関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第515話 そに散歩 〜奈良〜(中編)

ソニ「(下からフレームイン)あんにょ〜ん、よろぶん!」
テロップ:散歩人 イ・スンギ
ソニ「最近歩いてますか? 散歩ってええですよー。さぁ、散歩に出かけましょう!」
♪ポロロ〜ン


  OP
  テーマ曲:BIG BELL「ほのか」
  テロップ:散歩は 大人の休み時間
       一歩 踏み出せば 冒険が始まる
    


ナレーション:今回の『そに散歩』は、前回に引き続き、ソニさん、ソヒョンさん、ハラさんが奈良の街をうろちょろします。
  3人が興福寺の国宝館を出て北へ向かうと、目の前には奈良県庁。
  そこはもう奈良公園の一角です。


    


ソニ「鹿がワンサカおる」
ハラ「野生の鹿はこの一帯のマスコットで(ちらちら)1200頭ばかしおるらしい。天然記念物やから食ったらあかんで」
ソヒョン「食うかいな。スヨンねえじゃあるまいし」
ソニ「なんか、みんなじーっとこっちを見てるんですけど」
ハラ「それは観光客が鹿せんべいを買うかどうか観察しとるんや。
  この奈良公園には何軒も鹿せんべい売りがあるけど、鹿は絶対に売ってあるせんべいには手は出さへん。
  観光客が買って与えてくれるのをずっと待ってるKARAや」
ソヒョン「そんでもって、せんべい貰うときにはお辞儀するんやな。『あ〜る』くんで読んだ古都あるわ」


     『究極超人あ〜る』第5巻より


ソニ「いやーん、可愛い」
せんべい売りのおばちゃん「まぁ確かに昔はそうやったけどな(笑)」
ハラ「え? そんなら今は?」
せんべい売りのおばちゃん「買うてみたら判るわ」
ソニ「なんか含みのある言い方やな。まぁええ、そんじゃ鹿せんべいください」
せんべい売りのおばちゃん「はい、150円」
ソニ「クレジットカードでお願いします。あと領収書も」
せんべい売りのおばちゃん「(がく)そんぐらい現金ではらえや」
ソニ「あかんの?」
せんべい売りのおばちゃん「ここにサインをお願いしますぅ」
ソニ「使えるんかい! まぁええ、ほんならサインっと(しゃしゃしゃ)」
せんべい売りのおばちゃん「へえへえ、おおきに(はい)」
どどどどどっ
ソヒョン「うおおおっ、せんべいを手にしたとたん、辺り一帯の鹿がソニねえの周りに!(驚愕)」
ハラ「ぴゃー、ゲリラデートみたいだKARA」
ソニ「こらこらこら、あげるからあげるから、並んで並んで。良い子にしてなさ…」
どっこーーーん!(頭突き)
ソニ「どっしゃーっ!(ごろごろごろ!)」
がぶがぶがぶ!
ソニ「いたたたた!」
ハラ「おおっ、今まさにソニねえさんが鹿の波に飲み込まれた!」
ソヒョン「(ピーン)Now! 鹿!
   ”ソニ者、蒼き衣を纏いて金色の野に降りたつべし!” …言い伝えは本当じゃった(感涙)」
がぶがぶがぶ…ぷい
ハラ「あ、せんべいなくなったとたん、離れて行ったで」
ソヒョン「さすが姫様、生き返えりなされた」
ソニ「パ、パボ野郎、すぐ助けろよ(ぼろぼろ) 一瞬にしてせんべい全部取られた」
せんべい売りのおばちゃん「最近の鹿はやさぐれて凶暴化してるから気をつけな(笑)」
ソニ「もう遅いわ!」
ソヒョン「読者のみなさんも奈良公園に行ったら大海嘯に気をつけて」
せんべい売りのおばちゃん「せんべい買うてくれたから、もうひとつ忠告しよう」
ソニ「なんや?」
せんべい売りのおばちゃん「奈良公園で寝っ転がると、服が鹿のウンチまみれになるで」
ソニ「ひぃいいいいい!」
ナレーション:てな訳で、奈良公園ナウシカごっこをするのは大変危険です。
  さて、鹿に懲りた3人は、ようやく県庁に目を向けたようです。


     奈良県


ソニ「なんやらしょぼい建物やなぁ」
ハラ「(ちら)この辺は条例で高さ20メートル以上のビルは建てられへんのや。景観維持のためだKARA」
ソヒョン「ほぼガンダム級って古都やな。そおゆうたら、県庁ビルの顔にスピーカーとか埋め込んであって、人型に変形しそうな気配。
  巨大せんとくんみたいになって、戦闘するのかも」
ソニ「そんな訳あるかい。せんべい売りのおばちゃんに聞いたら、県庁の屋上は展望庭園になってて、奈良の街を見渡せるらしい」
ソヒョン「お、行ってみるか」
ハラ「そんな情報はイカタコメモになかったので却下です。予定のコース以外一切行きませんKARA」
ソニ「どしゃー、ガチガチの官僚主義みたい」
ハラ「なんとゆわれても結構。こっちゃルートを外れるとアドリブがきかへんのや。
  この後は昼飯て決まってるKARA」
ソニ「そおゆうたらハラ減ったな(ぎゅるる)」
ソヒョン「奈良の名物てなに?」
ハラ「イカタコメモによると茶粥らしい」
ソニ「は? なにそれ?」
ハラ「ウチもよお知らんけど、名前からしてお茶で炊いたお粥って古都じゃない?」
ソヒョン「なぜそう言い切れる? ”小粥よう子”は小さい粥じゃなくて人間、しかも声優やで。旦那は漫画家やし。名前からそんな古都は知り得ないやないか」
ハラ「混ぜっ返すんじゃない!」
ソニ「日本まで来てクッパみたいなモンは食いたくないなぁ。なんか他にないの?」
ハラ「えーと(ちらちら)柿の葉寿司ってのがあるらしい」
ソニ「寿司!(ぴょーん)それはええ、それにしよう」
ハラ「そやけど柿の葉やで? 刺身やなく葉っぱが飯の上に乗ってる寿司なんて、どうも気がむかんなぁ」
ソニ「そおゆわれたらそうやなぁ」
ソヒョン「アホか。京都に行ったら京漬け物の寿司があるし『将太の寿司』には芽ネギの寿司も登場する。草を食わせたら日本人は世界一やど」
ソニ「そうなの?」
ソヒョン「戦時中は全国民が草を食うとった」
ソニ「どーも怪しいけど”粥”より”寿司”の響きが勝った。ここは寿司にしよう!」
ハラ「へいへい。そんじゃこっちの方に商店街があるらしいので、移動しまーす」
ナレーション:ソニさんたち、お寿司屋を目指して県庁前の坂道を下っていきます。
ソニ「おー、これが近鉄奈良駅か」


    


ハラ「あーっ!」
ソニ「どないした?」
ハラ「ここ、見覚えある」
ソニ「は?」
ハラ「さっきJR奈良駅前が以前来た時と雰囲気違う言うたけど、ウチが前来たのは近鉄奈良駅の方やったわ。
  どーりであっちは見憶えないと思った(はっはっは)」
ソヒョン「どーでもええ古都、自慢すな(呆)」
ソニ「駅の横にアーケード街があるな」
ソヒョン「メシ屋は?」
ソニ「仰山ある」
ソヒョン「ほんならここらで寿司屋を探して…お、ここはええん違う?」
ハラ「(ちらちら)ここは? イケる? はい。はい。…じゃ、じゃあ、このお店に入ってみましょうね」
ソニ「だから、ディレクターの方ばっかり見るなって」
ソヒョン「どうやらロケ交渉がOKやったらしい」
ハラ「いちいち裏事情をバラさなくてええKARA」
ナレーション:店の奥に落ち着いたソニさんたち、さっそく名物の”柿の葉寿司”を注文しました。
  そして出て来たのは…


    


3人「うわー、可愛い!」
ソニ「これが”柿の葉寿司”か」
ソヒョン「柿の葉で包んであるから柿の葉寿司って古都か」
ソニ「葉っぱがネタやなくて助かった」
ハラ「これは柿の葉寿司と巻き寿司と稲荷といろいろミックスしてあるランチメニューだKARA。
  柿の葉には殺菌効果があるとゆわれてて、海のない奈良県でも数日は保存が利くようにお寿司を柿の葉で巻いたんやって」
ソヒョン「なるほど。そやけど見た目が違いすぎて寿司ゆう気がせえへんな」
ソニ「確かに。ともかく食ってみよう(パク)」
ソヒョン「ウチも(パク)」
ハラ「ほんならウチも(パク)」
ソニ「…(すんぎゅすんぎゅ)」
ソヒョン「…(むんぎゅむんぎゅ)」
ハラ「…(もんぎゅもんぎゅ)」
ソニ「(ごっくん)…正直にゆうてもええか?」
ハラ「どうぞ」
ソニ「ぶっちゃけ美味いか不味いかわからへん」
ソヒョン「そやな。材料は一緒でも、これは寿司やない。寿司思うて食うたら、味覚の基準がおかしゅうなるわ」
ハラ「そ、そやけどこうゆう食いモンですKARA。2億年前からこの地方に伝わってる郷土料理ですKARA」
ソニ「嘘つけ」
ハラ「ホンマですって。関西の寿司はこういう押し寿司とか巻き寿司とかがメインですKARA。
  東京のにぎり寿司だけがお寿司じゃないです古都よ」
ソニ「そうかー。地方によって寿司もいろいろあるんやな」
ソヒョン「まぁ確かに違う食いモンやと割り切って食えば美味いかも」
ハラ「そうでしょう。関西のお寿司も美味しんぼです。思わず鼻から血が出ます」
ソニ「それはあかんやろ」
ソヒョン「ほんならもっと食うてみよかな。オススメがあったらお願いします」
ハラ「へいへい。そんなら光州名物イナゴの熟れ鮨をどうぞ(どん)」
ぷ〜ん
全員「おええええっ!(げろげろげろー)」



    







奈良公園の鹿…奈良にはソシコンの前日6月18日に遊びに行った。
  20年以上前に師匠と訪れたときは、ポケットに入れたせんべいを服の上から噛まれ、高校の修学旅行の時(ちゃんとお辞儀して食べてた)より凶暴だと思ったものだが、
  今回はせんべいを手にしたとたん数匹に囲まれ、服の上から体をがぶがぶ噛まれた。
  完全にヤカラと化していて、子どもにとっては大変危険である。


    


  その3日後、広島の宮島に行ったが、ここの鹿は餌付けされていない。観光客が餌をやってはいけないので、せんべいも売ってない。
  しかし人には慣れているので、島のあちこちで草を食んだり、寝てたりして、撫でさせてくれる。とっても可愛くて安心。
  と思っていたら、私が店先で穴子ちくわを食ってたら、後ろからガブガブとやられた(笑)。 
  Tシャツの布を味見してみたかったらしいが、おかげでテヨンTシャツが穴だらけになった(とほほ)。
  教訓、鹿とシカには気をつけなはれや!


奈良県庁の屋上…詳細はたこすけさんがコメント欄で書かれている通り。
 県外の人間はほとんど知らない穴場なので、奈良観光の際には是非訪れることをオススメする。