関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第26話 願いを言ってみて

ジェシカ「いやー、テレビ局ゆうんは完全に盲点やったな。楽屋やら前室やら無料の食いモンだらけやん(笑)」
ヒョヨン「なんで気付かへんかったんやろ(爆笑)。ウチら顔パスなのにな」
ティパニ「やからゆうて、人の収録現場に来てADに弁当ねだるんはやめてえな。恥ずかしいわ」
ユリ「あれ、あっこのロビーの隅にいるの、テヨンねえやない?」
ヒョヨン「ホンマや。一緒におる人、見覚えあるで」
ジェシカ「あれは…、大地丙太郎!」
ユリ「似てるけどやな、冗談ゆうとる場合ちゃう。パク・ジニョン社長やで」
ティパニ「ええっ? JYPがなんでテヨンと話とるん?」
ジェシカ「仁川の未来都市計画のことちゃう? JYPて未来企画委員かなんかやったろ?」
ユリ「ホンマ貧乏組はおめでたいわ。そんな話な訳あるかい。…ズバリ引き抜きやな」
ヒョヨン「うーむ、ありえるな」
ティパニ「なんやて! 殺生やで。ウチも連れてってえな、テヨン〜」
ジェシカ「ノー・モア・テニシデ! テヨン、移籍するならウチと一緒て誓うたやんか」
ユリ「まだ自立出来てへんのかい(嘆息)」
ヒョヨン「とりあえず、近づいてこっそり聞いてみよか」


JYP「新曲、ええ感じやん。また自分らに1位持っていかれるな」
テヨン「おおきに社長。お世辞思うて受け取っときます」
JYP「そやけどなんやな、自分、もったいないな」
テヨン「え?」
JYP「自分、なに歌うても上手いけど、今の路線じゃ本来の持ち味生かせてない思うで」
テヨン「そうですか? ウチは結構喜んでやってますけど」
JYP「嘘ついたらあかんで。ワシを素人やとでも思うとるんか?」
テヨン「………」
JYP「ラジオ毎日聞いてるんやで。この間歌うたキム・ヨヌの曲は素晴らしかったわ。イ・ウンミの『恋人がいます』も良かった」
テヨン「つまりウチはバラードやと?」
JYP「そう狭く考えんでええやろ。自分の歌は心に響く。それにふさわしい歌をピンで歌うてみぃへんか?
  勿論そのためにはうちに来てもらわなあかんけど。ジュかて喜ぶで」
テヨン「おおきに。そやけどウチはBoA先輩に憧れて歌手になろう思うたから、今の事務所には入りたくて入ったんです。
  厳しかったけど、みっちり鍛えて貰いました。社長が褒めてくれはる歌も、SMの教育のおかげなんです」
JYP「そらそうやろけど…」
テヨン「それだけやない、ウチにはかけがえのない仲間が8人もおるんです。
  何千人もの応募者から練習生に選抜されて、毎年たくさんの子たちが落とされていく中で、必死に頑張って生き残ってきた戦友なんです。
  そやからウチは、今のメンバーと活動できるのが嬉しいし、少しでも長いこと一緒にやっていきたいんです。それがウチの一番の願いです。
  いずれはソロでやるかも知れまへんけど、まだその時期やないと思てます」


ジェシカ「テ、テヨン〜(涙)」
ティパニ「それでこそウチらのリーダーや(泣)」
ヒョヨン「見直したで」
ユリ「なんやかんやゆうて、少女時代を愛してるんやな、テヨンねえ」


JYP「…そか、やったら今は仕方ないな。ははは、実はな、半分はワンゴルがカムバックしたときのためにソシ潰しとこうゆう考えもあって声かけたんや」
テヨン「そやないかとは思てました(にこ)」
JYP「半分やで半分。自分を欲しいゆう気持ちはホンマや。いずれまた話きいてもらうで。ほな(スタスタスタ)」
テヨン「失礼しまーす」
ごそごそごそ
テヨン「(ピポパポピッ)ヨボセヨー。自分のくれた情報通りやったで、おおきに。うん、本人直々や。
  いやいやいや…最初から食いついたらあかんやろ(笑)。全然その気なし、ゆう芝居しといたから。
  うん、うん。いずれおりを見て、また押しといてくれへん。『三顧の礼ぐらい必要です』ゆうてな。次回はもっと気がある振りするし。
  出来るだけつり上げて、ええ条件で移籍できたら、たっぷりお礼したるからな。…ええてええて、なんでも願いゆうてみいな、ジュ」


全員「ガクッ」
ジェシカ「テ、テヨン〜(涙)」






大地丙太郎…アニメ監督。ハイテンションで斬新な演出で知られる。顔は獅子舞のお面によく似ている。
    


※JYP…SMエンタのライバル会社JYPエンタ及びその設立者であるパク・ジニョンのこと。
 アメリカ育ち、アメリカかぶれなのでPJYではなくJYPと呼称している。
 注目する歌手としてテヨンの名を挙げたことがある。   
    



※ノー・モア・テニシデ…ネット配信写真集の撮影時、テヨンとティファニー
 「チグムン、テニシデ!(今はテヨンとティファニー時代)」と遊んでいると、
 ジェシカが「キム・テヨン、どうして私とやってくれないの?」とティファニーを突き飛ばして強引に参加。
 「テヨンとジェシカで『テシックシデ!』」と悦に入ったことがある。
 そのときティファニーの抗議に対していった言葉がこの台詞。
    


※キム・ヨヌの曲…映画『愛を逃す』(日本未公開)の主題歌『愛してるというありふれた言葉(사랑한다는 흔한말)』。
 ノ・ムヒョン元大統領の葬儀の日にテヨンがチンチンで歌った。バラード。
    


※イ・ウンミの『恋人がいます』…テヨンの『マニャゲ』を抑えて2008年カラオケ歌唱数第1位に輝いた曲。
 チンチンで相方のカンインに無理矢理歌わせられたことがある。バラード。