関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第88話 ピリブ

ユナ「ただいまぁ」
テヨン「むっ。自分、どこ行っとった? ウチの招集にひとりだけ応じんと」
ティパニ「携帯、うんともすんともゆわへんやったな」
ユナ「(どす)あ〜疲れた。招集てなんかあったん?」
ユリ「ウチらみんな全州まで呼びつけられて、ソドプラザ祭りゆうので歌ったり踊ったりしたんやで」
スヨン「ウチ、久しぶりに『大胆な女』歌うたわ(笑)」
ソニ「カラオケ、ホンマにトロットしかなかったもんなぁ(笑)」
ヒョヨン「しまいにゃサルプリ踊ったし」
ユナ「そら大変やったな。(ぽい)ほい、これ土産」
ティパニ「なんやこれ? 塩だらけの木の枝?」
ユネ「ウチ、今までオーストリアに行っとってん」
全員「オーストリア?」
ユナ「ウィーン、ハルシュタットザルツブルグ…いろいろ回ったけど、ウチのピリブはどこにもおらへんかった(涙)」
ティパニ「ピリブ? …ああ、フィリップね」
ヒョヨン「外人を追っかけとるんか?」
ユナ「ピリブゆうたらダニエル・ヘニー様のことに決まっとる」
ジェシカ「決まっとるゆわれてもなぁ」
ソニ「ダニエル・ヘニーて『キム・サムスン』に出とった外人の俳優か。そういやキムタクと並んで好きゆうとったな」
ソヒョン「思い出した。ピリブは『春のワルツ』ん時の役名やな。たしかオーストリアでヒロインのハン・ヒョジュと出会ったような記憶が…」
ユナ「うん。キムタクにはいずれ日本で逢える。そやからまず先にピリブに逢お思てわざわざ行ったのに…」
ヒョヨン「(嘆息)アポなしでか? なんのあてもなく簡単に逢えるんやったら誰だって行くわ」
ソヒョン「ダニエル・ヘニーてアメリカ人ちゃうか? 探すならヨーロッパやのうてアメリカやろ」
ユナ「あ…(がーん)」
ソニ「アホや」
ユナ「(すがり)なぁあんた、アメリカに行ったんやろ? ウチのピリブ見ぃへんかった?」
スヨン「知らんがな」
ユナ「あかん。貴重な休み、完全に無駄にした」
テヨン「ダニエルは知らんけど、ハン・ヒョジュやったら今度『常勝疾走』のゲストで来るで」
ユナ「なにーっ! (ウキーッ)奴はウチのピリブを振った憎い女や! いつや? スタジオに乗り込んで仕置きしたる!」
ソニ「まぁまぁ。役の上やないか」
ジェシカ「そんなことゆうたらクォン・サンウとキスした自分はどうなるんや。国中の女の敵やで」
ユナ「(ずーん)そんな黒歴史、持ち出すなよぉ」
スヨン「大丈夫や。あのドラマはサンウペンの間ではなかったことになっとる」
ユナ「それもいややなぁ」
テヨン「『シンデレラマン』て視聴率でハン・ヒョジュの『華麗なる遺産』に惨敗したんやったけ?」
ソニ「そらもう徹底的に」
テヨン「だったらおとなしくしとき。女優としても完敗やねんから」
ユナ「しくしく…」
ユリ「ダニエルかぁ。確かにカッコええし、優しい男やったなぁ」
ユナ「なんや、その”逢うたことあるで”みたいな話し方は」
ユリ「ウチ、デートしたことあるもん」
ユナ「なんやてぇ!」
ユリ「ほらビオテルムのCFで、外人と一緒に出るゆうた…ちょっ、ちょっ(ガクガクガク)」
ユナ「(ウキー)それがダニエルやと、何故黙っとったぁ!? 撮影見学に行けたやないか」
ユリ「自分が奴を好きなん、忘れ…お、おえー」
テヨン「やめや。それ以上揺さぶったら脳みそが豆腐チゲみたいになるで」
ユナ「ふん(どさっ)、名前はユリ(ガラス)のくせにヤワな女や」
ユリ「(ぼへー)いきなり首根っこ掴まれてガクガクされたら、誰かておえーってなるわ」
ソヒョン「おねえ大丈夫? (さっさっ)この指何本に見える?」
ユリ「んー、6本」
ユナ「それで、デートてなんや? どこまで許したんや?」
ユリ「許しも何も、ただデートしとる体でCF撮っただけや」
ユナ「ホンマか? 嘘ついとったらどんな形成外科も匙投げるくらい、顔面ボコボコにしたるからな」
ユリ「そんなしょもない嘘つくか。ウチはダニエルみたいにヒョロい男に興味ないんじゃ」
ユナ「ヒョロいとはなんや、スマートゆえや!」
ユリ「えー加減にせえ、しつこいな!」
ユナ/ユリ「ムッキーッ!」
ティパニ「そんなことより、日本デビュー近いんやで。浮かれとらんと新曲憶えーや。はい、これ譜面」
ユナ「なんやこれ、日本語? どんな内容やねん」
スヨン「ひと言でゆうと犬の歌やな。日本は愛犬家とアニメオタクがかなり多いから、隠れオタも含めてその層に受ければとりあえず勝ちってことらしい」
ユナ「マジで?」
ソニ「そやかて日本のプロデューサーがゆうんやからそうなんやろ。さ、練習行くで。着替えて来」
ユナ「せめてダニエルやキムタクみたいなイケメンに受ける路線てなかったんか?」
ヒョヨン「あったらウチが知りたいわ。自分なんか肌の汚いメタボなオタク野郎に『ユナァアアア』って追いかけ回されたらええんじゃ」
ティパニ「ひーっ」←想像した
ユナ「あかん、全然やる気でえへん」
ソヒョン「(ポン)整いました!」
ソニ「おっ」
ソヒョン「”日本デビュー”と掛けまして”ドカベン”と解きます」
ユナ「その心は?」
ソヒョン「受けるのはいつもデブです」
全員「いやぁああああっ!」←想像した
テヨン「そんな上手くもないけどな」






※『大胆な女』…ソ・ジュギョンの2007年のヒット曲。テヨンもラジオで歌ったことがある。
 スヨンは第82話で紹介した『PKLの華麗な外出-冬スペシャル』でこの曲を歌い優勝した。
 持ちネタ”ホームショッピング”を初めて披露したのもこの時ではないかと思う。


※サルプリ…韓国の民族舞踊。主に上半身で踊るのが特徴。


※塩だらけの木の枝…ザルツブルグオーストリアの都市で、”塩の砦”という名の通り塩の採掘で有名。
 他にも、モーツァルトの生誕地としてや映画『サウンド・オブ・ミュージック』の舞台となったことで知られている。
 ザルツブルグの塩坑に木の枝を置いておくと、枝に塩がつき美しく結晶すると言う話がある(スタンダール恋愛論』)。


※ダニエル・ヘニー…Daniel Henney。韓国で活動するモデル・俳優。父がイギリス系、母が韓国系のアメリカ人。
 韓国でのハーフタレントの代表格で、非常に人気がある。
 ユナは木村拓哉と並んで好きなタレントにダニエルの名を挙げている。
 韓国で活動を始めた頃はほとんど韓国語が出来なかったが、最近ではそこそこ喋れる。
 また本国での俳優活動も始め、映画『ウルヴァリン: X-MEN ZERO』に出演している。


※『春のワルツ』…ご存じ『冬のソナタ』で知られる四季シリーズの最終章。ヨン様は一切出て来ない。
 この中でダニエル・ヘニーはヒロインに惚れるオーストリア人フィリップ・ローゼンタールを好演した。
 ヒロインのカラフルな重ね合わせファッションが素晴らしい。
 内容を知りたければ、
 1、DVDを借りて観る
 2、DVDを買って観る
 3、”フィーバー春のワルツ”と言うパチンコで大当たりを出す(20回連続だと最後まで判る)
 と言う方法がある。
    


※ハン・ヒョジョ…韓国の女優で『春のワルツ』のヒロイン。
 日本人好みの顔立ちで、テレビ朝日が企画した日韓共同ドラマの目玉作品『天国への郵便配達人』でもヒロインを務めている。
 このテレシネマでは、東方神起ジェジュンとキスシーンがあり、
 「キスシーンがあるのは仕方ないがNGは許さない(1回で決めろ)」とファンから脅されたらしい。
 しかし、ジェジュンがNGを出した(笑)。
     『天国への郵便配達人』


※『華麗なる遺産』…2009年4〜7月にSBSで放映されたハン・ヒョジュ主演のドラマ。
 最高視聴率47%と言う近年では驚異的な数字を叩き出し、世界82カ国で放送されるヒット作となった。
 ユナがヒロインを務めたMBC『シンデレラマン』の裏ではなかったが、放映時期はほぼ同じである。
 このドラマの成功により、ヒョジュはMBCの『トンイ』の主演に抜擢されるなど、韓国でもっとも注目される女優となった。
  


※ビオテルム…フランスのスキンケア化粧品。世界中で展開しているが、日本からは2009年4月をもって撤退している。
 ユリは2010年2月に韓国でのCFモデルに抜擢され、”UV Supra detox”のCFでダニエル・ヘニーと共演した。
     ← こいつがダニエルです


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     ダニエル・バージョン