関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第146話 悪夢

<ユナの場合>
観客「わーわー、ブラボー!(スタンディング・オベーション)」
記者A「『COBE 3D』…素晴らしい映画やった。特に主演のアジア人が最高や。
  完璧な演技に、切れのあるダンス。世界にはまだまだ隠れた逸材がおるんやな」
記者B「彼女の名はBoA。アジアではトップスターやで」
記者A「そうなんか。そやけど、遠からず彼女は世界のトップスター、世界のBoAになるやろな」
記者B「まだ24歳。彼女の前には大いなる未来が拓けているんや」
大いなる未来が!

ユナ「はっ(がばっ!)…はぁはぁ、夢か」
ユリ「(むにゃー)どないしたんや、えらいうなされとったけど」
ユナ「ああ、ごめんごめん。
  昼間BoAねえさんのニュース見たせいで、妙な夢を…」
ユリ「ああ、あれね。ねえさん成功するとええな(ふわぁ)」
ユナ「まともに演技のレッスンも受けたことがないねえさんが、ハリウッド映画に…、しかもいきなり主演…(ゴゴゴゴゴ)。
  ありえへんありえへん、世の中間違うとる」
ユリ「暗い暗い。ねえさんのハリウッドデビューを妬んでみても仕方ないやろ。
  ねえさんは公演中にスカウトされたゆう話や。自分かてパリ公演でどんなお声がかかるか判らんで」
ユナ「そ、そうやな。
  ウチがねえさん以上に成功すればええだけの話や。よーし、頑張るぞ!
  ああっ、ロミオ、ロミオ! あなたは何故ロミオなのー!!」
ユリ「やかましい! 昼間やれ!」


<テヨンの場合>
サーファーA「聴いたか?」
サーファーB「聴いた! 『ウチの手をとって』…名曲や!」
サーファーA「あの若さでベテランも舌を巻くほどの歌唱力、歌の解釈の奥深さ、表現力、
  それに加えて、創作能力も素晴らしい。あれこそ天才やな」
サーファーB「歌の神に愛されたディーバに違いない」
テヨン「ちょっとちょっと、にいさんら、アイユもええけどウチの歌も聴いていってや」
サーファーA「わ、びっくりした。なんや自分、地面にあぐらかいて」
テヨン「ウチはストリートミュージシャンのカオル言いますねん。一曲聴いて行かへん?」
サーファーB「遠慮しとくわ。今は『ウチの手をとって』の余韻に浸っていたいんや。ああ、アイユたん…」
テヨン「(じゃかじゃか)♪波の谷間に命の花が〜、ふたつ並んで咲いてぇいる〜
サーファーA「じゃかましい(ドゲシ!)」
テヨン「きゃんきゃん」
サーファーB「妙な歌歌ってんやない、このチビブスめ!(ゲシゲシ) 簀巻きにして波の谷間に投げ込んだろうか!」
テヨン「いやーん、やめてやー!」

テヨン「はっ(がばっ!)…はぁはぁ、夢か」
ソニ「(むにゃー)どないしたん、えらいうなされとったけど」
テヨン「ア、アイユが…奴がウチの夢まで浸食してきた」
ソニ「ははぁ、アイユ病みやな。いつから好きになった?」
テヨン「笑えるか!」
ソニ「アイユの新曲、即日1位やてなぁ」
テヨン「ふん。そんな大した曲やなかったで。あれならウチの曲の方が全然上や。
  こうなったらマジで歌作って、実力の差を見せつけてやる! 」
ソニ「(ため息)どうせまた演歌やろ」
テヨン「アホか、ウチをトロットだけの田舎モンやと思うなよ。ポップスかてイケるわ」
じゃかじゃかじゃか
♪うちの屋根裏の淋しい印度の男
 たったひとりでマリオネットを踊り出す
 母さまの頭から生まれてきたので
 とっても顔が変なので
 みんなでみんなで村八分
ソニ「怖い怖い(ぞぞぞ)」
テヨン「メルヘンやろ? この曲に、リノ・ナカソネ流のキャッチーなダンスをつけて…」
ソニ「貴様、村八分にしたろか?」
     『淋しい印度人』 by 佐井好子


ジェシカの場合>
クリスタル「ひょえー、すげー、かっこいい!!」
ジェシカ「なに観とるの?」
クリスタル「『シティハンター』」
ジェシカ「(ズル)」
クリスタル「イ・ミンホ、超イカスで」
ジェシカ「スジョン、この時間帯はKBS観いへんか、な?」
クリスタル「いやや、『ロマンスタウン』てなんかつまらんもん」
ジェシカ「で、でも、ほら、挿入歌が素敵やん」
クリスタル「挿入歌ならやっぱり『シティハンター』やろ。ああ、野人イム・ジェボム様の渋い声、ワイルドな歌い方、お股がジュンてなっちゃうわ」
ジェシカ「ひ、ひ…ひえーん」

ジェシカ「ひえーん(がばっ!)」
スヨン「わ、びっくりした。泣きながら寝るなよ」
ジェシカ「くくく…、せっかく『49日』が終わった思うて喜んでたのに、後番組の『シティハンター』にいきなり視聴率で負けるとは。くくく」
スヨン「今度は笑てるし」
ジェシカ「泣いとるんや! 語彙が少ないのは作者のせいであって、ウチに責任はないわ!」
スヨン「まぁまぁ、ウチの寝酒分けてやるから、気を落ち着けて寝直せや」
ジェシカ「こ、これは、ソウルマッコリ!?」
スヨン「結構飲み易いで」
ジェシカ「バカもーん!(卓袱台返し) 敵の酒を飲むとはこの恥知らずめ」
スヨン「敵て…、同じ国の仲間やないか」
ジェシカ「屈辱や。日本ではマッコリに負け、ドラマではモッコリに負けるなんて…」
スヨン「(ははぁ、それが言いたかったんか)でも韓国ではモッコリはやらんと思うで。神谷明が主演でもないし」
ジェシカ「口答えすんな。頭パックリ割ったろうか!」
スヨン「…つ、つまらん」


<ソヒョンの場合>
ソヒョン「…(もそっ)」
ヒョヨン「ん? もう朝か?」
ソヒョン「ううん。今な、放射能で日本が滅亡する夢見たわ」
ヒョヨン「そ、それは怖いなぁ」
ソヒョン「そお? 今月一番楽しい夢やったで(ニタァ)」
ヒョヨン「…(こいつの存在そのものが悪夢やな)」






※イム・ジェボム…
     『LOVE』 Sity Hunter OST
    『私は歌手だ』での歌唱はあっという間に消されたので
    『シティハンター』の主題歌をどうぞ。
    非常に男臭く、歌うことしか興味がないと入った風情が素敵。
    作者の好きなキム・ヨヌとは、姿勢も声も歌い方も正反対だが、惹かれる。
    2回戦を1位で突破。でも盲腸で戦線離脱TT


     『君のために』
    『私は歌手だ』で歌った『君のために』の過去のLIVE映像はあった。
    今はこんなロンゲじゃなく、ほぼスキンヘッドにしている。