関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第516話 そに散歩 〜奈良〜(後編)

ソニ「(下からフレームイン)あんにょ〜ん、よろぶん!」
テロップ:散歩人 イ・スンギ
ソニ「最近歩いてますか? 散歩ってええですよー。さぁ、散歩に出かけましょう!」
♪ポロロ〜ン


  OP
  テーマ曲:BIG BELL「ほのか」
  テロップ:散歩は 大人の休み時間
       一歩 踏み出せば 冒険が始まる
    


ナレーション:今回の『そに散歩』も、前回に引き続き、ソニさん、ソヒョンさん、ハラさんが奈良の街をうろちょろします。
  奈良の名物柿の葉寿司でお腹を満たした3人が次に向かうのは?


ハラ「えーとイカタコ文書によると次はトーダイジーやね」
ソニ「いつの間にか文書になっとる(呆)」
ソヒョン「トーダイジーてどこ?」
ハラ「トーゆうくらいやから、どうやら東の方らしい」
ソニ「てことは、また鹿公園に戻るんかい?」
ハラ「しゃーないやんけ。駅方面にしか食い物屋がないんやから。ランチ食いとなったら、いったんこっちに来ないと」
ソヒョン「行ったり来たりみっともない。落ち着いて考えたら、鹿せんべいで腹を満たすって選択肢もあったで」
ソニ「そんなモン美味いんか?」
ソヒョン「判らんけど、鹿は美味そうに食うとったからなぁ」
ナレーション:鹿せんべいの原料はぬかと小麦粉で、人間が食べるようには味付けされていません。
  空腹時のスヨンさんならともかく、ランチ代わりに食べるのはオススメしかねます。
  3人はぶつぶつ言いながら坂を登って再び県庁前へ。
  するとそこには結構な人垣が出来ていました。
ソヒョン「なんやなんや? なんの騒ぎや?」
ハラ「若草鹿之助のライブでもやってるのかな?」
ソニ「誰やねん、それは?」
ハラ「いや、違う。人垣の中心にいるのは…あれは、まさかジ、ジヨンやないか?」
ソヒョン「ジーク・ジヨン!」
ソニ「やかましい! ジヨンゆうたら元KARAのパンチラ・ジヨンか?」
ハラ「そうそう。ウチと一緒で元からKARAやなかったけど、途中からKARAになって、今では元KARAになったカン・ジヨンや」
ソニ「ややこしいわ!」
ハラ「おーい、ジヨーン! なにしてんのー?」
ジヨン「げっ」
ソニ「”げっ”とはご挨拶やな」
ハラ「(つかつか)自分、ロンドンに留学してたんじゃ? なんで奈良なんかにおるねん?」
ソヒョン「周りにカメラマンとかスタイリストとおぼしいスタッフが仰山おるけど、なんか撮影中?」
ジヨン「そ、そや。こうなったらぶっちゃけましょう。ウチは日本で女優になるねん」
ハラ「は?」
ジヨン「ロンドンでとある芸能事務所の社長さんに逢うて意気投合してな、彼女の事務所に誘われてん。
  インチキ事務所やないで、あの堀北真希桐谷美玲のおる事務所やで」
ソニ「マジか?(ひえー)」
ジヨン「売れるようになるまでは、ホマキ先輩やメイサ先輩のバーターでどんどんドラマに推してくれて、赤文字系アクション雑誌にも載せてくれて」
ソヒョン「ファッション雑誌な」
ジヨン「そんで寮に住まわしてくれて、お給料は手取りで毎月20万円くれる約束やねん。社会保険にも加入出来るんやて」
ハラ「えっ?(がーん)」
ジヨン「KARA時代の時給9500ウォンより遙かにええ条件や」
ハラ「そ、そ、そやけど、DSPかて日本で売れて時給2000ウォンばかし上げてくれたし」
ソニ「よおそんな条件でアイドルやってるな(呆)」
ハラ「頑張ればまだKARAにも夢がある…と思うけど」
ジヨン「ほんなら勝手にメダカ並みの夢を見てたらええわ。ウチは日本でもっとでっかい夢を追う!
  関ジャニの大倉くんといつか一緒にドラマに出たる!(どーん)」
ハラ「うう…(がっくり)」
ソヒョン「負けたな(笑)」
ハラ「ハラショー! 自分がわがままゆうて辞めんかったら、ウチかてもっと苦労少なくてすんでるんや。
  Baby KARAやらなんやらの相手せにゃならんウチの気持ちが判るか!? 全部自分のせいやで!」
ジヨン「ベビーカステラってなに?」
ハラ「(うきーっ!)コロス! 自分を殺してウチも死ぬ!」
ソニ「まぁまぁ、落ち着けや。みんな見てるで」
ハラ「お離しくだされ梶川殿! うわーん(はらはら)」
ソニ「どおどお。ロケ終わったら平城京でイナゴ捕らせてやるから泣き止めや」
ハラ「ずびーずびー(泣)」
ソヒョン「で、結局自分はここでなにしてるん?」
ジヨン「宣材写真の撮影です。せっかくやから可愛い鹿ちゃんと戯れている姿をパンフレットに載せようかと」
ソヒョン「そうかぁ。まぁ綺麗な写真が撮れたらええな」
ジヨン「おおきに。さすが少女時代ねえさんはKARAとは器が違いますね」
ソヒョン「いつか日本で同じ舞台に立とうな(ハグハグ)」
ジヨン「へえ。頑張りますKARA(ハグハグ)」
ハラ「貴様がKARA語を使うんじゃねえ!」
ソヒョン「ささ、いつまでも撮影の邪魔しちゃあかんな。ウチらはトーダイジーに行くよって」
ソニ「そやな。ほな」
ソヒョン「バイバイキーン!」
すたすたすた
ハラ「ちょっと、いつまで襟首掴んでるねん(がるるる)」
ソヒョン「噛まない、爪を立てない、毛を逆立てない。自分の悔しい気持ちは判るから、ウチが仇とってやったで」
ハラ「どゆこと?」
ソヒョン「ハグしたついでに鹿せんべいをポケットにねじ込んで、せんべいの粉を服にたっぷり塗して来てやった」
ソニ「うげげっ」
ハラ「てことは、ジヨンは今頃…」
どーん! がぶがぶがぶ!
ジヨンの声「うひゃー! いてててて!」
ハラ「わっはっはっは、ざまーみろ!」
ソニ「ソヒョン、恐るべし。ちっちゃい仕返しさせたら天下一やな」
鹿「ぶひひーん!(我、天啓を得たり!)」
ジヨンの声「ひーっ!」
ソヒョン「おお、ジヨンが鹿の角で逆さまに吊り上げられてるで(笑)」
ハラ「ジヨンが逆さまに? そ、それはひょっとして、新メンバーはヨンジになるという啓示かも!」
ソニ「んなアホな」
ソヒョン「くだらないことゆうてんと、さっさと行くKARA」
ナレーション:せっかく鹿が天啓を得たのに、残念ながらソニさんたちには伝わらなかったようですね。
  さて一向は坂を登り切って東大寺の入り口にやって来ました。


ハラ「この先に見えるのが南大門やね」
ソニ「ほー、奈良にも南大門てあるんやね。市場はどこや?」
ハラ「そんなものはない。あるのは土産物屋ばかりや」
ソヒョン「ホンマやね。それにしても人と鹿だらけやなぁ。さすが奈良一の観光地(感心)」


     南大門


中学生「いててて!」
鹿「ぶひひー」
中学生「くそー、やられたらやり返す! 鹿えしだ!」
わーわー
ソニ「おー。あちこちで修学旅行生と鹿が抗争を繰り広げているぞ」
ハラ「鹿vs中学生はここの名物みたいなもんやからな。まさに奈良NARAではの光景や」
ナレーション:などと無駄口を叩きながら、一向は南大門をくぐります。
  門の両脇には名高い運慶の金剛力士像が立っています。


     金剛力士


ソヒョン「これはライガフウガの二神風雷拳!? ”この門を開けようとする者には死あるのみ…!”
  気をつけて! 間に立つと鋼線で千切りにされちゃうぞ」
ソニ「雷神風神違う、金剛力士やって。ええ加減『北斗の拳』から離れろや」
ハラ「この金剛力士の阿吽の型は通常と反対の位置に立ってるらしいで」
ソニ「ボケとツッコミが逆ってこと?」
ハラ「それはなんとも。どっちがボケかよお知らんし。
  そんなことより、この南大門の横にある東大寺ミュージアムに行けと言うイカタコ文書の指令がある」


     東大寺ミュージアム


ナレーション:東大寺と言えば大仏が有名ですが、そのほかにも世界文化遺産にふさわしく国宝級の文化財を数多く所有しています。
  そうした貴重な文化財を展示してあるのが、2011年に出来たこの東大寺ミュージアムなのです。
ソニ「最近出来たてだけあって綺麗な建物やのお」
ハラ「すいませーん、大人になりそこない3枚ください」
ソヒョン「なんちゅう発注の仕方や」
受付嬢「はい、2400円になりますぅ。今はあいにくと修学旅行の生徒さん方が大勢いらしてますが、堪忍してつかーさい」
ソニ「とほほ、仕方ないなぁ」
ソヒョン「あ、音声ガイド貸し出しやって。これ、イヤホンでいろいろ解説してくれる機械やろ」
受付嬢「そないですぅ。おひとつ500円ですぅ」
ソニ「よし、それを3つ貸しなさい。ガキどもとの財力の違いを見せつけてやる!」
ハラ「よ、太っ腹!」
受付嬢「おおきに。ほな気をつけて行ってらっさい」

修学旅行生「わーわー、ぎゃーぎゃー!」
どったんばったん!
引率の先生「静かにー! 静かにしなさーい!」
ハラ「わー、うるさい!」
ソヒョン「こんな騒ぎじゃ、ゆっくり文化財を見学するどころやないな」
ソニ「なんのこれしき。未熟な中学生どもに負けたとあってはイ家末代までの恥。
  こんな喧噪の中でも、金払うた分きっちり回収して見せる!
  さぁ、音声ガイドよ、ウチに文化財の一つ一つを解説して聞かせるがよい!(ぽち)」
音声ガイド「むにょむにょむにょ」
中学生「わーわー!」
音声ガイド「もにょもにょもにょ」
中学生「ぴゃーぴゃー!」
ソニ「わかましい! 自分らの嬌声で音声ガイドの声がイッコも聞こえんではないか!(うきーーーーっ!)」
中学生「わははは、おばさん、だっせー!」
ソヒョン「うーむ。中学生にまさかの返り討ちにあってしまったな(笑)」
ソニ「笑い事じゃねーよ! 1500円返せ」
とぼとぼ
受付嬢「おかえりなさーい。いかがでしたか、東大寺のお宝は?」
ソニ「ちっとも判らんかったで。表示も日本語ばっかりやし」
ソヒョン「せめて音声ガイドだけでも聞こえればよかったのに」
受付嬢「そら残念でしたな。もお中学生もおらんし、なんならもう一周してきはります?」
ソニ「いや、ええ」
ハラ「ええの?」
ソニ「今ちょっと聞いたら、音声ガイドも全部日本語やった」
ソヒョン「あ…」
ハラ「…。それはそうやな(とほほ)」
ソニ「今後は韓国語でも案内して欲しいとだけ言っておくわ」
受付嬢「へい。オタクらが竹島は日本のもんやと認めたら速攻で対応しますわ」
ソヒョン「なぬ?」
ハラ「はいはい。それはもお喜んで(へこへこ)」
ソニ「ここまでやられてそんな態度がとれるのはKARAくらいのもんやな(呆)」
ナレーション:ミュージアムを出ると、そこにはこんなオブジェが…


     どーん!


ソニ「なんじゃこりゃ?」
ソヒョン「あれ違うか? 『カンフーハッスル』」
ソニ「なんでそんなもんが東大寺に?」
ソヒョン「それは知らんけど、チャウ・シンチーは『少林サッカー』を作った監督やからな、『カンフーハッスル』かて東大寺の奥義を扱ってたのかも知れんぞ」
ソニ「なるほどなぁ。それはありそうや。拝んでいこう(南無南無)」
ハラ「(ちら)いやいや。『カンフーハッスル』に登場する如来神掌は、香港ではポピュラーな想像的拳法で、東大寺とはなんの関係も…」
ソヒョン「子どもの夢を壊すな! 東大寺盧舎那仏掌!(たーっ!)」
どかーん!
ハラ「わーっ(くるくるどーん!)」
修学旅行生「おー、すげー(拍手)。さすが中国人や!」
修学旅行生「カンフーやカンフーや。中国4000年の秘技や」
ソニ「いや、ウチら韓国人なんやけどな(ぽりぽり)」
ナレーション:如来神掌と無関係のこれは大仏の右手の実物大模型です。
  ですから、ここでカンフーごっこをしてはいけません。
  それはともかく、3バカトリオは大仏殿を目指します。
てくてく
ソニ「なぁなぁ、途中に二月堂とか三月堂とか案内が出てるけど? あそこも有名な見所違うの?」
ハラ「そかもしれんけどイカタコ文書にないので却下です」
ソニ「そやけど、外人さんや修学旅行生が大勢あっちに向かってるぞ」
ハラ「却下です!」
ソニ「とほほ」
ソヒョン「それにしても広いなぁ。あー、あれが大仏殿か」
ソニ「(ぴゃー)でかーい!」


     大仏殿


ソヒョン「あの中に嵐のリーダーがいるんか?(どきどき)」
ハラ「それは大仏やなくて”怪物くん”やろ。強引なボケはやめてや」
ソニ「それにしても、中高生を除けば、ほとんど中国韓国タイピリピンアメリカフランス南極と外人ばかりやな」
ソヒョン「外人にこの文化財の価値が判るんやろうか?」
ソニ「いや、ウチら韓国人なんやけどな(ぽりぽり)」
ハラ「二度も同じボケかますなよ(呆)
  この大仏殿は正式には東大寺金堂とゆうて国宝なんやけど…」
ソヒョン「コンドーです(ニヒル)」
ソニ「今時の人に判らないギャグはやめれ(ぽか)」
ハラ「(ちらちら)758年の完成以来、2度に渡る焼失や倒壊を経て、現在の建物は1691年に建てられたものや。
  元々の金堂は今の1.5倍も幅があって、その両脇(東西)に高さ100メートルを越える七重塔が立っていたらしい」
ソニ「ほえー。大仏は燃えなかったん?」
ハラ「大仏は2回首が落ちたけど、もともと脱出用に首だけとれる仕掛けになってたから大事にはいたらんかったようや」 ←うそ
ソヒョン「首だけ別に? ジオングみたいやな」
ソニ「それにしても1300年前にこれほどの御殿・大仏を建立するとは、恐るべき国力」
ハラ「建造には約7年かかって、総工費は一説によると5兆ウォン近いらしい」
ソニ「ご、ご、ごちょーうぉん?」
ハラ「日本人は島国育ちで加減を知らんから、国民ほとんどを犠牲にしても、やるときはやる民族やど」
ソヒョン「つまりバカってことやな」
ソニ「うへー。キム・ジャンフンのおっさんみたいにやたらと挑発するのはやめておこう」
ハラ「とにかくここまで来たら中の大仏を拝見せんと損やな。
  すいませーん、日本人になりかけ3枚くださーい」
ソニ「そうゆう屈辱的な切符の買い方はやめろ!」


    奈良の大仏


ソニ「おお、さすがにでかい!」
ハラ「高さは14.7メートルゆうことや」
ソヒョン「座像でその大きさってことは、やはりジオングとほぼ同じ設計思想(ぴゃー)
  足なしジオングが17.3メートルやから、一回り小さいくらいか。
  てことはパーフェクトジオングの38メートルから逆算して、大仏が立ったら32メートルくらいになるかも」
ハラ「残念ですが、大仏は立ちません」
ソヒョン「ホンマに? 足は役立たずって訳?」
ハラ「あんなの飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ」
ソヒョン「なるほど。ベイビーKARAは?」
ソニ「あんなの飾りです。偉い人にはそれがわKARAんのですよ」
ハラ「やめろ!」
ソヒョン「とにかく、大仏殿の中では足がいらないことはよくわかった。この女子中学生なんか腰から下は柱に埋まっとるしな」


    


ソニ「ぴゃー、ホンマや!(どすん)」 ←楳図かずお風コケ方
ハラ「うげー、なんやこれ?」
ソニ「ちょっと、お嬢さん、自分下半身はどないしたん?」
女子中学生「あんなの飾りです。偉い人にはそれが分からんのですよ」
ソニ「やっぱりかぁ」
ソヒョン「KARAのリーダーみたいなもんかな?」
ハラ「んんー、それはギリギリ認めるKARA」
ソニ「認めんなよ!」
♪ちゃんちゃん


ハラ「ところでイカタコ文書の指令は以上でーす」
ソニ「それでは今回の『そに散歩』はここまで。バイバイキーン!」
ソヒョン「雑! 終わり方が雑!」
ハラ「雑エンターテインメント」
ソニ「やかましーわ!」






※若草鹿之助…よく知らないが鹿せんべい飛ばし大会には必ず現れる、奈良公園では名物的なパフォーマーらしい。
    


※2014年6月10日発売の日本の週刊誌『女性自身』がジヨンの復帰を報じた。
 記事によると、ジヨンは語学と演技の勉強のため留学していたロンドンで、女優の堀北真希黒木メイサなどが所属する芸能事務所の女性社長と会ったらしい。
 2人は意気投合し、どうやらジヨンは家族に「この芸能事務所でやってみたい」と報告したという。
 これに関し、日本のファンはおおむね歓迎、韓国のファンは反発の反応を示している。
 実際には会って食事をしたことは確からしいが、そこから先は女性自身の先走りの可能性が強いようだ。


※音声ガイドをめぐる一件は、奈良の翌日に訪れた大阪・海遊館で実際に私の身に起きた。
 その時は中学生ではなく園児だったが、数百人の園児が張り上げる嬌声に、音声ガイドは全く役に立たなかったのである。
 よくもまぁあれだけ意味にないことを長時間大声で吠えていられるものだと感心した。
 東大寺ミュージアムは実際にはとても静かで落ち着いた雰囲気でした。


※『カンフーハッスル如来神掌…
    


 絶技となっている如来神掌はこの映画のオリジナルではなく、香港では一般的な想像上の拳法。
 一説では1960年代の武俠映画に登場し、以来漫画や映画などで幅広く親しまれている。