関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

ミニそにょ239

わし「ポーン! 『サニーのFMデート』の時間です」
JOO「嘘つけ」
わし「前回ちょいとオーディオの話を書いたら、各方面から絶賛の嵐が」
JOO「非難の嵐やろ」
わし「これからちょくちょくやっていきたいと思います」
JOO「やめてやー。ここは少女時代とK−Popのブログやで。他の話題は禁止!」
わし「そやから、少女時代を始めとするK−Popを、よりよい音で聴こうゆう話やがな。根底のテーマは共通しとる(がおー)」
JOO「うぅ…(なんか筋が通っているような気も)」
わし「まずリスナーのお葉書を読んじゃおうかしら。えーと、大阪府は砂糖喰い虫さんから質問です」
JOO「ソニねえさんはそんなオカマみたいな喋り方違うで」
わし「なになに…”自分もiTunesを使ってリッピングしてますが、いずれもっといいフォーマットでやり直す必要があるのでしょうか?
  また最近話題のNet Audioを導入するにはまずどうすればいいのか、ご指導ください。
  今更LPで聴くほど暇でも酔狂でもないので、デジタル音源に限って貰っていいです”とのことです」
JOO「やっぱりこのブログの主旨と違う気が(不安)」
わし「砂糖喰い虫さんは確かiPodのshuffleをお使いだったように記憶してるけど、それやったらiTunesが一番ええと思います。
  マニアの人はiTunesは音質がイマイチみたいに言うけど、管理ソフトとしてはすごく出来が良いし、iPodとのデータのやりとりもこれが一番楽です」
JOO「ふーん。おっちゃんは何を使うてるの?」
わし「ワシは今ウォークマンだからSonyウォークマン用に開発したMedia Goちゅうのを使うてる。それやからなおさらiTunesの使いやすさを実感する訳や」
JOO「Media Goは使いにくいと?」
わし「iTunesほど直感的じゃないね。
  あとリッピングなんですが、ワシ、以前はEAC(Exact Audio Copy)と言うフリーソフトを使ってました。これはこれで優れたソフトだと思います。
  特徴はCDのデータを100%読み取って変換するってことですかね」
JOO「どうゆうことでしょうか?」
わし「そーですねー。CDちゅうのは盤面にある無数の穴(ビット)にレーザーを当て、その反射を検出してデータを読み取っているのです。
  ところが穴が小さいので一発で完璧に読み取るのはほぼ不可能。それだけの精度を得ようとすると、何百万円もする機械になってしまうことに」
JOO「(ぴゃー)マジで?」
わし「そうとも。だいたいオーディオ用のCDプレイヤーはリアルタイムに音楽を再生するから、機械的に高価になる。
  しかしリアルタイムにこだわらなければ、PCに使われているような数千円の安価なドライブでもCDの中身は読める。
  リッピング…すなわちCDの中身(曲)を音楽ファイルに変換して記憶装置に書き込む作業は、なにも音楽と同じ速度で行う必要がないので、この安価な機械で充分」
JOO「も少し判りやすく」
わし「PCでリッピングする際、CDドライブは音楽用プレイヤーの何倍もの速度で回転し、何度も何度もデータを繰り返し読み取る、という動作をしとる。
  前述したEACのようなソフトは、この読み取りエラーがゼロになるまで読み込みを繰り返し、100%のデータをファイル化して記憶する訳や。
  一方、音楽と同じ速度でリアルタイムに信号を取り出すオーディオプレイヤーでは、ひとつのビットを一度しか走査せんし、エラー補正もリアルタイムでの一発勝負となる。
  PCでリッピングした方がエラーがないから音がいいと言う人もいるほどじゃ」
JOO「データを読み込む際に、100%正しいとかエラーだから補正するとか、なぜ判るんですか?」
わし「ええ質問やで、ミンジュくん。
  そもそもCDのデータはデジタルやから1か0、○か×。これは2進法や8進法の数字に置き換えることが出来る。
  この辺は若者の常識として知ってるやろ?」
JOO「そ、そーね、きーたことあるよーな(汗)」
わし「データ列が数字なら足したり引いたりの計算も出来る訳で、実際数十ビットごとにその区間のビットを足したら幾つになるか、チェック用の数字が記録されている。これをチェックサムとゆう」
JOO「あー、なるほど。読み取ったデータとチェックサムの数字が違ってたら、どっかに読み取りミスがあったって判る訳やね」
わし「そおですそおです。その場合もう一回データを読み直す訳です。リアルタイムの音楽CDプレイヤーと違って、データリーダーならこうゆうことが出来るんや」
JOO「んー…そやけど、そのチェックサムを読む時にエラーが起きたら? つまり答案やなくて正解の方にミスが出たらどうするんでっか?」
わし「その場合も考慮してチェックサム用のチェックサムもある。さらにチェックサム用のチェックサム用のチェックサムもあるとゆう具合に、何重にも厳重にチェックしている」
JOO「そうやってどんどん誤差をなくしていく仕組みかぁ、すげー。そやけど、どんだけいっても絶対、つまり100%正しいってことはないんやないの?」
わし「ある程度追い込んだら、読み込むだけやなくて、正しいデータを作ることも出来る。だから大丈夫」
JOO「作る?」
わし「デジタルデータは○か×しかないゆうたやろ? ある程度細かい所まで追い込んでエラーが出たら…つまり○と判断してエラーとゆわれたら正解は×に決まっとるやないか」
JOO「あ…(なるほど)」
わし「長くなったけど、こうやって100%データを読み込むことは可能。だからゆうて、同じフォーマットならみんな同じ音になるかと言えば、やっぱりリッピングソフトによって音質差は存在する。
  それはファイル化する時のアルゴリズムなどの違いやろうけど、同じにならないところが面白いんや」
JOO「へー、つまり何処まで行ってもこれが正解とは言い切れないんやね」
わし「そこが面白いところ。
  ところでEACは前述したようにこうやって100%まで精度を求めるソフトやけど、ワシが使うているMedia Goにはエラー補正の表記がないから、どの程度の精度でリッピングしているかよくわからない。
  リッピング速度がEACの何倍も速くて、出来上がったファイルも微妙にサイズが違うよって、EACみたいにちゃんと読み取ってるのかちょっと不安やねん」
JOO「すると音質にも差があるんでっか?」
わし「ある。よく聴くとEACリッピングした方がクォリティは高いようや。Media Goの方は、若干スチャラカな明るく派手な音になる。
  でもこれはこれで悪くないので、今では主にMedio Goを使っておる」
JOO「ふーん」
わし「Medio Goを使う理由の大半は音楽管理の簡便さにあって、音楽総合ソフトとしてプレイヤーとしての機能以外にも、今言ったリッピングやCDデータのオンラインでの検索、
  専用ストアからの音楽や動画のダウンロード、プレイリスト作成、機器への転送など、これひとつで何でも出来る。
  一方EACはCDデータの取得もひと筋縄じゃいかんし(ワシは手入力してた)、リッピングしたデータを自分で再生ソフトや管理ソフトに登録しなくちゃならんのじゃ」
JOO「…よくわかんない」
わし「iTunesしか使ってない人間にはこの辺の不便さは理解しにくいやろうなぁ。ま、それだけiTunesが良くできた総合ソフトだと言えるな。
  Medio Goも使い勝手は違うが、ほぼiTunesみたいなものと思えばええ。
  そこで話は戻るけど、砂糖喰い虫さんが現在iPodをお使いならそのままiTunesを使い続けることをオススメします。
  iTunesの音質が今ひとつといっても、それだけ聴いてればまずわからないと思うし、リッピングの際にはEACのようにエラー補正も出来る。
  高音質なMP3(192Kbps)で焼いておけば、充分な音質だと思いますよん」
JOO「(がく)長々喋ってきて、結局は今のままがええっちゅう結論かい」
わし「なぜ今のままがええかという説明をしておったのじゃ。理屈がなければ人は納得せえへんよってな」
JOO「じゃあ、”いやや、もっといい音で聴きたい”とそのリスナーさんが考えている場合には?」
わし「これより先は冥府魔道。人としての幸せを捨ててしまうことになるで」
JOO「(ひえー)そんなに?」
わし「うむ。趣味の道とはそんなもの。なだらかな大陸棚のちょっと先には底知れぬ海溝が暗黒の淵を覗かせておるんじゃ。
  いったんそこに落ちたら、エド・ハリスといえども二度と浮上できんやろう」
JOO「そんなキャメロンの黒歴史みたいな映画を例えにされても…」
わし「どうしても高音質で聴いてみたいとゆうのなら、とりあえずイヤフォンをひとランク上げるのが一番じゃ。
  今が数千円のイヤフォンなら1万円台のものに、今が1万円なら2万円程度のものに、とゆう具合にすれば、確実に音質の差が感じられると思う」
JOO「そのくらいまでならまだ冥府魔道やないんですね」
わし「そうやね。でもこれが4万とか越えてくると、どうしても”次はプレイヤー(機械)も良くしたい”と思うようになるやろ。そうなったらマリアナ海溝や」
JOO「ひゃー、怖い」
わし「そんな訳で砂糖喰い虫さんには、現状が許す限りでフォーマットを変えるなどいろいろ試していただき、その結果によって意欲があれば、自己責任でさらに上を目指して欲しいと思います」
JOO「なるほど。先生、ありがとうございました(ぺこりん)」
わし「待ちなさい。まだ次の質問がある」
JOO「え?(うげ)」
わし「砂糖喰い虫さんの次の質問はネットオーディオの導入についてですが」
JOO「また長くなりそうやなぁ(うんざり)」
わし「いや、手短にやりますよ。ネットオーディオとは、リッピングした音楽を家庭内で鑑賞することでして、一番簡単なのはLINNと言うメーカーのEXAKTと言うシステムを導入することです」
JOO「お、ひと言」
わし「プレイヤーとアンプ内蔵スピーカーだけっちゅうシンプルな構成で、家庭で聴くにはぴったり」
JOO「よし、それにしまひょ(終わった終わった)」
わし「ひとセット800万円になります」
JOO「ぶーーーーーっ! 買えるかー!」
わし「ま、それは非現実的として、ネットオーディオは一般にHDDに格納した音楽ファイルをどう聞くかと言うことで、大きく分けると二つのやり方がある。
  PCを使う方法とネット再生機を使う方法やな。より簡単で安価なのはPCを使う方法で、とりあえずDACさえあれば今からでも始めることが出来る」
JOO「DAC? 北京?」
わし「(うがー)つまらんことをゆうな! デジタル/アナログ変換器のことじゃ!」
JOO「ひー、趣味の話になるとシャレがきかへん」
わし「ほとんどのPC用DACはUSBで接続するタイプだから、取り扱いは特に問題ないと思う。DAC機能を持ったサウンドボードを挿すって手もあるけど、今は外付けDACの方が一般的かな。
  一度やってみると、音質の向上は誰にでも判る。ノイズがなくなるだけでもものすごく高音質になったように感じられるで」
JOO「へー」
わし「DACにはヘッドフォンアンプを内蔵したものや、スピーカー出力を持たせたものもあるので、自分の環境に合わせてお買い求めください。
  安いのは1万円くらいからありまっせ」
JOO「なるほど。じゃあ砂糖喰い虫さんもそんなのから始めればええんやね」
わし「そうですね。実はネットオーディオはワシがやっておるようなピュアオーディオから発生した路線と、DTMのような音楽分野から発生した路線があって、それぞれ機器も違う。
  砂糖喰い虫さんはシンセサイザー集めが趣味のようやから、楽器屋さんで買うのがええかもしれんね」
JOO「ふーん」
わし「ローランドやKORGなどのシンセメーカーは評判のええDACを作ってるし、AudiotrakやRMEも価格対評価が高いメーカーや。
  またADC(デジアナ変換)など付加的機能を持つものも多い。楽器をいじってれば接続や使いこなしに迷うこともないと思う」
JOO「おっちゃんのオススメは?」
わし「今ならKORGかなぁ。DS-DAC-100シリーズはバスパワーで動作するから電源もいらんし、今流行のDSDハイレゾにも対応、ヘッドフォン出力もある。デザインもオシャレ。
  なにより”AudioGate 3”ちゅう優れた音楽再生ソフトを”ただで”ダウンロードして使えるのが素晴らしい。
  このソフトは見た目も音質も良く、CDをいろんなフォーマットにリッピング出来るだけじゃなく、ファイル変換も簡単なんや」
JOO「へー」
わし「買うと1万以上するんやで」
JOO「おや、それはお得」
わし「砂糖喰い虫さんには馴染みのないメーカーのものより、よほど信頼も出来るだろうし、オススメです」
JOO「なるほどよく判りました(ホンマはさっぱりやけど)。
  …以上ですか?」
わし「とりあえずは。またなにかありましたらご質問ください」
JOO「あー、やれやれ。テティソのカムバック直前に妙にバタバタしちゃったな」
わし「テティソのCDは当然買ったでぇ。
  次回はこのCDの高音質リッピング体験記でも…」
JOO「ええ加減にしなはれ。もおええわ」
♪ちゃんちゃん