関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

ソニョシデ学園 09

ボクらの学園のアメフト部が道大会に出場することになった。
創立以来の快挙と言うことで、急遽応援のためにチアリーデイング部が結成され、練習に余念がない。
幼なじみのジェシカはチアリーダーの中心メンバー。アメフトの衣装を模したホットパンツがとても可愛い。
ボクも晴れがましい気持ちになっていた。
でもここ2〜3日、よからぬ目的で彼女らの練習を覗いている男子がいる。こっそり写真も撮っているようだ。
「やめろよ」
ある日、一生懸命練習するジェシカを、そいつらが気味の悪い笑みを浮かべながら後ろから撮っているのを見て、ボクは思わず止めに入った。
「正義感ぶるなよ。お前もこう言う写真、欲しいんだろ?」
リーダー格の不良ぶった男子が、今撮った写真を見せてきた。
そこには踊るジェシカの後ろ姿。そして、そのホットパンツからは…
    
ジェシカっていつもTバック穿いてるんだぜ。それも決まって赤なんだ」
「男が欲しいってサインなんだよな」
不良たちは品のない声で笑った。
ジェシカは、そんな娘じゃない!」
ボクは夢中で不良たちに殴りかかっていった。


気がつくと、保健医のユリ先生が傷口を消毒してくれていた。
「体力が有り余ってるのはいいけど、喧嘩なんかくだらないよ」
「…すいません」
「理由は不良どもから聞いたわ」ユリ先生は突然大きな声で笑い出した。
「ホットパンツの裏地が透けてるのを見て興奮するなんて、青春バカだね。本当にTバックだと思ってたの?」
「裏地だったんですか?」
「その想像力、リビドー以外に生かしなさい」
そう言うとユリ先生は、包帯の上から背中をピシャッと叩いた。


保健室を出るとジェシカが待っていた。
「バカなんだから」
「うん、ごめん」
いつもの会話があって、ボクらは一緒に帰った。
ジェシカを前に。ボクは後ろに。
ジェシカの背後を守るのはボクだ。もう変な写真は撮らせない。
ボクは彼女の家まで、ずっとヒップを見つめながら帰った。







※すじぺんさんに捧ぐ。
 あまりに素晴らしい画像なのでいただきました(ぺこぺこ)