関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第759話 カメラを止めろ!(ボツ企画の誕生)

スルギ「(下からフレームイン)あんにょ〜ん、よろぶん!」
テロップ:散歩人 カン・スルギ
スルギ「最近歩いてますか? 散歩ってええですよー。さぁ、散歩に出かけましょう!」
♪ポロロ〜ン


OP
テーマ曲:BIG BELL「ほのか」
テロップ:散歩は 大人の休み時間
     一歩 踏み出せば 冒険が始まる



監督「カット! …まぁそんな感じかな。本番もそれで行きましょう」
スルギ「ありがとございまーす」
音声「ピンマイク直させて貰いますぅ」
スルギ「は、はい、どおぞ」
音声「(ごそごそ)」
スルギ「うっひゃ〜❤ もおすぐ始まるんやね。あかん、ドキドキしてきたわぁ(ふらふら)」
カメラ「あんまり立ち位置動かないでね。そのたんびにピント合わせなあかんから」
スルギ「ああ、すんまへんすんまへん(しゃがみ)」
ウェンディ「舞い上がってるなぁ」
スルギ「そやかてペジュねえさんかて持ってないピンの冠番組やで。チームの中でウチが一番人気やないかって薄々気づいてたけど、これでやっぱりそおやったんやって証明されたよおなもんやないの」
AD「ヘアメイクさん入られまーす」
スルギ「はいはい」
ヘアメイク「(さささっ)」
スルギ「なぁなぁ、本番前にもっかいセリフの稽古しとこうか」
ウェンディ「また?」
スルギ「NG出してヘタクソ思われたないねん。さすがトップアイドルてスタッフの人に思われたいねん」
ウェンディ「地に足着いてないの、充分見透かされてる思うけどな」
スルギ「えー?(泣)」
ウェンディ「…いやまぁ、一所懸命なだけて見られてる可能性はあるけど」
スルギ「そ、そやろ? そおやと思うわ。とにかく何事も練習あるのみや。行くで、豆たん!」
ウェンディ「はいな、あんさん(うんざり)」
スルギ「さぁ、今日から始まりました『くま散歩』。これはウチ、Red Velvetのスルギが、気になってる街をのんびり歩きながら、人や地域と触れあっていこうとゆう癒やし系旅番組です。第一回目となります今回ですけど、ウチは絵を描くのが好きなんで、ソウル市内の美術館を巡りさまざまな名画に触れてゆこうと思います。相方はウチのチームメイトであるウェンディで〜す(拍手)」
ウェンディ「(IN)ども〜」
スルギ「このふたりで美術館巡りなんて、オーストリアに行った『バトルトリップ』みたいやね」
ウェンディ「そやね」
スルギ「ぶっちゃけてゆうと、あれが好評やったんでソウルで似た様なことやっちまおうかってことらしいんですが、さすがにターフェルシュピッツは食べまへんでっと(がはは)」
ウェンディ「…」
スルギ「ちょっと、どないしたん? ノリ悪いやないの」
ウェンディ「うーん、どーにもこの番組に気が進まなくて」
スルギ「はぁ?」
ウェンディ「本番直前にこんなことゆうのどうかと思うけど、自分&この番組、ソシねえさんにめっちゃ評判悪いで」
スルギ「ウ、ウ、ウチが?!(がーん) ソ、ソ、ソソソシねえさんに!?」
ウェンディ「ウチもア陸大の楽屋噂で聞いただけなんやけど、自分ちょくちょく絵ぇ上手いのひけらかしてるやん。『バトルトリップ』でも“絵画に通じてます〜”みたいなシーン結構あったし」
スルギ「ひ、ひけらかしてるて、そんな」
ウェンディ「テヨン姐御の趣味て塗り絵やんか。“テヨンちゃん、絵じょうず〜”てネットでも度々ゆわれてるし。そおゆう先輩を差し置いて“SMいち絵が上手いのはRed Velvetのスルギ。他の奴らはド素人”て主張するんはどおかと」
スルギ「ド、ド、ド素人なんてそんな! ウチは一度も!口が裂けても!」
ウェンディ「周りはそお思うてないねんて。テヨン姐御なんて“今度ゆうたらコロス”と薄く嗤ったとか嗤ってないとか」
スルギ「ご、誤解やぁ! 助けてぇ(じょじょじょー)」
ウェンディ「あとシカ姐御も“デザイナーとして職業的にスケッチしてるウチを貶めよおと中世絵画趣味を持ち出してきたんやろな。ええけど。売られた喧嘩は買うし”ゆうてるらしいで」
スルギ「ちゃ、ちゃうってぇ(ひんひん)」
ウェンディ「一番問題なんはこの番組のフォーマットや」
スルギ「フォーマット?」
ウェンディ「そや。これってソニ姐御の『そに散歩』丸パクりやないの。さすがに仁義欠きすぎやない?」
スルギ「そ、それはでも。『そに散歩』かて『ちぃ散歩』のパクりやし」
ウェンディ「ほな面と向かってソニ姐御にゆえるんやな? “パクりはお互い様”と?」
スルギ「(うぇへ〜ん)ワニちゃん、すかーん、もお。なんでそないにいじめるん?」
ウェンディ「自分のためを思うてや。初単独冠番組なんて浮かれてへんと、冷静に周りを見回してみれや。芸能界で実力者の敵を作ったらおとろしいど」
スルギ「うぅぅ〜(ぐすぐす)」
ヘアメイク「ちょっと! 泣いてばかりやとメイク決まらないんですけど」
スルギ「がはぁ、あはぁ!」
ヘアメイク「野々村竜太郎議員か」
ウェンディ「古っ」
監督「ボチボチ本番行きますか?」
ヘアメイク「あ、はーい。…困ったな。仕方ない、くっきーメイクしてごまかそ(ぬりぬり)」
スルギ「くすんくすん…(腹痛ぇよぉ)」


監督「それじゃ、本番行きまーす」
カメラ「はい、廻った〜」
AD「5,4,3…(サッ)」
………しーん
監督「ん?」
カメラ「ん?」
監督「なんでフレームインせえへんの?」
AD「えーっと、スルギさんがいませーん」
監督「は?」
AD「どおやら現場から逃走したよおです」
監督「(かくん)逃げるてなんやねん」
ウェンディ「あいつらしい選択肢とったなぁ(納得)」
カメラ「一回カメラ止めまーす」
監督「どおすんの? もお美術館抑えてあるんやで? 今更ロケ延期出来んがな」
AD「ウェンディさんはまだおられますけど」
監督「そおか。ほなウェンディさんでいける? チーム内人気は似た様なもんやし」
AD「訊いてみまーす!」
ウェンディ「ウチがクマちゃんの代わりに? ええですよ。メインの器とは思うてまへんけど、責任から逃げるのはウチの生き方ちゃいまっから」


ナレーション:こうして幻の企画『くま散歩』に代わって『わに散歩』が放送されることとなったのだった。『くま散歩』、ちょっと観たかった(笑)