関西ソニョシデ学園

過去に生きるK-Popのブログ

第31話 氷の微笑

ジェシカ「♪お〜 あんたはウチにアベマリア〜…(スキップスキップ)」
チュヒ「ジェシカやんか! 機嫌良さそうやな」
ジェシカ「おや、8Eightのエロねえさん。楽屋荒らしでっか?」
チュヒ「ラジオ出演や! 相変らずあんたらのグループ、年上に対する態度なってないなー」
ジェシカ「おおきに」
チュヒ「褒めてへんがな。そやそや、すごいやないか『冷麺』。オンライン1位やて?」
ジェシカ「はぁ。なんか妙なことになってもーて」
チュヒ「『ソマル』もあんたに抜かれたんなら本望やろ。
  それにしても、あんた実はこうゆう爽やか路線が似合うねんな」
ジェシカ「そうでっか? 事務所にやらされとるだけやけど」
チュヒ「見も蓋もないこと言いなや。その甘い声もクールな表情もごっつ魅力的やで。クソ暑い夏にはまるで清涼飲料水や」
ジェシカ「へえ? ほなちっとはやる気出して、大瀧詠一にでも曲書いてもらおかな」
チュヒ「なんでサイダーやねん! そこは『ウチらとコラボしよ』やろ。話の流れからゆうて」
ジェシカ「ねえさんらとは去年の夏やったやないですか」
チュヒ「あれはありもんの曲にあんたのコーラス被せただけやし。あん時は正直『少女時代』ゆー名前が欲しかっただけやってん。
  けど、今はちゃうで。真剣にシンガー・ジェシカと絡んでみたいんや。
  ウチとこ、そこそこ可愛い顔のあんちゃんふたりおるし、あんた入ったら2:2でちょうどええ」
ジェシカ「サーカス路線を目指すんでっか?」
チュヒ「せめてABBA路線とか言えんか?」
ジェシカ「余計古いですやん」
チュヒ「まぁともかく、ウチら『心臓がなくて』が売れて今大事な時期やねん。
  ここで夏向けにドカンとでっかい花火打ち上げたいんや」
ジェシカ「次の曲も売れてますやろ」
チュヒ「それが問題なんや。ウチらデビュー以来、売れる曲はずっとお涙路線やろ? やけどウチらの持ち味はもっと軽やかなポップな曲で活きる思うねん。
  そんであんたとコラボして、ポップ路線で大々的に売り出したいんや。力貸してーな」
ジェシカ「はぁ…どーしょうかなー」
チュヒ「なんちゅうめんどくさがりな子や(嘆息)」


ソニ「…ちゅう会話を局で小耳に挟んだもんやさかい、ご報告までに」
魔王「ご苦労はん。そやけど、その話なら知っとるで」
ソニ「さすが叔父上、お耳が早い」
魔王「ちゅーか、その話をJYP通してけしかけたんワシやから」
ソニ「は?」
魔王「ワシは最初、自分らがそこそこ売れたらみっつよっつユニット作ってバラ売りしよ思てたんや。
  そやけどスジュのユニット化でいろいろ勉強するはめになったし、自分らは売れ過ぎたてもーたんで考えを変えたんや。
  バラ売りはバラ売りでも、ひとりずつバラす戦略や」
ソニ「もしや、テヨンとユナは…?」
魔王「そや。大成功やった。ひとりで稼いでくれる上に、少女時代=SMゆー看板はしょっとるから、イメージは上がる、ファンも喜ぶ、一石三鳥や。
  その第二弾がコラボ戦略や。ジェシカ、ティパニ、ソヒョンを他のアーティストにレンタルする。
  これならチームを分解してユニット化した、ゆうようなファンのアレルギーもないしな」
ソニ「なるほど」
魔王「そやけど『冷麺』が売れすぎて『ソマル』を食うてまうとは思わんかった。パク・ミョンスには慌てて入院してもろうたわ」
ソニ「さすが叔父上、配慮が行き届いてますな」
魔王「自分もSM帝国の後継者候補のひとり、そう言うとこちゃんと学ばなあかんで」
ソニ「これはお耳が痛い」
魔王「とにかくジェシカはまだまだ稼げる。この夏が勝負やな。秋はティパニ。冬はソヒョンで勝負や。
  その後はいよいよ自分やで」
ソニ「ウ、ウチですか?」
魔王「自分が人気出るとしたら日本しかない。
  日本は今空前の珍獣ブーム。なんでも食う怪獣のような長身美少女と、それを飼い慣らす短身愛嬌少女ゆう触れ込みでバラエティ界を席巻するんや。
  スヨンと一緒に海を渡ってもらうで。ライバルはイモトアヤコや」
ソニ「ははー、かしこまりましてござりますぅ!」







※8Eight(エイト)…JYPエンタ所属の3人組混声ポップグループ。
 チュヒはその紅一点で元ダンサー。結構なおっぱいの持ち主。
 2008年の夏ジェシカは8Eightのシングル『I LOVE YOU』にフィーチャリングされたことがある。
 正規のMVは”AIEA2009”のところで紹介します。 



※『冷麺』…MBCの人気バラエティ「無限挑戦」の企画”オリンピック大路デュエット歌謡祭”(2009年7月11日)の中で
 ジェシカとコメディアンのパク・ミョンスが歌った番組オリジナルの曲。E-Tribe作詞作曲。
 本番ではパク・ミョンスが大失敗して評価されなかったが、その後オンライン販売で1位に輝いた。
 また、これを機にジェシカの人気も上がったようである。          
     オリンピック大路デュエット歌謡祭での『冷麺』


※『ソマル』…『願いを言ってみて』のこと。