第５８話　Ｓｈｏｗ　ｍｕｓｔ　ｇｏ　ｏｎ！

がちゃ
テヨン「おはようさ〜ん！　なんや、全員おるんか？」
ジェシカ「遅いで、自分待ちやったがな」
テヨン「そうなん？　しゃあないやん、今夜は生チンチンやったんやから（着席）」
スマン「ん？　もっかいゆうてみ？」
テヨン「生チンチン」
スマン「………（ニヒ）」
全員「はぁ〜」
テヨン「おっちゃん、呆けとらんと話があるならチャチャッとすませてや」
スマン「お、スマンスマン。コンサートのプランが出来てきたんで、自分らの意見聞こう思てな」
舞台監督「（バサッ）まず、これが衣装案ね」
全員「わぁ！」
ソニ「可愛いわぁ。飴が描いてあるから、これ『ＫｉｓｓｉｎｇＹｏｕ』の衣装やね」
ヒョヨン「わはは、飴に翼生えとる。天使のイメージやな。…これは？」
ティパニ「多分『また出会おうた世界』やな」
ユナ「デビューした頃と違うて、えらいグレードアップしたなぁ」
スマン「あの頃もそれなりに金は掛けとったんやで。まぁ今は何倍も掛けれるけどな」
テヨン「そやな、おっちゃんの狙いが外れて…おっと、当たって、ウチら今や帝国の稼ぎ頭やからな」
スマン「（ムッ）結果そうなってもうたな。まぁワシはリアリストや。こうなった以上、ガンガン稼いでもらうで」
ヒョヨン「わかってますがな。お、こっちはなんや？」
ユリ「軍服やから『願いゆうたらんかい』やないかな」
ティパニ「将軍バージョンや（笑）、出世したもんや。それにしても、ヘソ出しが多いんちゃうか？」
舞台監督「それはやっぱり『Ｇｅｅ』のイメージを全面に打ち出すためよ。ソシの代表曲やねんから。
　　そやからあんた（ビシッ）とあんた（バシッ）、本番までにその腹どうにかしてや」
ティパニ「えー、またダイエットかぁ。シンドイわぁ」
テヨン「ウチのこのお腹はチャームポイントやで。わからんおっさんやな」
舞台監督「ウッキー、ああいえばこうゆう…口の減らない子ね！」
ユリ「（ヒソヒソ）なんで業界人てすぐオカマゆう設定になるんやろ」
ソニ「（ヒソヒソ）そやな。アニメなんか大抵そうゆうイメージやもんな」
スヨン「（ヒソヒソ）実際にはほとんどエロ親父ばかりなんやけどな」
ヒョヨン「へー、テヨンの『聞こえてはる？』もあるで」
ユナ「全曲それぞれに衣装あるん？　着替えるの大変やな」
舞台監督「そうなのよ。とにかく歌舞伎並みの早替えが要求されるし、超難しい出入りのフォーメーションになるけど
　　うまくいったら、出てくる度に観客席が沸騰するわよ。これが演目のタイムテーブルね（バサッ）」
テヨン「どれどれ。………いやぁ、これは無理やろ、さすがに」
ティパニ「ホンマや。曲と曲の間がほとんどあらへんのに衣装替えせなあかんのやで。
　　あのピッチピチの衣装着るのにどんだけ時間かかる思うねん」
ソニ「歌舞伎とかはどうやって着替えてるん？」
舞台監督「重ね着してたりリバーシブルの衣装だったりやね」
ソヒョン「ウチらには使えまへんね、ヘソ出しも多いし」
テヨン「うーん…」
スヨン「ＭＣでつなげばよろし。ウチがみんなの衣装替えすむまでナンボでも喋り倒すで」
ユナ「ほな自身の着替えはどうする気や？」
スヨン「あ、そうかぁ。自分、頭ええな」
ユリ「おのれがアホなだけじゃ」
舞台監督「こら困ったな」
スマン「そこでや、ワシはf(x)を参加させよう思う」
全員「はあ？」
スマン「曲と曲のつなぎに自分らの妹分が登場して歌い踊るんや。少しでも姉たちを助けようとするその美しい姿に世界中が感動するで」
ヒョヨン「１曲ごとにでっか？」
スマン「この構成やとそうなるしかない」
ユリ「どっちのコンサートやねん。第一f(x)には持ち歌ちょっとしかあらしまへんやん？」
スマン「そこはビクちゃんが大陸仕込みのパフォーマンスしたりやな…」
ジェシカ「ははぁ、さてはウチらの単独コンサートゆうて、最初からビクソンのために企画したんやありまへんやろな？」
スマン「こらこら、ちゃんと『ねえさん』ゆわんか。一族の長姉やで」
ユナ「グレイシーか！」
テヨン「（ヒソヒソ）…ほんで、これとこの衣装もなしやろ？　ここも時間差付けてこういう出入りにしたら…。ええか？」
ソヒョン「大体ええと思う。あと、ここの出入りで２分稼げたら」
テヨン「そこはカンインの土下座会見でも入れたろ（笑）　ま、そこの２分は後でなんとでもなるやろ。（さらさらさら）これでどや？」
舞台監督「ホンマやね。それならいけるわ」
スマン「なんの話や？」
舞台監督「テングとマンネがショーの構成に手を入れて、あと着替えスペースを袖の左右に振り分けて置くとか、いろいろ現実的なアイデア出してくれて。
　　そしたらf(x)おらんでもソシ単独でいけるんですわ。いやー、助かりますわ」
ティパニ「やっぱり頼れるのはこのふたりやな」
スマン「えー、勝手なことされたら困るやんか」
テヨン「おっちゃんが意見聞きたいゆうから集まったんやないか。それともウチらの意見は聞けんゆうんか？」
スマン「でもビクちゃんと約束してもうたしなぁ…」
テヨン「やかまし！　これ以上がたがた抜かすとキン○マ引き抜くで！」
ヒョヨン「コテツかっ！」
スマン「………（ポッ）」
ティパニ「あかん、想像してトロンてなっとるで」
ソニ「…わが叔父ながらキモイわ」