関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第279話 エルプ来たる (Elvesfall)

ガンガン! ガンガンガン! がちゃがちゃ
EX●ファン「ひーっ、来たぁ(ぶるぶる)」
東●神起ファン「いや、これは打ち合わせ通りの叩き方。きっと味方です」
SHI●eeファン「開けてあげましょう」
がっしゃーん
少●時代ファン「(ごろごろごろ)はぁ、た、助かった」
●(x)ファン「ど、どうでした、外は?」
少●時代ファン「それが、どこもかしこも荒ぶるエルプで溢れていて、もう地獄さながらです」
東●神起ファン「やはり、そんな状況になってしまったか」
少●時代ファン「エルプたちは、手に手に青いサイリュームを握って、街を片ッ端から壊しています。
  そしてエルプ以外の人間を見かけると、トイレで服を脱がせたり、横断幕を切ったり、やりたい放題です」
東●神起ファン「そういった暴挙は、あなた方の専売特許かと思ってましたけど」
少●時代ファン「とんでもない。日本のソウォンはみんな植物系で品がいいんですよ。あなたたちカシオペアこそ、突然沈黙したり…」
東●神起ファン「私たちがなんやってゆうんです!?(キーッ)」
SHI●eeファン「まぁまぁ、仲間同士でいがみ合っても仕方ない」
●(x)ファン「そうですとも、今はどうやってこのラクーンシティのようになった街から、無事脱出するかを考えなければ」
ざわざわ
●話ファン「離してください、離してください(ジタバタ)」
EX●ファン「おやめなさいって。今出たら危険です」
●話ファン「で、でも、家にまだ幼い息子がいるんです。助けに行かないと」
EX●ファン「お気持ちは判りますが…」
J●Jファン「行かせてやったらどうなの。いくらエルプといっても、子どもには非道いことしないと思うわ」
東●神起ファン「そうかしら? あんたに保証出来るの?」
J●Jファン「こんな状況で、誰がなにを保証出来るって言うのよ。私はただこの人の気持ちを無碍に出来ないと言ってるだけよ」
東●神起ファン「一時の感情に流されるのは、無責任じゃないの!」
J●Jファン「ムッキーッ!」
●話ファン「やめてください、私のためにケンカしないで。私、行きます」
EX●ファン「奥さん…」
がちゃ
EX●ファン「それでは気をつけて。危ないと思ったらすぐ引き返すんですよ」
●話ファン「はい。すぐに息子と一緒に戻って参ります…(だっ)」
少●時代ファン「行ってしまった」
●(x)ファン「どうかご無事で…」
…キャーッ!
EX●ファン「ああ、遠くで悲鳴が!」
●(x)ファン「あの声は、奥さんの…」
東●神起ファン「それみたことか(南無南無)。だから危険だって言ったのに」
J●Jファン「なによ、私が悪いって言うの? 言っておきますけど、私が焚きつけた訳じゃありませんからね」
少●時代ファン「いい加減にしなさい! まったく東●神起ファンとJ●Jファンて仲悪いんだから(ブツブツ)」
J●Jファン「ふん、そのどっちにも嫌われてるのが、あんたらソウォンじゃないのさ(ぺっ)」
東●神起ファン「ホントホント。あんなビッチを崇拝してるなんて、どうかしてるぜ!」
少●時代ファン「ウキーッ、俺らのことはともかく、9人の天使をビッチ呼ばわりとは許せん。
  トイレに連れ込んで丸裸にしちゃうぞ!」
東●神起ファン「ほーら、やっぱり本性を現したわね(嘲笑)」
J●Jファン「薄汚い、娼婦の犬め!」
少●時代ファン「コ、コロス!」
EX●ファン「ケンカしないでくださいよぉ!(ぐすんぐすん)」
SHI●eeファン「今は少しでも力を出し合って、生き延びることが必要なのに、仲間同士でこんなにいがみ合っていてはとうてい無理だわ(絶望)」
●(x)ファン「(がっくり)ああ、なんでこんなことになってしまったんだろう」


ナレーション「2012年5月12日、韓国アイドル”スーパー●ュニア”の東京ドーム公演”スーパーショー4”に詰めかけたファン(通称エルプ)のうち数十人が、携帯電話などでコンサートの実況を開始。
  これに刺激を受けたコンサートの抽選に漏れたファンら(通称お留守番組)が、暴徒化するという事件が起こった(荒ぶり)。
  暴徒は瞬く間に他のK−Popファンを巻き込み、騒ぎは一気に巨大化した。
  首都はパールサファイアブルーの炎に包まれ、一晩にしてあれほど栄華を誇ったK−Pop文化を焼き尽くしたのであった」


ゴウゴウ、パチパチ
Super ●uniorファンA「(うぉーー)カシはいねがぁ、ソウォンはいねがぁ」
Super ●uniorファンB「おったら八つ裂きにしたるでぇ(げっへっへ)」
作者「すんまへん、そこのコンビニにアイス買いに行きたいんやけど、通ってもええ?」
Super ●uniorファンA「ああ? なんじゃ自分は?」
Super ●uniorファンC「怪しい奴め、さてはソウォンやな?」
作者「ちゃいますって、少女時代なんて好きじゃありまへん」
Super ●uniorファンA「じゃあこの少女時代の写真を踏んでみろや(ばさ)」
作者「踏みます踏みます。なんや、ぶっさいくな娘たちですなぁ(ギュー、グリグリ)」
Super ●uniorファンB「ほぉ、あっさり踏んだな。よし、行ってよし」
作者「えへへ、どもども(こそこそ)」
Super ●uniorファンC「む? 待てーい」
作者「(ビクン)な、なんでしょう?」
Super ●uniorファンC「貴様いまソウォンゆわれただけで、なぜ少女時代のことと判った? さては我らを謀る気やな」
作者「ご、誤解ですよぉ。ワシもK−Popは好きですけど、断じてソウォンやありません」
Super ●uniorファンC「それなら誰のペンかゆうてみろ」
作者「ワシでっか? ワシはJOOの大ファンでして」
Super ●uniorファンたち「JOOやてぇ?(へなへな) …そ、そんな三葉虫みたいな奴ら、まだ絶滅してなかったんやなぁ」
作者「まぁ各国に2〜3人ずつはおりますかねぇ」
Super ●uniorファンC「なんか却って貴重なモンを見せて貰うたような気がするな。通ってよし」
Super ●uniorファンA「気をつけてな。絶滅すんなよ」
作者「おおきに、おおきに(へこへこ)」
しゃかしゃかしゃかーっ


ナレーション「どんな天変地異でもゴキブリだけは生き延びるのであった」







※ELFは貶め愛と聞いたのでどんどん書いてるが、いくら伏せ字にしたところで、怒られる時は怒られる。
 各方面のファンに対しても、もう開き直るしかない(笑)。


※日本のお留守番組エルプたちが、2012年5月12日に行ったことは、実際には尊敬に値すると思う。
 東京ドームでのコンサートであることや、シウォンの怪我による途中退場(後で戻ってきた)、イトゥクの姿を見る恐らく最後のチャンスなど、テンションが上がってしかるべき状況の中、
 実際に携帯で中継をはじめたファンがいたのは確かだが、それが違法というお触れが回ると直ちに中止し、なおかつ積極的にエルプ同士で中継を防ぐ行動に出たからだ。
 自己責任の概念を”ELF”と言うファン意識全体にまで広げて、自らが崇拝するスーパージュニアに迷惑がかからないようにする思いにはちょっと感動した。
 と同時に、止められない興奮、荒ぶりの気持ちとの二律背反具合に胸が痛んだ。
 少なくとも、日本のエルプは韓国より、大人の割合が多いのだと思う。


※『夜来たる(Nightfall)』…アイザック・アシモフが1941年に書いたSF短編小説。SF御三家と言われる大作家のデビュー作であり、古典的名作である。
 6重太陽系で常に陽の光がさすとある惑星に、2000年ぶりに夜が訪れる。高度な文明を誇っていた人々は、初めての闇、初めて見る星の光におびえ、暴徒と化して一夜で文明を滅ぼしてしまう。
 架空の惑星ながら、その文化文明はほぼ大戦前のニューヨークであり、SFと言うよりディザスター小説に近い。
 だが、わずか21歳だったアシモフがそこに込めたテーマは、70年後の今も色褪せることがない。
 人と獣との境界線、文明の乗っている土台の危うさを鋭くついていて、なるほど栴檀は双葉より芳し、大作家のデビュー作にふさわしい作品である。