関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第102話 小鬼隊長(꼬꼬마 리다)

ぞろぞろ
全員「お疲れ様でしたー。お疲れ様でしたー」
スタッフ「お疲れさーん」
全員「したー。したー」
ばたん
スヨン「(ぱんぱん)はーい、全員集合、着替えは後回しな。今のパフォーマンスについて反省会をやりまーす」
全員「(出た出た、掛け声番長や)」
ティパニ「議題はやっぱしウチか?」
スヨン「ほぉ、わかっとるやないの。お訊きしますけど、ここはどこの国ですか?」
ティパニ「ウチの記憶が正しければ韓国やね」
スヨン「そうです、韓国です。かつて少女隊も歌ったと言うKOREAですよ。
  その国で、その国を代表するアイドルが、その代表曲を突然日本語で歌い出すとはどうゆうことでしょうか?
  ウチはこれを大いに問題としたい」
ジェシカ「ええやないの。会場もウケとったし、ご愛敬や」
スヨン「ウケればなんでもええんか? ほな今度ステージで乳でも放り出したらええやないか」
ソニ「(うーむ、昼飯抜きやから大分カリカリ来とるな)」
ティパニ「お言葉ですけど『パステルネイル、ナチュラルメイク…』は日本語とは限りませんよ」
スヨン「(ウキーッ)本来の韓国語の歌詞でもないやないか。なに開き直っとるんじゃ!」
ティパニ「だーって、ウチにとっては韓国語も日本語も所詮外国語やもん。ついつい間違えてまうんよ」
スヨン「へー、今『パステルネイル』は日本語やないてゆわはったのに、どうゆう理屈ですかねぇ」
テヨン「やめれ、次元が低過ぎや」
スヨン「これは小鬼隊長。隊長もダンス間違えてましたな」
テヨン「はぁ? いつ? どこで?」
スヨン「日本で発売した『Genie』の初回限定版に付属しとるDVDのダンスヴァージョンで。
  読者は脚注で確認していただきたい」
テヨン「(ムカッ)そんなことまで掘り返すんか?」
ジェシカ「ダンスヴァージョンは仕方ないやろ。本来MVで使わへんところまで利用しとるんやから」
ヒョヨン「そやな。そこを問題にされたらなんでもありになるで」
スヨン「そやけど日本のペンから指摘があった以上見逃せん。
  日本人はオタク気質が強いから、顕微鏡で細菌を観察する野口英世くらいじーっと見よるんや。
  そんな国で活動する以上気をつけて貰わんと」
ユナ「はいはーい! オタク気質と野口英世の例えは論理が一貫してないと思いまーす」
ソヒョン「そやな、関連性が希薄や」
スヨン「う…」
ヒョヨン「大体自分が一番クェンチャナ気質のくせに、日本人を語るなんぞおこがましいんじゃ」
スヨン「そ、そやかてウチを日本対策部長に指名したんあんたらやん。ウチはそれなりに仕事しよ思て…」
テヨン「スヨンよ、人を導くのと押しつけるのは真逆の行為や。責任のある立場ならそこをわきまえにゃ」
ティパニ「(パチパチ)さすが”理想のリーダー”アンケートで常に1位になるテヨンさん。重みのある発言ですね」
ジェシカ「テヨンさんはどのように9人とゆう大人数をまとめていらっしゃいますか?」
テヨン「基本はみんなの好きなようにさせてます(メンド臭いので)。個人的にムカついたらそいつをドツキます」
スヨン「あかんやんか」
テヨン「細かいことを気にしだしたら切りがない。いずれ顔ダニの数まで規制せなアカンようになる」
ソニ「いやいや、さすがの日本人もそこまでは気にせんで」
ソヒョン「顔ダニはある意味益虫やしな」
ユナ「そうゆう問題ちゃうやろ」
テヨン「ウチら、これから台湾でコンサートやって、日本で『Gee』活動して、韓国もどって『Hoot』活動してと、
  モンゴルでの朝青龍並みに忙しくなる」
スヨン「まぁな」
ジェシカ「そこの例えは”往年のピンクレディ並みに”、でええんやないか?」
テヨン「そんなストレスが溜ってギスギスしがちな時ほど、
  細かいことに目くじら立てるより、相手の数少ないいいところを拾ってやらにゃ」
ティパニ「数少ない…?」
テヨン「例えばヒョヨンはダンスが一番上手い」
ヒョヨン「うん」
テヨン「それが一向に人気に反映されることもなく、ウチやったらとっくに脱退しよう思う時期を過ぎても、
  こうやってみんなの引き立て役を買ってくれとる。そこは評価するべきやろ」
全員「あー、なるほど」
ヒョヨン「…(怒るべきなのか、喜ぶべきなのか?)」
テヨン「ソニユリはモンペ履いてまで他所のアイドルを討伐しに出掛けとる。
  グループ内での人気はさっぱりでも、少女時代全体の人気底上げにはちょっと貢献した。天晴れや」
ソニユリ「お、おおきに(ヒクヒク)」
テヨン「マンネかて、殺人鬼のような本性をひた隠し、あたかも処女のような顔でペンを騙し続けとる。
  シカやパニがいてもグループ全体の清純さが保たれてるのは、奴の努力が大きい」
ソヒョン「あたかも?」
シカパニ「いても?」
テヨン「ユナかてデビュー以来長年グループのセンターポジションをよお務めてくれとる。
  ドラマがあんな結果で以後オファーもなく、歌はド下手で、並みの根性ならとっくに首を吊っとるはずやけど、
  史上希な厚顔さやからこそ務まるんや。
  それこそ1万人にひとりの才能や。反吐が出るほど感謝しとるで」
ユナ「湯浅憲明か!」
テヨン「で、最後はスヨンや」
スヨン「も、もおええです」
テヨン「いやいや、自分にも褒めるところはあるで」
スヨン「聞きたくないです。パニを責めたこと、ウチが悪かったなら反省します。そやからウチを褒めんとってください(ダダー)」
バタン!
テヨン「なんやあれ。奴が一番褒めるとこあったのに」
全員「…」
テヨン「とにかくパニがあれ以上責められずにすんでよかった。な? ウチのリーダーシップ、遠慮なく褒めてーな」
ティパニ「気のせいか、責められとった方がマシやった気がする」
ユナ「これじゃ大鬼隊長やな」






※2010年10月13日、ソウル市内の汝矣島公園で行われたKIKOバロアルギ市民参加文化祭に出演し、パフォーマンスを披露した少女時代。
 だが、その時「GEE」の歌詞をティファニーが突然日本語で歌いだすというハプニングがあった。
 ティファニーはたちまちしどろもどろとなり、メンバーは大笑い。
 パフォーマンス終了後テヨンが「ドンマイ」と肩を抱く姿がネットで話題となった。
    


※少女隊「KOREA」(1988)…
    


※『Genie』Dance.ver…

     テヨンのミスは2分10秒あたり



湯浅憲明…1933年9月28日 - 2004年6月14日。映画監督。昭和版ガメラシリーズの監督として知られる。
 屈折したユーモアセンスの持ち主で、笑顔で毒を吐く名人だった。
 褒めながら貶すとでも言うか、
 「●●くんの作品は素晴らしいです。素晴らしすぎて素晴らしすぎて、もう反吐が出ちゃいますよ」などという表現をよくしていた。