関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第153話 視線集中

テヨン「…聞いたことないわ、そんな番組」
クッキーマン「ええっ? 元アナウンサーのソン・ソクヒ教授が日々の時事問題を取り上げる、MBCラジオ朝の看板番組やぞ
  ちっとは真面目な番組にも興味もてや」
テヨン「時間帯は?」
クッキーマン「ええと(ペラ)6時から8時まで」
テヨン「ほんなら、毎朝小鳥の囀りと共にスカッと起きて、ベランダで朝刊読みながら時事問題考えられるような生活させろや。
  ほたらその番組のこと知らんかったこと謝るわ」
クッキーマン「いや、謝って欲しい訳やないんやけど(びくびく)」
テヨン「そのソン・ソクヒゆうおっさん、独島から実況中継したアナウンサーやろ。
  大丈夫なんか? 今この時点でウチらとそんなおっさんが絡んでも」
クッキーマン「まぁ番組としては、韓国の文化が西洋でも歓迎されとることを伝えたいだけで、他の政治的な意図はないそおや」
テヨン「そんならええけど、なんでウチがSMの代表なん? ユンホとかイトゥクとかおるやろ」
クッキーマン「みんな女の子と遊びに行ってるねん」
テヨン「は? 女の子て…まさか?」
クッキーマン「ソシとf(x)全員や」
テヨン「(むきーっ!)ウチが明日の公演のために真面目に打ち合わせしてたのに、みんなその隙に逃げ出したゆうんか?」
クッキーマン「自分、たまぁに鈍臭いモンなぁ(笑)」
テヨン「こうしちゃおれん、ウチもパリの夜を満喫せねば(ててて)」
クッキーマン「ま、待って(すがり)! 他に誰もおらんのやから自分ラジオ出てや」
テヨン「自分が出ろ! なんでウチばかり貧乏くじひかなあかんねん」
クッキーマン「無茶ゆわんと頼んますよ(土下寝)。もうすぐ回線繋がるんや」
テヨン「知るか」
クッキーマン「土下座ひと筋36年! おーいおい(号泣)」
テヨン「…わかったわかった。うるさいなぁ、もお」


ソクヒ「…みなさん、すでに様々な報道でご存じだと思いますが、今日と明日の2日間に渡り、パリで私たち韓国人の歌手によるコンサートが開かれます。
  てな訳で、今日のミニインタビューは、皆さんの大好きなアイドルスターの方にお話を伺いますよ。
  少女時代メンバーのテヨンさんと、パリから直通で電話を繋ぎます。
  …あー、おはようございます! 」
テヨン「おこんばんは。少女時代のテヨンでぃぷれ」
ソクヒ「よろしくお願いします」
テヨン「うい。よろしくお願いするびあーん」
ソクヒ「そちらの時間は、もう夜中の1時頃でしょうけれども、まだ寝なくて大丈夫ですか? 」
テヨン「はぁ?(カチン) 自分らが出てくれゆうからこんな時間まで仕事しとるんやないけ。なに惚けたことゆうてるねん(むかむか)」
ソクヒ「ひゃー、えらい機嫌悪いでんな?」
テヨン「当たり前やんか。他のみんなはムーランルージュの夜を満喫しとるのに、なんでウチだけ…(ブツブツ)」
ソクヒ「あんまり夜ふかしすると、パフォーマンスに影響するんちゃいまっか?」
テヨン「まだみんな若いから平気や思てんですわ。実際にはイトゥクなんかもお30歳やから、確実に響くんやけどね、がっはっは」
ソクヒ「それ、まずくないですか?」
テヨン「かめへんのちゃいまっか? しょせん毛唐にウチらのパフォーマンスは理解できまへんし」
ソクヒ「…? あなた方のパフォーマンスが理解できてないのに、大人気とは妙なモンですね?」
テヨン「そやからこんなん似非人気ですねん」
ソクヒ「エセニンキ?」
テヨン「フランス人は日本文化大好きですやろ? その日本で今話題なのがウチらですわ。そやから一度どんなもんか観てみたい、ちゅうとこでしょう。
  ウチらが変身も合体もせんし空も飛ばんと知ったらすぐ飽きると思いますで」
ソクヒ「ほお、少女時代のリーダー自ら市場分析もされるんですね」
テヨン「ウチらの会社、その部門担当がアホばかりやさかい、自分でするクセがついてもうて」
ソクヒ「なるほど。そちらでは時差の影響も大きいんやないですか?」
テヨン「そうですねえ。なにしろソウルとパリでは24時間くらい時差がありますさかい、影響はあるかもしれまへんが、
  もともと昼も夜もなくこき使われとるので、実際にはあんまり関係ないです」
ソクヒ「ほお」
テヨン「酒を飲むタイミングが昼か夜かゆうだけの違いで。ゆうてみれば新世界で飲むかミナミで飲むか、みたいな?」
ソクヒ「すいません、早朝の番組やってるモノで、その辺の感覚はよくわかりかねます」
テヨン「そうでっか(ち、つまらん奴)」
ソクヒ「パリの街の様子はいかがですか?」
テヨン「可愛いワンちゃんが多いです。みんなワンちゃんを連れて歩いてはります」
ソクヒ「テヨンさんは犬がお好きなんですか?」
テヨン「身体が温まりますさかい、冷え性のウチとしては欠かせませんね。
  それにしてもフィリピンでは道端に鶏が、台湾では豚が仰山おりましたけど、パリのワンちゃんもつまりはそうゆうことなんでしょうね」
ソクヒ「は?」
テヨン「どうせ飼うならあんな座敷犬やのうて、もっと食いでのある…いてて、やめれ、引っ張るなや…」
ソクヒ「テヨンさん? どうされました? …テヨンさん?」
テヨン「この野郎、貴様が出ろゆうから…充分上品に…むきーっ! ウチかてパリのひげ八に行きたい…」
ソクヒ「テヨンさん…テヨンさん…、ええと、どうやら回線が混戦しているようですが…」
テヨン「(ぼかっ)きゅうう」
ソクヒ「テヨンさん?」
テヨン「(はぁはぁ)し、失礼しました。とにかく明日の公演が楽しみです」
ソクヒ「はぁ。なんだかえらい声が野太くならはりましたね」
テヨン「そ、そうでっか?(ごほんごほん)回線のFM変調がおかしいのかしら?」
ソクヒ「まぁ原因はなんとなくわかります。さっさと終わらせたいのでこのまま行きましょう」
テヨン「助かります」


………

クッキーマン「おおきにぃ」
がちゃん
クッキーマン「(はぁはぁ)なんとか乗り切ったわ。このアホめ。政財界人も仰山聴いとる番組で、なんちゅう恥さらしな」
テヨン「…」
クッキーマン「一生そうやって犬神佐清みたいに逆さまでのびておくがよい。
  こうなったら今夜のパフォーマンスも…いや、明日からの少女時代もワシがこやつの身代わりとなって成功へ導こう。
  なんだかんだ少女時代を一番愛しとるのは、マネージャーのワシやしな」
がちゃ
ユナ「(よろよろ)うきゃきゃきゃ」
スヨン「うにょにゅにょにゅにょ?」
ヒョヨン「ぱぽぴぽぷんぽこーっ?」
3人「がははははっ!」
クッキーマン「えらい酔うとるなぁ。明日は朝からリハーサルやで。さっさと寝え」
ユナ「はーい、テヨンねえ。おやすみ(がちゃん)」
クッキーマン「(ぴゃー)バレてへんで。みんなワシに視線集中しても、テヨン思い込んどるわ。いけるで!」
テヨン「…(んな訳あるかい。でもサボりたいから死んだふりしとこ。
  どうせ、奴らにゃ東洋人の顔も性別も見分けつきゃせんのじゃ。明日のコンサートは頼んだで)」


次の日、妙に男っぽいテヨン率いる少女時代はパリに新しい歴史を刻んだという。







※『視線集中』…2011年6月10日早朝、テヨン出演分
    


※パリでのへべれけ3人組…