアイユを推薦したってな」
テヨン「その心は?」
ソニ「そうゆうてくれると、女子高生のすえた臭いに満ちた使い古しのブーツが手に入るねん」
テヨン「なるほど。叔父が変態なら姪っ子も変態ゆうわけやな」
ソニ「ちゃうわ! これには訳があるねん」


ソニ「カンインにいさん、コンジュを譲ってください」
カンイン「テングの差し金やな。条件があるで」


ソニ「(バキューン!)コラ−、この警察署は乗っ取ったで!
  人死にを出しとうなかったらキム・ヨンウン容疑者の書類みんな持って来て燃やせ! 奴の起こした事件は全部白紙にしろ!」
警視長官「今そんなチンピラのことに構とられへん。国家的危機に直面してるねんぞ」
ソニ「よし、ウチがその国家的危機を回避したらええねんな?」


ソニ「自分が『アイリス』ゆう組織のトップか? 悪いが死んでもらうで(プシュップシュッ)」
黒幕「うう…死ぬ前に最後の頼みを…」


ソニ「これが北との最終決戦や! 必ず勝って民族の統一を成し遂げよう! みんな、ウチに続け!」
兵士「うおおおお!!」


………
……


ソニ「はぁはぁ…。オッパ、これ、コンサートのチケット」
タブロ「わぁ、おおきに。大変やったやろ?」
ソニ「なぁに成り行きで民族の統一を成し遂げたくらいで、大したことやおまへん、えへへ」
タブロ「ほうかぁ。ほんなら遠慮なく。…あ、ワシら3枚でええで。これは返却や」
ソニ「あ、そうやったんですか? 奥さんの分もいるんか思てました」
タブロ「ウチの奥さん、アイドルとか大嫌いやねん」
ソニ「そ、そうでしたか…」


ジェシカ「聞いたで聞いたで。なんやチケット数枚のことで、えらいわらしべ長者やったんやて?」
ソニ「わらしべ長者なら宝もんがどんどん立派になっていって、めでたいことやろ。
  ウチの場合、騒動が大きくなっていっただけで、手許に残ったのはコンサートのチケット1枚だけや(溜息)」
ジェシカ「自分、外面良くするためにはえらい努力するねんな。性格悪い癖に」
ソニ「しゃあないやん、SMエンタの未来を背負ってるのはウチやで。ココマみたいに猫かぶるだけの次元じゃすまへんのや」
ジェシカ「無理して親切ぶってるとストレス溜まるで」
ソニ「もお相当溜まっとるわ。そや、この余ったチケットはJOOにやろ」
ジェシカ「なんで?」
ソニ「SM帝国が総力を挙げたコンサートの凄さを見せつけたるねん。JYPには到底真似の出来へん圧倒的な差を思い知らせてやる。
  みとれ、JOOの奴。天使が舞い降りる絢爛たるステージ観て地獄を味わうんや! 打ち上げにも呼んだろ。ひぇっひぇっひぇっ!」
ジェシカ「それとまったく同じことゆうて、マンネがもうJOOのとこにチケット持ってったで」
ソニ「マジでぇ?」
ジェシカ「あとテヨンも持ってった。今JOOの手許には売れるほどチケットあるで。お気の毒様」
ソニ「(がっくし)ほな、JOOからもらえば苦労せんですんだんやないか〜」
ジェシカ「アホや」
ソニ「そや、この余ったチケットどうしよ。あんた、いるか?」
ジェシカ「もろてあげてもええけど、条件があるで。妹のクリスタルの悩みなんやけど…」
ソニ「もうええわ!」






パク・チャヌク監督の映画『親切なクムジャさん』。その主人公のクムジャと言う名前はずいぶん古風で今ではもう滅多にいないそうだ。
 サニーの本名であるスンギュも今の若い子からしたらなかなか古くさいらしい…と言うだけの類似から書いた作品。
     『親切なクムジャさん
    トレーラーは幾つもあるけど、
    結局観てない人には中身が判らない。


※タブロとカン・ヘジョンの披露宴(10月26日)には音楽界、映画界からたくさんの著名人が出席している。
 とくに新婦の関係者は豪華で(もちろんソン・ガンホも来た)、ヘジョンの大物振りを感じさせた。


※下車…番組を降板すること。日本でも「おりる」とは言うから、ニュアンスとしては近い。
 それにしても、チンチンを下車したテヨンの後を、一時的とはいえアイユが担当するなんて思ってなかった。


※この時点では日本でいずれ『アイリス』が放映されるとは思ってたけど、まさかゴールデンにやるとは。ビックリです。