関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第125話 銀河へGO!! 〜宇宙刑事はカップ式〜


小田○千アナ:N○K火曜チャリティコンサート。続いて母星ではティッシュ配りの経験もあるという苦労人天使族、リランカさんに歌っていただきましょう。
  それでは『星間引きこもり』、どうぞ〜!
リランカ:よろしくお願いしまーす! お願いしまーす!(ペコペコ)
  ♪時空面が揺らぐ D-ブレーンの波紋が拡がる
    フレミングの指先の 青い磁界〜
観客:キャーッ! リランカー、最高ー!!


JOO「(むきーっ!)アイユを連れて来い!」
ルナ「いかがなさいました、ジュ様?」
JOO「今テレビの中で天使族にキャーキャーゆうとる応援団のおっさん、こないだまでウチのペンクラブの団長やった奴や。
  あっさり天使族なんかに寝返りやがって…(むかむか)、アイユでもしばかんと気が収まらへん!」
ルナ「なるほど、それはごもっとも。そやけど、アイユの餓鬼、連日の責めでだいぶまいっとるようです。たまには休ませんと、せっかくのおもちゃが壊れてしまいますで」
JOO「ほな誰か、代わりおる?」
ルナ「そうですねえ。…(ポン)たまにはジジイでも責めてみられたらいかがです?(クスクス)」
JOO「ジジイ?」


JOO「ふっふっふ、テ・ジナ先生、お久しぶりですね?」
テ・ジナ「(ガチャガチャ)ワ、ワシを鎖で縛ってどおする気や?」
ビクトリア「(ビシッー!)口の利き方に気をつけな、このロートル演歌歌手め!」
テ・ジナ「あひーっ!」
JOO「まぁまぁ。いきなり鞭でぶったらすぐ死んでまうがな。(すちゃっ)この銃でたっぷり楽しませて貰わんと」
テ・ジナ「そ、それは、水鉄砲?」
JOO「ただの水鉄砲とちゃうで。ほら…(ぶくぶくぶく)石鹸水入り水鉄砲や」
テ・ジナ「わ、シャボン玉が大量に…」
JOO「どおです? 先生の貧弱な胸板が泡だらけに…(ツツー)ふふふ」
テ・ジナ「わぁ、ツーッてすんな! ヌルヌルするぅ。気持ち悪いー!」
JOO「(ツー、ツツー)先生があかんのですよ。せっかく分裂しかかってたKARAの仲裁なんてするから。
  あんな二流アイドル、解散したって別に良かったやないですか」
テ・ジナ「そ、そやかて、あんな事態は決して誰のためにもならへん。東方神起もそうやけど、一番悲しむのはペンなんや。
  歌謡界のためにも、二度と同じ過ちを…」
バシーン!
テ・ジナ「いってーーーー!」
ビクトリア「ジュ様はなぁ、そうゆう歌謡界の欺瞞が大嫌いなんや!」
JOO「ペンのため、ペンのためゆうて、結局一番大事なのはお金のくせに。先生、DSPやユニバーサルからいくら貰うたんですか?」
テ・ジナ「ワ、ワシは別に金のためになんか…ひゃー」
JOO「…クスクス。この攻め方、ええでしょう? 最近開発したんです」
テ・ジナ「あ、足の裏を剣山で擦るなんて…。うひゃー、中途半端すぎて辛い。かゆい、痛い、むずむずするぅ…」
JOO「正直に金のためゆわんと、もっともっと中途半端な責めをお見舞いしますよお(クスクス)」


ギイ、がしゃーん
ビクトリア「アイユ、出え。今日も楽しいジュ様との面会時間やで」
IU「ま、また酷いことをするつもりでっか?(ビクビク)」
ビクトリア「酷いことてなんやねん? ウチら楽しいことしかしてへんで」
IU「今、テ・ジナ先生が引きずられて行かはったけど、あれもジュねえさんの仕業で…」
ビクトリア「やっぱ年寄りはあかんなぁ。すぐ壊れてしまいよる。そこいくと自分はさすがに若いわ。連日の責めに耐え抜いて、もっとジュ様を喜ばせるがええ」
IU「ああ、誰か…ソン・シギョンにいさん、イム・スロンにいさん、助けて…」
ビクトリア「なんや、知らんのか。スロンは先週股裂きの刑でバラバラに、シギョンは火あぶりの刑で黒こげになったんやで。
  せっかくジュ様がデュエットしようゆうて誘ってくだはったのに断るからや」
IU「…そんな。お可哀想に…」
ビクトリア「ふたりに会いたかったら方法はただひとつ、さっさと拷問受けて、自分もあの世へ行くことや(パシーン!)」
IU「ひいい」


JOO「おや、アイユちゃん、いらっさーい! 今日もウチと楽しく遊ぼうな」
IU「た、楽しいのはねえさんだけやないの。ウチはもお酷い目にあうのはいや!」
JOO「あれ、まだそんな口をきけるじゃん? ルナ、自分ちっとも家畜の健康状態把握してないやないか。なにが”だいぶまいっとる”や」
ルナ「も、申し訳ありません(ガタガタ)。これほどしぶといとは…」
ビクトリア「今日のジュ様は虫の居所がよおないんやで、気をつけえ」
ルナ「へ、へえ」
JOO「まぁええ。アイユが元気なのはなによりや。いつもの倍、苛めてやる。
  その自慢の3段ブースター、二度と出来へん身体に作り変えてやろうかな。熱く解けた鉛を飲まそうか、それとも舌をちょん切ってやろうか…(ヒヒヒ)、さぁ、あなたならどっち?」
IU「えー? じゃ、極上アワビカレーで」
JOO「かーっ、ウミウシラーメンの方は、残念食べられない! …って、どっちの料理ショーじゃねえんだよ!」
ドッカーン!
全員「わぁー!(がくんがくん)」
ヨンファ「(さっ)ご報告します、ジュ様!」
JOO「なんやねん? なにが起こった?」
ヨンファ「天使族の小型円盤が突然ソウル広場から浮上、謎の光線砲にてソウルタワーを破壊、続けて当ビルを攻撃した模様です」
JOO「はぁ?」
ヨンファ「さらに円盤はこちらへ向かって飛行しているようです」
JOO「なんでや? 天使族の偉いさん、アイドル狩りを続ける限りはウチらを援助するゆうてくれてたやないか?」
ビクトリア「そう、そのとおりです。そやからウチもルナも仲間を裏切ったのに」
JOO「なら、なんで急に?」
ヨンファ「龍山のアイドル難民居住区を脱出して国軍の戦車を奪い、ソウル市庁を目指したとゆう一団がいると聞きましたが…」
JOO「龍山…? あそこにはどんな奴らがおった?」
ビクトリア「た、確か記録では…でも、そんなまさか(ブルブル)」
IU「少女時代ねえさんが…!」


クッキーマン「だー、謎の破壊兵器の発射スイッチに触れてもうた」
糸コン型宇宙人「がさつやなぁ、気ぃつけえ」
クッキーマン「オ○ホールにゆわれたないわ。UFOの操縦てなかなか難しいんやど。なにしろ人類でやったことのあるモノは今までおらんのやさかい」
ジェシカ「意外にアダムスキーが初体験しとるかもしれんで」
クッキーマン「あの円盤とはずいぶんタイプが違うと思うけどな。…ゆうとる間にもお狎鴎亭洞や。どうする、どっかに降ろすか?」
テヨン「これ以上無駄な撃ち合いはしとうない。SMEのすぐ近くに降ろそう」
ソニ「すぐ裏に清譚高校のグラウンドがある」
テヨン「よし、そこや!」


ゴンゴンゴンゴン…(飛行音)


ヨンファ「円盤はこのビルのほぼ上空で停止、清譚高校の校庭に着陸するようです」
JOO「校庭より円盤の方がずっとでかいやんか。まさか校舎を押しつぶす気か?」


グラリ
クッキーマン「わー、あかん。機体の一部が校舎に乗っかってる」
ユナ「へたくそ!」
クッキーマン「そやかて、この円盤がでかすぎるんや。校舎、潰れるで」
グシャグシャグシャ ズズズーン
ソニ「…着陸成功、斜めやけど」
ユナ「ひゃー、校舎に誰もおらんかったらええけどな」
ソヒョン「やっぱりウチが操縦すればよかった。にいさん、センスなさ過ぎ」
クッキーマン「やかまし! それでオ○ホールさんよ、これからどおする?」
糸コン型宇宙人「オ○ホール、オ○ホールて気色悪い呼び方すんな。ワシにはマクラクランちゅう立派な名前があるんじゃ」
スヨン「枕芸者?」
ソニ「真っ暗な暗闇?」
クッキーマン「マクラーレンMP4−26?」
ソヒョン「天元突破グレンラガン?」
糸コン型宇宙人「自分ら、わざとゆうとるやろ?」
ジェシカ「だって呼びにくいもん」
糸コン型宇宙人「しょうがない、ほたら宇宙刑事さんとでも呼べや」
テヨン「は?」
糸コン型宇宙人「宇宙刑事や。それが自分らの言葉でワシの職業を表す一番適当な言葉やさかい」


シュバーーーーーン!!
JOO「なななんや?」
イ・ヒョリ「(たたた)ご報告します! 裏口が謎の怪光線で破壊され…ちゅうか消滅しました」
JOO「げえ」
ヒョリ「見たこともない武器で武装した少女時代とマネージャーが侵入してきます!」
JOO「えーい、こっちも応戦や。ソヒョンの部屋から押収した武器、核兵器以外はみんな使って撃退せえ!」
ヒョリ「はっ(怪我すんの嫌やな。命令伝えたら、ウチはとんずらしよ)」
ヨンファ「少女時代…(まさか、彼女は死んだはず…)」


ててて
クッキーマン「よーし、全員侵入成功。ジュがいると思われる理事室を目指すぞ」
ソニ「なんか事務所ビルを壊すのは忍びないなぁ」
ユナ「どうせ老朽化しとったんやから構うことない。お上品に正面から行って、すんなり入れてくれる訳もないんやし」
宇宙刑事「そやで。ワシの調査やと、奴らずいぶん凶暴化しとるらしいからな」
テヨン「ジュの奴、そこまで人の道を踏み外しとるのか。情けない…」
クッキーマン「エレベーターは危険やな。階段で上がろう」
タタタタタンッ
ジェシカ「ぴゃー、撃って来た!」
スヨン「声が甲高すぎ。耳イタなるわ」
ジェシカ「そやかて、びっくりしたんやもん」
ソヒョン「あれはウチのイングラムM11…へたくそめ、怪光線で蒸発させてやる」
ユナ「怪光線使うたら、自分のイングラムまで消えてしまうで」
ソヒョン「うう、それはいややなぁ」
宇宙刑事「出力を最低に…そのマークにタッチするんや。そお、そおすれば痺れモードになるさかい」
クッキーマン「なるほど、これなら遠慮なく撃てるな。よし、突撃や!」
全員「おおーっ!」


(回想)
宇宙刑事「ワシは銀河連邦の公務員で、連邦法に違反していると思われる政府や種族の行動を調査しとる。
  今回の場合、天使族…もおフラワーロック星人と呼んだがええかもしれんが…奴らの違法行為を追っていた。
  容疑がほぼ固まったんで、物的証拠を掴もうと連中の円盤に潜入したところ、自分らに発見されたゆう訳や」
クッキーマン「それで最初はオ○ホールのふりしてたんやな」
宇宙刑事「オ○ホールやなくてカップ麺や、アホ。自分らの話を聞いて、これはお互い協力した方がええ思うて正体をばらしたんや」
ソヒョン「銀河連邦の刑事は単独で行動するの? 地球ではツーマン・セルが標準やねんけど?」
宇宙刑事「ワシらの種族は基本的にひとりやね。ただ、ひとりゆうてもワシらは何十とゆう生命体でひとりの人格を形成する集団知性やねんけどな」
ソヒョン「すると、その糸コンニャク一本がひとつの生命体?」
宇宙刑事「そうそう。それが集まってひとつの個性になる。
  このヌルヌルはLCLゆうて、生命体ひとつひとつに栄養を供給し、互いの意識を解け合わせるために重要な働きをしとる」
ソニ「ほえー(さっぱり判らん。そもそもどうでもええ)」
テヨン「そんで、天使…フラワーロック星人はどんな違法なことをやっとったんや?」
クッキーマン「そんなん決まっとるやろ、地球侵略や」
宇宙刑事「いや、それは問題にならへん。連邦に加入してない種族への干渉は連邦法の及ぶところやない」
クッキーマン「ひゃあ、ワシらやられ損かよ」
宇宙刑事「連中が画策してたのは徴兵のがれや。これは重罪なんやで」
全員「徴兵のがれえ?」


しびびびび
敵「わーっ」
バタバタバタ
ジェシカ「わはは、痺れ光線銃、よお効くな」
ソヒョン「確かにマスタードガスより効率的…いてて」
スヨン「いちいちそんなもんに例えるなや」
ソヒョン「そやけどまるで特自に攻撃されたNERVのように一方的やないか」
スヨン「そんなことゆわれても、ちっとも判らんわ」
宇宙刑事「あのときの特自はガス使うてないで。主に小銃と手榴弾で制圧したんや」
スヨン「宇宙人のくせに、ヲタクネタに乗っかるなよ」
クッキーマン「(はぁはぁ)よーし、2階の敵も全部排除したで」
テヨン「中ボスがおらんかったな。つまらん」
クッキーマン「ラッキーや思えよ。ほな3階を制圧するで」
ひゅるひゅるひゅる
テヨン「むっ!?」
ボッカーン!
全員「どっひゃー! あちちち」
ソヒョン「屋内でロケット撃つなんて非常識な」
スヨン「全身真っ黒になったわ」
ティパに「ドリフのコントか!」
ルナ「わははは! 貴様らをこれ以上一歩も進ませんぞ!」
テヨン「出たな、中ボス!」
ジェシカ「ルナ、この裏切りモンめ」
ルナ「ふん、オタマジャクシ食うくらいなら平気で裏切るわ。この狎鴎亭ではジュ様こそ正義。その正義に楯突く貴様らを全力で排除してくれる」
ボッカーン! ドッカーン!
ソヒョン「さ、さすがにロケット弾は強力やな」
ジェシカ「稽古部屋の壁が一発で吹き飛んだで」
ソニ「い、いややあ! ウチの大事な事務所がこれ以上壊れるのは見とおない!(だーっ!)」
クッキーマン「あ、飛び出したら危ない!」
ソニ「自分なんか死んじゃえー!」
しびびび
ルナ「くっ…!(カチ)」
ひゅるひゅる ボッカーン! ガラガラガラー
テヨン「ソニー!」


(回想)
テヨン「徴兵のがれて、どおゆうこと?」
宇宙刑事「ワシらの銀河の隣にある銀河、アンドロメダ銀河からすごい規模の船団がこっちへ向かっとるのが発見された」
クッキーマン「えらいスケールのでかい話やな」
宇宙刑事「その規模は10億隻の戦闘艦、6億5000万隻の補給艦…どっちも差し渡し600キロぐらいの大きさや」
ソニ「話がでかすぎて、スケール的にものすごいインフレ状況なんですけど」
ソヒョン「ガンド・ロワですら全幅500キロ程度だったのに」
宇宙刑事「その後方には1000億隻の播種船が従っとる。播種船の大きさは一番小さいもんでも自分らの月ぐらいある」
テヨン「…? なんやらあっちの銀河系の奴らが、銀河ごとお引っ越ししようとしてるように聞こえるんやけど」
宇宙刑事「ワシらのアナリストもそうゆう見解やった。多分あっちの銀河が予想以上に早く中心の巨大ブラックホールに飲まれようとしてるんやろうな。
  そやからゆうて『ようこそワシらの銀河へ』て迎え入れるにはあっちの規模がでかすぎる。戦闘艦が先行しとるのもなにやらきな臭い。
  そこで連邦としては迎撃態勢をとることになったんやが、なにしろ相手の数が数やから、加盟種族の多くに出来るだけ戦力を提供するようにふれを出した」
ソヒョン「それが徴兵ゆうこと?」
宇宙刑事「まあな。兵隊なんかより、技術や資源を出してくれた方がありがたいんやけど、フラワーロック星人は文明レベルが低いもんで、肉体労働くらいしか利用価値がないんや」
ソニ「えー、あんな円盤持ってるのに?」
宇宙刑事「自分らが見た奴らの技術は、上位の種族から奉仕活動8000年でレンタルしとるだけや。知能的には自分らとさして変わらへんよ」
クッキーマン「なんかむかつく」
テヨン「ははぁ。兵隊出すのも嫌やから、人類を支配して、代わりに戦争に行かせようと画策したんやな」
宇宙刑事「ピンポーン! 自分らの頭にひまわりのおもちゃつけたら、一見奴らそのものやからな。
  そやけど、連邦に加入しとらん種族では徴兵の対象にならへんのや。ワシら警察機構の鋭い目は誤魔化せへんで」
ソニ「自分のどこに目があるっちゅうねん。糸コンのくせに」


スヨン「ソニまで…、そんな…ルナと相打ちなんて」
ジェシカ「この瓦礫を全部どかすのは重機でも持って来んと無理やで」
スヨン「そやかてこの下にソニが!」
テヨン「みんなで掘ってる隙に上から機銃掃射されたらひとたまりもない。今はジュを倒すんが先決や」
スヨン「ソニを見捨てては行けへん」
ユナ「テヨンねえかて辛いんや。ずっと同部屋やったんやから」
ソヒョン「ロケット砲まで出たから、これ以上ぶっそうな得物はもうないと思う。行くなら今やで」
スヨン「(グス)ん、わかった」
テヨン「ウチが先に上がる。援護頼むで」
クッキーマン「まかせい
テテテテ テテテテ
ジェシカ「お、下からやとテヨンのパンツ丸見えや。(カシャーカシャーカシャーッ)」
ユナ「なにしとるんや、この非常時に!」
ジェシカ「戦場・カメラマンの・チョン・スヨンです。テヨンさんの・パンツは・無難な色…では・ありませんでした。(ぼか)ああ、い・た・い」
スヨン「貴様が埋まればよかったんじゃ、ボケ」


テヨン「(そー)3階は静かやな。誰もおらんのか…」
ぴひゅん!
テヨン「どひゃー! あ、危ない!」
ビクトリア「くすくす、惜しかったなぁ。あと数ミリで頸動脈を切り裂けたのに」
テヨン「(にやり)この階のボスはビクねえか。…SMのおかげでずいぶん鍛えてるからな。そやけど皮一枚切られたわ」
ドタドタドタ
ユナ「どないしたん? わ、ビクねえ」
テヨン「気ぃつけえよ、つま先にナイフ仕込んでるで」
ビクトリア「(クルン、クルン)ふふふ、雑伎団で鍛えたこの曲技で、自分らみんなミンチになるまで切り刻んでやるわ!」
クルクルクル スパ、スパ、スパ!
ユナ「わー、危ないやんか!」
ビクトリア「うふふふ! うふふふ!(クリンクリン) あはははは…(グキッ)うっ」
ビターン!
ビクトリア「うう、こ、腰が…」
テヨン「急に連続バク転するからや(呆)。ビクねえももお25歳、若くはないんやで」
ビクトリア「ああ、いややぁ、歳を取りたくないぃ!」
ユナ「イニスフリーつければ、肌は若返るで」
ビクトリア「化粧水でギックリ腰が治るか、アホ−!」
テヨン「ともかく、労せずして3階も突破!」


スヨン「4階はもぬけの殻やな」
ジェシカ「ジュの奴、逃げたか?」
テヨン「いや、ウチらとすれ違うことなしに下に降りることは出来へん。きっとこの階に潜伏しとる」
ヒョヨン「理事室はここやで。どうする?」
テヨン「突入あるのみ」
クッキーマン「単純でええなぁ、自分」
テヨン「通路におったかてなんの進展もないやろう」
宇宙刑事「そやで。根性なしは根性ないなりに、後方から放水するなり、クレーンにぶら下げた鉄球ぶつけるなりして、援護せえや」
クッキーマン「あさま山荘か! 大体宇宙人のくせになんでそんなこと知っとるんや」
宇宙刑事「あの事件での佐々淳行の対応は必ず採用試験に出るからな。刑事ならみんな知ってるで」
がちゃーん!
テヨン「たあっ!(ゴロゴロ)」
クッキーマン「わぁ、もう突入した!」
テヨン「自分らの漫才には付き合うてられへん。…はっ?」
ヨンファ「遅い!」
どばー! がちーん
テヨン「て、天井から…く…」
ヨンファ「全員、動くな! ちょっとでも妙な動きをしたら、貴様らのリーダーの喉、かっ切るで!」
ソヒョン「そ、その声は(つかつか)ヨーン? ヨーンなん?」
ヨンファ「ヒョ、ヒョーン…そんな、まさか…」
JOO「(カツンカツン)あーはっはっは! よおやったで、ヨンファ」
スヨン「わ、どっから出て来た」
ジェシカ「昔からそうゆう登場の仕方が得意やったなぁ、自分」
ソヒョン「な、なんでヨーンが、ジュの手先なんかに…」
JOO「ウチは年上やで、ちゃんとジュねえさんゆわんかい。さぁ、ヨンファ、さっさとテヨンを殺しておしまい!」
テヨン「(じたばた)自分こそ、ねえさんゆえや!」
ヨンファ「どうゆうことです? ワシはヒョーンがアイドルたちに無残に殺されたて聞いたから、せめてもの復讐にあんたの仲間になったのに…」
ソヒョン「いやー、ウチは龍山でみんなとのんびり暮らしてたけど」
JOO「あ、あれえ? ウチは殺されたて聞いとったんやけど、ガセネタやったのかなぁ?」
ジェシカ「(ひそひそ)あいつ、芝居下手やな」
ユナ「(ひそひそ)うん。そやから『ドリーム・ハイ』でもええ役どころ回って来んのや」
ヨンファ「ふ…(がちゃん)」
JOO「な、なんでナイフ捨てるんや」
ヨンファ「ヒョーンが無事に生きとるんやったら、自分のグループにおる意味がない。
  それどころか、ワシ、今までアイドル狩りなんて、とんでもないことを…」
ソヒョン「ええんよ。もおすんだことや。ウチはあんたを許します(ぎゅ)」
ヨンファ「ヒョーン!(抱き!)」
クッキーマン「ええなぁー、あいつ」
ジェシカ「キャー(真っ赤)。あいつら、もお人前で抱擁も平気なんか? この分じゃいずれ人前でエッチも平気になるで」
ユナ「なるか、アホ」
JOO「そ、そんな…最後の砦ヨンファまで…」
テヨン「さぁ、もう観念せえ、ジュ。自分が天使族に乗せられてただけやゆうこと、ウチらには判っとる。自分の本当の気持ちやなかったんやろ?」
JOO「テヨン…ねえさん…?」
テヨン「まずは捕らえたアイドルたちを解放して、みんなに許しを請うんや」
JOO「そ、そやかて、ウチ…今まで非道いことをたくさん…」
テヨン「大丈夫や。どんな時でもウチが守ってやる。そやから、辛くてもまずは罪を継ぐない、ええな」
JOO「うえーん! テヨンねえさん!」
テヨン「(ハグハグ)よしよし。アホな子ぉやで、ホンマ…(ブス)うっ!」
JOO「へっへっへ。アホは自分の方や! 油断しやがったな!」
テヨン「ジュ、自分…(どさっ)」
ユナ「え? えっ?」
JOO「いっつもいっつもねえさん面しやがって! ウチが一番酷い目にあわせたかったのは、あんたなんやで(グサッグサッ!)」
テヨン「が、がはっ!」
JOO「歌も容姿も人気も人望も、ウチが持ってないものみんな持ってる、そんなあんたが憎くて仕方なかったんや!(ザクザク)」
クッキーマン「や、やめれ!(パーン!)」
JOO「あっ!」
クルクルー ← ナイフが飛んでく音
スヨン「キャー、テヨンねえ!」
ジェシカ「き、き、貴様ぁ(ちゃっ)」
テヨン「あ、あかん! 撃ったらあかん…」
ジェシカ「そ、そやかて…」
テヨン「これ以上アイドルを減らすわけにはいかん。はぁはぁ。アイドルは人類にとって貴重な武器なんやろ?」
宇宙刑事「そ、その通りや」
テヨン「ジュ、よお聞き。連中が自分にアイドル狩りなんかさせてたんも、連中にとって一番怖いのがアイドルやからや…ごふっ」
ユナ「テヨンねえ、もお喋ったらあかん。すぐ病院に連れてくさかい」
テヨン「た、大概の人間は天使族の姿を見て歌を聴いたら、すっかりポーッとなってまうけど、アイドルはそうならへん。
  何故かゆうと、アイドルにとっては自分自身が絶対やからや。自分が一番好きやからや」
JOO「…」
テヨン「そんなアイドルには、連中に幻惑されずに抵抗する力がある。
  連中なんか簡単やで、連中の前で手を叩けばええんや、こうやって(すかっ)…あれ、なんか眼がよお見えへん」
JOO「ねえさん…(涙)」
宇宙刑事「奴らは眼の前で手を叩かれると、踊り出してしまうんや」
ジェシカ「習性までフラワーロックみたいやもんな、えへへ(グスン)」
宇宙刑事「その隙に髪の毛から本体を引っ張り出して、使役動物との接触を断てば、もうなにも抵抗出来へん」
クッキーマン「ワシら、そうやって奴らの円盤乗っ取って来たんやで。結構簡単やったわ」
テヨン「ジュ、聞いとる?(はぁはぁ) ウチらはまだやることあるさかい、地球は自分にまかせたで。
  今まで集めたアイドルたちにちゃんと説明して、みんなの力で人類を天使族の呪縛から解き放つんや。それ…それが、自分の罪滅ぼし…」
スヨン「テヨンねえ、しっかり!」
JOO「へえ…へえ…わかりました。ウチ、やります。みんなに怒られても、どつかれても、地球を解放して見せます(グスグス)」
テヨン「ほーかぁ、頼んだで。ヨンファも手伝うてやってな。こんな奴でもウチの可愛い妹分や、へへ」
ヨンファ「わかった。安心せえ」
テヨン「ジュ、そんなに卑下することないで。自分の声、歌、ウチは好きやった…また新曲出るとええなぁ…(カク)」
ユナ「テ、テヨンねえ? テヨンねえ!」
クッキーマン「テヨン! しっかりせえ!」
スヨン「うわああーん!」
ソヒョン「♪海〜ゆ〜かばぁ」
ジェシカ「(ばきっ)この局面でそうゆう歌を歌うな!」
JOO「アイドルは自分が一番好きやなんて、ねえさん嘘ばっかり。ウチが一番好きやったアイドルは…う、うううう(泣)」


………
……


スヨン「全員整れーつ!」
ジェシカ「はいはい、掛け声番長はん」
スヨン「真面目にやれや。これが地球の見納めかも知れんのやぞ」
クッキーマン「確かにそうやなー」
IU「大丈夫ですよ。それにみなさんが帰って来られるまでには、ウチらが地球を取り戻しときますさかい、大船に乗ったつもりで行ってらっしゃい」
ユナ「大船っちゅうても、この円盤しかないけどな」
宇宙刑事「これでも超光速航行は出来るさかい、目的には充分や」
ヨンファ「一体どこまで行くんや?」
ソヒョン「銀河連邦の出先機関がある最寄りの星やねんて。はくちょう座の方に7〜8光年行ったあたりやとか」
ヨンファ「アバウトやなぁ。自分ら、太陽系を離れる最初の人類になるんやで。もっとちゃんとした方がええんちゃうか?」
ソヒョン「聞いても星図にも載ってへんような暗い星らしいし、よおわからん」
ジェシカ「とにかく、そこまで行って、このオ○ホールがかき集めた証拠を提出すると…」
宇宙刑事「オ○ホールゆうな」
ジェシカ「フラワーロック星人の悪事は幕府の知るところとなり、奴らはお縄を頂戴するはめになるんや」
ユナ「めでたしめでたし」
クッキーマン「めでたいわけあるか。敵の包囲網をこのしょぼい円盤で突破せなあかんのやぞ」
スヨン「まぁなんとかなるわ」
宇宙刑事「ワシが乗ってきた重武装宇宙艦は嫌やゆうんやから仕方ない」
クッキーマン「オ○ホールみたいな宇宙人を持ってるだけでも扇情的やのに、あんな形状の宇宙船に乙女を乗せられるか! 事務所的に却下や」
ジェシカ「(ひそひそ)あいつ、まだウチらを乙女やと?」
ユナ「(ひそひそ)夢くらい見させとこうや」
IU「あんな形状て?」
ソヒョン「そやなぁ、全体に筒状で艦首が膨らんでて、なんか知らんけどヌルヌルしとる」
IU「ああ、つまりお○ン○ン…(ぽか)あいてて」
ヨンファ「子どもは知らんでええ」
ジェシカ「そやけど結局乗らなかったのは、サイズが小さすぎたからや」
ソヒョン「そうそう。糸コン星人に合わせたサイズやから、とても人が乗れる代物やなかった」
IU「短小なお○ン○ンやったんですね…(ぽか)痛いってば」
JOO「あの…テヨンねえさんは…?」
宇宙刑事「円盤の蘇生装置に入れた。死にたてやったさかい、多分生き返るやろ」
ソヒョン「スゲー、ラルフ124C41+みたいや」
IU「へへ。今度からゾンビねえさんて呼んでやろ。ね、ジュねえさん」
JOO「うん、そうやな。きっとめちゃくちゃ怒りはるやろな(グスン)」
宇宙刑事「さぁ、グズグズしとる暇はないで。こうしとる間にも、連中の防衛線は固められつつあるんやで」
スヨン「そやな。名残惜しいが、出発や! 敬礼!」
全員「少女時代、銀河へGO!」







※D-ブレーン…素粒子論の現在有望な理論に超弦理論がある。物質の基礎をなす粒子は実は小さな糸で、その振動モードが粒子の性質を表現していると言うものだ。
 その研究が進むにつれ、糸が振動するためには端が固定されていなければならないという物理的な要請が生まれ、これに応えるために考え出されたのが宇宙メンブレン(膜)という概念だ。
 宇宙の総ての粒子は、この無限に広がる膜に繋がっている。膜の性質はつるつるしてぺたぺたしている。ただ、端のない円環状の振動モードである重力子だけは、メンブレンに繋がれていない。
 …という、なんだか判らない理論だが、大まじめに考えられているし、それを拡張したブレーンワールド宇宙論(一種の多元宇宙)なんてものもある。。
 宇宙メンブレンはディリクレ境界条件の要請から生まれたので、その頭文字をとって”D-ブレーン”という。
 多分に数学的な概念であり、そんな抽象的なものを実在すると信じ込める人間は数学者か物理学者しかいないと思う。


アダムスキー…ジョージ・アダムスキー(1891年〜1965年)。ポーランドアメリカ人で、空飛ぶ円盤に乗ってやって来た宇宙人(金星人)と複数回接触し、円盤の写真を撮った。
 …と主張し、時代の寵児となったうさんくさいおっさん。だが、未だに世界中にシンパがいる。著作も多数で、矢追純一の師匠みたいな存在。
 円盤にも乗って月を周回したり、金星を訪れたりと、その証言はどんどんエスカレートしていき、終いには愉快なほら吹きおじさんみたいになってしまった。
 彼の撮影したとされる空飛ぶ円盤は、アダムスキー型と呼ばれ、誰もが目にしたことのある特徴的な形をしている。
    


※清譚高校…狎鴎亭洞のSMエンターテインメント(ぼろい4階建てビル)の裏には、実際に清譚高校と清譚中学が存在する。
 高校の方が小さいが真裏に位置している。
 アイドル大好き中高生にとっては、学校のすぐ隣のビルに東方神起やスジュやソシがいるかも知れないと思ったら、勉強が手につかないのではないだろうか?
 それともそんな妄想ばっかりする作者のような学生はそう多くないのだろうか?


※マクラクラン…アメリカの俳優カイル・マクラクランは、映画『デューン砂の惑星』で主人公ポウル・アトレイデを演じた後、
 映画『ヒドゥン』(ジャック・ショルダー監督・アヴォリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリ)で異星人のFBI捜査官、テレビドラマ『ツィン・ピークス』でまたFBI捜査官、
 映画『ロズウェル』ではUFOを発見した空軍将校という役を演じた。
 作者にとって宇宙人・刑事とくればマクラクランの名しか思い浮かばないのである。


イングラムM11…98式AVとはなんの関係もない。
 イスラエルのUZIと並ぶ短機関銃の名機でM10の改良型。UZIより一回り小さいが性能では互角とされている。
 昔『マックQ』と言う映画でジョン・ウェイン演じるはみ出し刑事がイングラムをぶっ放すシーンがあったが、大男のジョン・ウェインイングラムは小さすぎて拳銃にしか見えなかった。
    


※銀河…宇宙を構成する単位のひとつで、恒星が数百億から数兆集まって出来た集団。そのほとんどが中心部に巨大ブラックホールを持つ。
 かつては銀河系内にある恒星集団(星雲)と同一視されていたが、約90年前にハッブルにより、我々の銀河の外に銀河が無数にあることが判明した。
 銀河は数百から数千集まって銀河群を形成し、この銀河群が更に集まって超銀河団を形成している。
 超銀河団は平面状の壁のような分布を示している。この巨大な壁をグレートウォールあるいは銀河フィラメントと呼ぶ。
 太陽系が所属する我々の銀河は”天の川銀河”と呼ばれ、直径10万光年、厚さ1万5000光年の棒渦巻き型銀河である。
 最寄りの銀河はアンドロメダ銀河で約230万光年離れている。美しい渦巻き型で、直径22〜26万光年。1兆個の恒星を持ち、天の川銀河より大きい。
 また中心の巨大ブラックホールも2個あり、互いの周りを回る連星のようになっている。
 アンドロメダ銀河は天の川銀河と接近しつつあり、30億年後には衝突すると考えられている。
     アンドロメダ銀河
    当たり前だが、我々の銀河を外から見た写真は存在しない


※ラルフ124C41+…SF界最大のプライズ「ヒューゴー賞」にその名を刻むヒューゴー・ガーンズバックが記した初期SFの代表作。1911年。
 27世紀の未来社会を舞台に、若くて二枚目で発明家で実業家ラルフの活躍を描いたロマンス小説。
 この時代、人々は名前の後に数字と記号をつけて個人を識別している。つまりラルフ124C41+は名前なのである。
 20世紀初頭から比べれば、科学は魔法のように進歩し、テレビ、ラジオ、3D映写機、ジュークボックス、液体肥料、自動販売機、睡眠学習、ナイロンなどが実現している。
 そして、その多くを発明したのが、ラルフ124C41+であった。彼の名声は世界中に知られ、尊敬されているが、ちっとも威張らないナイスガイで美人の恋人もいる。
 その天才ラルフをもってしても越えられない壁、それが生命である。が、恋人が悪漢にさらわれ殺されたとき、ラルフはついに生命の壁にも挑戦し、見事恋人を生き返らせるのだった。